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時短?フルタイム?子育て社員100人以上をみてる&現役ワーママが考える、復職負担を減らすコツ①

育休中の方は保育園の入園結果がでるころですね。
私は4年前に復職を経験しました。
復職してみて改めて、子育て24時間の生活より仕事をする時間があった方が向いているなと思った一方、何枚もの壁に激突しました。

・復職後、燃え尽き症候群で体調不良になる
・マミートラックに陥る
・時短を選択したら、想定外の壁にぶつかる

私の失敗一例

そして、「私は割と根性もあるし(と周りからよく言われる)復職しても両立できる」と考えていた、謎の自信はヒュルヒュル〜と何処かに飛んでいってしまいました。


謎の自信、結局無知だったからなのでしょうね。
体験しないと両立の大変さは分からない、というのもありますが、何より調べていなかったこと、準備をしていなかったことが原因だと思います。
そして、数々の失敗につながりました。


復職して4年。
両立のPDCAを回しまくり、コツをつかんできた部分もあります。
また、今は人事部門にいるという仕事柄、年間100人以上のワーママを見ています。


そんな中で、「これができていると、育休からの立ち上がりがスムーズだな」といくつか気づいたことがあります。

これらをシリーズでご紹介していけたらなと考えています!

復職生活、やっていけるだろうか…
と不安になっているかたの参考になればと願っています…!

復帰初日って、インフルエンザ明けに登校する小学生より1000倍ドキドキする感じ(自分調べ)


コツ→”時短かフルタイムか”納得感をもって選択していますか?


2010年に法律で時短勤務が3歳まで取得可能となったことは、ワーキングマザーが増えたきっかけとなりました。
それはとっても良いことなのですが、一方で時短勤務が気軽に取得できるようになったがゆえの問題も。

21世紀職業財団 子どものいるミレニアル世代夫婦のキャリア意識に関する調査研究(2022年)

26~40歳の子育て中の女性のうち46%が、仕事の難易度や責任の度合いが低くキャリアの展望もない、いわゆる「マミートラック」に該当すると感じていることが21世紀職業財団の調査で分かった。ミレニアル世代と呼ばれるこの世代の正社員同士でも、子育てをしながらのキャリア形成に関する意識が男女で違うことも明らかになった。上の世代に比べると結婚・出産しても働き続けることが一般的になったものの、性別役割分担意識などの影響を受けてキャリアが停滞してしまう女性が多い。

21世紀職業財団 子どものいるミレニアル世代夫婦のキャリア意識に関する調査研究(2022年)


苦い結果。
マミートラック、私も経験があるのだよなぁ(この話はまた今度)。自分がマミートラックにハマったと自覚した日のことを忘れられない。



復職にあたって、時短勤務を選ぶ人は多いと思います。そのとき、「とりあえず時短で」と軽い感じで選択すると、復職後に思っていた生活とのギャップを感じて悩む人が多いです。この手の相談、本当多いのです…。


実際、私も「周りはみんな時短だし、とりあえずフルタイムは心配だし時短にしとくか!」
その程度で時短を選択したところ、後悔しました。

時短かフルタイムか。
必ず納得してから選択してほしいと思います。


時短のメリット・デメリットはこちらです。

■時短のメリット
・効率的に業務をこなすスキルが身につく
・時短の活用で育休を早めに切り上げ復職できる場合がある

■時短のデメリット
・家事育児の負担が自分に偏りがちになる
・時短勤務を利用することで周囲から仕事のキャリアを諦めていると誤解を受ける場合がある
・職場での後ろめたさが消えない
・収入が減る

