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#5 好きを活かしてキャリアデザイン!自分との対話で理想を叶えるー園田博美さん

こんにちは。「ワーク・ライフチャレンジ〜未来をひらく私たちの働き方〜」5話目は「好活®(スキカツ)」からキャリア支援に取り組むワーク・ライフバランスのエピソードをお届けします。

本日は、九州を拠点に株式会社キャリア研究所 代表取締役や、特定非営利活動法人FOUCS 理事長として、ご活躍されている 園田博美(そのだ ひろみ)さんをお迎えしました。

🔽プロフィール
園田 博美(そのだ ひろみ)さん
株式会社キャリア研究所 代表取締役
活動拠点:九州・沖縄地方を中心に全国

英会話学校での総合職としてスクール運営経験後、人事として採用面接・人材育成研修に携わる。 2000年、起業(個人輸入販売会社を福岡本店と佐賀・鹿児島支店設立)するもキャリアチェンジし、人材業界に転職。人材コーディネーターとしてスタッフ登録、企業が求める人材を基にキャリアの棚卸と職業能力の可視化、企業とのマッチングに努め、取締役に就任。
2005年、現在の株式会社キャリア研究所を設立し、若年者~シニアの求職活動支援、ワーク・ライフマネジメント(働き方改革)支援、企業の人財育成研修の講師としても活動。 2012年 特定非営利活動法人 FOCUS 設立 理事長就任、2013年 WLBC九州 設立。


自己紹介

──本日お話しいただく園田さんのプロフィールをご紹介します。

前川
 園田さんは、英会話学校でのスクール運営を経験後、人事課長として採用面接、人材育成研修に携わり、2000年に起業の後、キャリアチェンジをし、派遣会社に再就職。人材コーディネーターとしてスタッフ登録、企業とのマッチングに勤め、取締役に就任されました。
2004年、現在の株式会社キャリア研究所の前身であるキャリアコンサルタントとして独立し、若年者からシニアの求職活動支援、ワーク・ライフマネージメント支援、企業の人材育成研修の講師としても活動されています。2012年、特定非営利 活動法人FOUCSを設立され、理事長就任。2013年WLBC(ワーク・ライフバランスコンサルタント)九州を設立。現在、代表を務められています。2019年より、公立大学法人 北九州市立大学 非常勤講師など、様々な活動をされております。

ワーク・ライフバランスとの出会い

──具体的な園田さんの活動内容を、お伺いできますでしょうか。

園田さん 
はい、ご紹介ありがとうございます。現在はキャリアコンサルタントとして、株式会社キャリア研究所の代表を務めております。

九州ということでご紹介いただきましたが、福岡県の福岡市に住んでおりまして、そこを拠点に、学生と社会人をつなぐというような活動をしているのが、NPO法人FOUCSです。

今は北九州市立大学、 北九大と訳して呼びますけど、その大学の法学部の学生たちのキャリアの授業をしております。


前川 
ありがとうございます。

専業主婦から”起業”という選択の理由

──始めに、会社を立ち上げられたエピソードもお伺いできたらと思います。

園田さん はい、ありがとうございます。結婚を機に退職をして、職業選択の一つとして主婦を選びました。娘を育てていく中で、専業主婦という仕事は、とても大変で「これは能力が求められる」と思いました。

ならば、会社で仕事をしている方が、私的にはやりやすいなと思いました。そこで、再就職を考えました。元々、企業で人事も担当しておりましたが、自分が人事担当だった時のことを思い出して、自分のような女性が正社員で応募してきたら採用するか考えた時に、0歳児の子供を抱えた女性を採用することはまずないなと思いました。

自分で自分を採用したいとも思わないのに、他者の人事の人が私を採用してくれるわけがないと思ってしまいました。そこで、どうしようかなと思った時に、「そうだ、自分で会社作れば、自分の会社だから、自分のことをいらないと言われない」と思いまして、 娘が、まだ生後10ヶ月ぐらいでしたけど、起業をしました。福岡に本店を持ちまして、佐賀県と鹿児島県に支店を作って、 個人輸入販売の会社を立ち上げました。


前川 
私だったら「雇ってもらえないから起業する」という発想がない中で、しかも子供を抱えながら起業するのは、かなりの勇気が必要です。素晴らしいと思います。ベビー服を輸入する会社をされていたということですよね。


