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学生も企業も交わって刺激しあう場で共創が生まれる|和歌山大学ソーラーカープロジェクト 喜納怜香さん

今回は、昨年11月の和歌山ものづくり文化祭2022に参加された和歌山大学ソーラーカープロジェクト 広報担当の喜納怜香さんのインタビューを紹介します。

(聞き手:和歌山ものづくり文化祭 事務局 菊井雅美)

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―出展のお誘いをしたのは去年の夏休みでしたよね。実行委員長をやってるうちの夫が、娘もいっしょに連れて行ってしまって。

そうですね。娘さんも私たちの隣で、夏休みの宿題の絵日記を描いてましたね。

娘の絵日記は小学校でも話題になりました

―その節は、お世話になりました。笑
いつものソーラーカープロジェクトの活動とは毛色の違うイベント出展だったと思います。まして他の出展者は企業ばかりということで、メンバーの皆さんの反応はどうでしたか?

もともと世界大会にむけて知名度向上を図りたい、そのためにもイベントに出展していけたらいいねと考えていました。そういったなかで、もの文のお話をいただいたので、今後の広報活動の先駆けになる機会だと嬉しく思いましたし、みんな前向きにとらえていました。
和歌山大学ソーラーカープロジェクトは協賛をいただいて活動しているので、企業とのつながりも求めていました。
なので、企業のなかに飛び込むことにも最初から抵抗なく、むしろ絶好の機会だと思いました。

―頼もしいですね!当日は展示と製作体験を用意していましたが、もともと今までこういった体験イベントは何度かやってたんでしょうか?

体験イベントへの出展ははじめてで、ゼロから考えていきました。
まずはもの文の企画をするチームをプロジェクト内から集めて、そのチームの中でどういう企画をしたら喜んでもらえるか、案を50個くらい出して。
そこからプロジェクトの皆で投票を取って、展示とミニソーラーカー製作体験に絞り込まれました。

―初めての出展でここまで仕上げてきたのはすごいと、周りの大人たちがざわついていました。笑
予約の時点で圧倒的に人気でしたが、準備はすんなりと進んだんでしょうか?

ミニソーラーカー製作体験にしよう!と決めてからも、どういう風に作っていくかみんなで悩みながら考えていきました。
どのキットがいいか探して、そのキットを使ってどんなソーラーカーを作ってもらえば喜んでもらえるかを考えて・・・。
自分たちはものづくりの団体なので、来てくれる人たちにもものづくりをしてほしい。自分たちが作っているソーラーカーづくりの楽しさを、ミニチュア版で体験してもらいたいということは大事にして、準備をしてきました。

―うちの子もやらせてもらいましたが、本当に大盛況でした。当日、あれだけの人入りだと大変じゃなかったですか?

小さいねじを締めなきゃいけないこともあって、子供たちに教えるもやってもらうのも、思っていた以上に苦戦しました。
それから当日のトラブルで、作ってもらったソーラーカーを走らせてもらおうとしたんですが、思った以上に地面が凸凹でソーラーカーが走らなかったんです。
その時に、もの文運営メンバーの方の提案で「これ使っていいよ」と、ブースの設営で余った寺本紙器さんの段ボールを持ってきてもらって。
当日、即席でコースを作って何とか乗り切りました。笑

―作ったものを走らせてもらう、という企画の落とし込みが鮮やかだったと思うんですよね。「こんなものが作れます」で終わりではなく、出来たものを使ってその場で楽しめる。このひとつって、実はすごい深かったと思います。

そこまで考えていなかったです。笑
せっかくソーラーカー作ってもらったんだから、走らせてもらいたいよねって、自分たちのなかでは自然に出てきたアイデアで。
そこが付加価値だったというのは気づいていませんでした。

―もの文が終わって、今年は10月にオーストラリアの世界大会という大きな目標があります。そこに向けていまどういった動きをしているんですか?

車体の外側はまだ作れていないのですが、中身の運転席や基盤といった部分はほぼ出来上がっていて、これから試走を繰り返して改良していこうという段階です。
もの文で知り合った企業さんにも協賛をいただいていて。
自分たちでは作れないパーツを加工していただいたり、チームのポロシャツを作っていただいたり。
もの文がきっかけで、思ってはいなかった企業さんとのつながりが出来て、とてもありがたいです。

―もの文があったことで、ものづくり企業のイメージって変わりましたか?

はい、かなり変わりました。笑
いままでは、ものづくりの企業さんってちょっと気難しそうというか…近寄りがたいイメージだったのですが。
もの文が終わってから、企業さんのほうからもすごく興味をもっていただいて、いろんな話をして関わりを持ってくれています。
最初の話しかけづらいイメージから、自分たちが悩みや困って いることを相談すると親身になってくれる人が多いんだと感じるようになりました。

ー大学生の皆さんが一生懸命だから、企業にいる大人も刺激されるんだと思います。次に入ってくる新入生もいるなかで、このつながりをどう続けていこうという思いはありますか?

企業さんとのつながりは今後も後輩たちに引き継いでいきたいなと思います。また、つながりを創る場としても、もの文にも出展は続けていきたいです。
昨年は当時の1年生が中心に企画を考えたのですが、今年も新しく入ってきた1年生が自分たちで企画を考えて当日の運営まで持っていく。そのなかで、想像力をかき立てて成長してもらう場にしたいと思っています。

―もの文が1年生のデビュー戦に使われるというのは、企業も見習わないといけませんね。笑
最後に今年のもの文出展に向けて、ひとこといただいてもいいでしょうか?

もの文2023では、Bridgestone World Solar Challenge 2023で完走した車体を展示したいです!

ー頑張ってください!私たちも、世界大会を応援しています!

和歌山大学ソーラーカープロジェクト
会社HP https://wadaisolarcar.wixsite.com/0803
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聞き手
菊井雅美|和歌山ものづくり文化祭 事務局
栃木県出身。結婚を機に和歌山に移住。ものづくりの世界に巻き込まれた人として、突っ走りがちな実行委員長(夫)を陰でコントロールする。

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