また、このようなデータもあります。

【抜粋】
松 原(2012)は、短時間勤務時の業務は、迅速性・緊急性、チャレンジ性、出張の 3 点がなく、 業務の難易度が高くなっているという認識は本人にも上司にもないことを明らかにし、能力開発機会を喪失しているだけでなく、社員として求められる職業能力の確保も困難にしている可能性があることを示した。
武石(2013)は、短時間勤務者には、社外との調整が求 められる仕事や一人で責任を担う仕事は与えられていないことを明らかにした。
奥野・大内 (2019)は、16 の職務内容 について、現在と育児休業前の担当状況を尋ね、復職後に減った職務は、「単独で進めやすい業務」 「トラブルや緊急事態への対応」 「他部門を巻き込みながら進める業務」 「他部門との調整が必要な業務」 「顧客や取引先との打合わせや交渉が ある業務」 「協力会社や取引企業と一緒に進める業務」 「高い目標達成につながる業務」 で あり、増えた業務は、「計画の立てやすい業務」「代わりの人が容易にできる業務」 「部門内の 戦略策定に関わる業務」 「部門内の業務改善の提案やその推進に関わる業務」であることを 明らかにしている。

21世紀職業財団 子どものいるミレニアル世代夫婦のキャリア意識に関する調査研究(2022年)


このメリデメや調査結果、実感としてとてもよく分かるのです。私は子供が約1歳の時に復職し、時短勤務を2年間利用しました。

その時思ったことは、例えばこんなことです。


・【金銭面】給料少なすぎる!

予想よりはるかに下回っていました。だけど、これは完全な私の調べ不足。会社によっても違うし確認しておけばよかった…。

当然ながら、働いていないのだから給与カットは当たり前。
だけど、自分的には勤務終了後、間髪いれずに育児をしてずっと働いている感覚があるため、年間数十万単位で給与が減るのは結構なダメージでした。


・【メンタル面】一番しんどい時間帯(夕方)がワンオペ化する

私は16時までの時短勤務を選択していたのですが、16時~20時ぐらいまでの一番しんどい時間帯をワンオペで対応するのがほんとに!しんどかったです。

16時帰社といっても、たいていは16時20分ぐらいまで仕事をする→間に合わない~と焦りながら駅まで走る→ゼエゼエ言いながらお迎え→子供の相手しつつご飯、お風呂、子供の汚れものの処理…等々、疲れた体と心にズザっとくる。

この、家事育児が自分に偏ること、夫も私も「時短だから当たり前だよね」となりがち。

そして私は会社の飲み会などにも顔をめったに出せず、夫は毎月飲み歩く…結果、不満が大爆発。

「わたしばっかり!」

ありがちなセリフ。さらには、時短で減給しているので怒り度合いも半端ない。
(金の恨みはシブトイ)


・【仕事編】情報収集に苦労

時短勤務は定時より前に帰宅するわけですので、帰宅後の社内の決定事項や情報は自ら収集しなければいけません。
もちろん職場の人が親切であれば連携くれるのでしょうが、任せっぱなしだと漏れもある。

この収集作業が想像以上にめんどくさい…!

情報は、結果だけでなく、その時のメンバーの雰囲気、重要性、決定するまでの経緯など、その場にいたら分かることも後から聞く必要がありますよね。それがまあ、大変です。

ただでさえ、急な休みやらで仕事を分かってもらうこともある身分、忙しそうにしている先輩や同僚に、「昨日の会義の件だけどさ…」と聞くタイミングの難しさと言ったら!

でも、働き続けるうえで、本当に助かる制度ではある


と、時短デメリットを中心に書いてしまいましたが、それでも時短はいい制度だと思います。

子どもが小さいうちは、就寝時間のことも考えないといけないし、育休からの助走期間としての利用はとても最適です。

ただ、時短のデメリットを覚悟する(というと大袈裟に聞こえますが)ことと、通常勤務に戻す時期までのプロセスを決めて、必ず夫と共有しておくべし!です。


また、最近はテレワークも増えたことで、時短ではなくフルタイムで検討する人も増えてきました。
「在宅勤務だったらフルタイムができる」と思う場合は、上司は消極的だったとしても、交渉した方がいいなーと個人的には思います。

そもそも時短を、パートナーのに頼るっていうのもありですね。
(これは今の日本社会だと難しいのかもしれないですが…でも1ヶ月でもいいから出来ないかしらと思う。)


少なくても、過去の私のように周りが時短だから、の理由で時短はやめてほしい。


1人でも多く、無理のない育休からの復職を実現してほしいです…!

続きは第二弾で届けします!

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