園田さん 
はい、そうです。自分の会社を作ったら「自分のことをいらないと言われないよね」とは考えたのですけど、何の会社をしようかなというのは決めていませんでした。最初に、どうしようかなと思った時にも、ものを右から左に移すと、当然その間で、利益が出ますので、それにしようと決めました。

学生時代、アメリカに留学したり、社会人になってからも海外勤務でバンクーバーに行かせてもらったりしている中で、海外のポップなデザインのベビー服を見ることがありました。その当時、独身でしたけど、もし結婚して子供が生まれたら、自分の子供にこういうベビー服を着せたいなと思っていたのを思い出しました。

実際、起業した時は子育てしていて、今から25年ぐらい前の話です。日本のベビー服業界は、まだまだ今ほどポップなものがなく、 大体私が感じているところで女の子だったら薄い桃色、男の子だったら薄い水色、性別がわからない時は、薄い黄色もしくは白という感じの4色でした。うちの娘の洋服もそうでした。

そこで、ベビー服を扱いたかったことを思い出しました。さらに、ママとお揃いというのを扱いたかったことを思い出し、それを扱う会社にしました。当時は、ベビー服とレディースのお揃いは珍しかったので、福岡のテレビの情報番組で取り上げてもらいました。当時、娘とお揃いTシャツを着て、テレビに出るということもやりました。

前川 素敵ですね。ありがとうございます。

ワーク・ライフバランスの取り組み

会社経営から人材育成へキャリアチェンジ

──その後、キャリアチェンジされた経緯もお伺いしたいです。

園田さん 自分の会社だったら、自分が思うように仕事ができると思ったのですが、やってみたら、会社経営は簡単ではなかったです。多くの方は、おそらく、そういうことを分かっているから、安易に自分で会社を立ち上げたりすることはないと思いますが、私の場合、後の話に繋がりますが、自分のやりたいと思ったことは、やってみたいのですね。

勢いで、会社を作ったので、経営者の大変さに、やってみて気づくという感じでした。自分の娘はやっぱり可愛いので、もっと娘といる時間を確保したいと思ったのが、きっかけで会社は手放しました。やっぱり、雇用されているというのは、いろんな意味で守られていたなと思いました。

会社を手放し、私はやはり雇用される側に回ろうと思った時、これまで物に関わっていたので、今度は人に関わる仕事に就きたいと思い、人材業界だと思い、人材コーディネーターという職業で、キャリアチェンジをしました。


長時間労働恒常化の中、定時で成果を出す働き方

──人材業界に入られて、お子さん抱えながら働くのは、かなり大変だったかと思いますが、そのエピソードも教えていただきたいです。

園田さん 人材業界は元々、長時間労働が恒常化している業界の1つでした。会社を立ち上げた時に離婚をしましたので、当時、シングルで子供を育てながらの長時間労働でした。両親は遠方で、すぐに助けを得られるような距離ではありませんでした。

娘を保育園に預けながら、仕事をしていましたが、1時間延長しても19時までには迎えなくてはいけませんでした。ということは、仕事を定時で終わらせて、保育園までダッシュをしないと間に合わないという状況だったので、仕事をピタッと終わらせて帰るということをやっておりました。

──皆さんが、長時間労働の中でも、社内でそういう働き方をされているのは、園田さんだけだったということですよね。

園田さん そうですね。珍しかったと思います。社長が、気づいたんですよね。他の人たちは、みんな残って仕事しているのに、私だけは先に帰っているということに気づいたみたいです。

社長が、他の社員の方にヒアリングをしていたみたいです。「なぜ、君は残っているのに、園田さんは早く帰れているのだ」と。社長の思考がどんどん変わり、発言も変わってきて、「なんで同じ仕事しているのに、園田さんは帰れて、君たちは残っているのか」という話になりました。それが、2000年ぐらいです。

今、世の中でいう「働き方改革」というのは、2019年に法律ができて、施行されたぐらいなので、ワーク・ライバランスっていう言葉自体も、まだ日本にしっかりと根付いていない「ワーク・ライフバランスって何?どういう意味?」というような時代です。

だから社長もワーク・ライフバランスを分かっていたわけではないと思います。しかし、そんな中でも、どうしたら私が長く働き続けられるのかみたいなことは考えてくれていたようです。


──働き方改革という言葉が、一般化されていない中で、 園田さんが会社で早くから、ワーク・ライフバランスを実現するような働き方を実践されていたというところで、 トップの方の考え方を大きく変えていったということですね。

園田さん そうですね。今、振り返っても柔軟な社長でしたね。ある時、呼び出されました。応接室や社長室に呼び出されたら、なんか悪いことしたかなと思うじゃないですか。行ってみたら、「園田さんはどうしたら、うちの会社で長く働けるの。」と質問されました。

どういうことかなと思いながらも、当時、娘を朝、保育園に預けてから会社に行く中で、保育園に連れて行くまでがとにかく大変で、朝の1時間と夕方の1時間って質が違うなと思って、社長にそれを話してみました。 すると社長が「じゃあ、園田さん、朝の出社時間をみんなよりも1時間遅らせようか」と言ってくれたのです。

それはそれで楽。ちょうど3歳のイヤイヤ期の娘を急かし、なだめながらの感じだったので、起きる時間は変わらずに、もうちょっと娘とゆとりを持って関われるなと思って、嬉しかったです。しかし、社長が「ただね」とおっしゃったので、私の脳内では、「1時間、出社が遅れるから、給料も1時間分は減るよな」と考えていたら、「給料今まで通り払うから、成果も今までと同じように出して」と言われたのです。


前川
 うわー、素晴らしいですね。


園田さん
 できるかどうかはやってみないと分からないので、1回やってみようかということなりました。そういう意味では、社長の考えは、現代に繋がっていますよね。世の中の動きに、いち早く取り組めたなという感じです。


前川 
すごいですね。社長さんの度量の大きさもありますが、やはり園田さんの働きがすごく生産性が高かったということが、あったからではないかという風に思います。「周りの方にも、真似てほしい」との思いもあったのかなと思いました。そんな会社がもっと増えたらいいのにと思います。


園田さん
 ほんとですよね。

自律したキャリア形成支援のために再び起業へ

──そのことから、今の株式会社キャリア研究所の立ち上げをされたということですか。

園田さん そうです。その派遣会社で働いていた時のことですが、今は、時短勤務、短い時間で正社員でなんていうのも出てくるようになったのでいいんでしょうけど、当時は派遣会社に登録に来る方々って、フルタイムで働けない人が多かったです。

子育て中で、さらに親御さんの介護を理由に、一旦離職した方が、週3日でデイケアに預けられるようになったから、週3日で働きたいという人が登録に来てくださいました。 そこで、私が人材コーディネーターとして関わり、キャリアの棚卸しをしたりして、職業能力を可視化していくわけです。

せっかく努力してきたことや経験があるのに、企業にご紹介ができない状態が起こりました。企業からは忙しい時は残業してほしいとか、繁忙期の時に休日出勤をお願いしたいなんていうオーダーが来ると、そういう登録スタッフさんを紹介できないとなってしまうわけです。

そうすると、私の目の前には、経験も能力もあるのに、ご紹介先がない方が溢れている感じで、そういうのを目の当たりにした時に、自律したキャリア形成ができるようなお手伝いがのようなことができないかなと思い、社長に「事業部を立ち上げたい」と事業提案をしました。

しかし、社長から「事業部は立ち上げない。それはうちの会社でやる仕事ではない」と言われたので、「じゃあ、この会社でできないなら、自分でやろう」と思い立って、今の株式会社キャリア研究所を立ち上げたのです。先ほどもチラッと話したのですが、やりたいと思ったら、やらないと気が済まないのです。


前川
 素晴らしいです。皆さんの課題に対して、自立したキャリア形成をできるようにということで立ち上げられた株式会社キャリア研究所なのですが、 そのお考えというのが、ワーク・ライフバランスにつながるキャリア設計だという風に感じました。


主体的に取り組むキャリア支援と働き方改革

──園田さんの会社に、実際に来られた方が、こんな風にキャリア設計をされていったっていうようなエピソードを、ぜひ、お伺いできたらと思います。

園田さん ある女性なのですが、結婚機に退職をして、その方も専業主婦になっていて、 お子さんが小学生になるタイミングでした。改めて社会と繋がりを持ちたいということで、お仕事をしようと思っていましたが、実際に10年のブランクが空いていたので、ご紹介するのは難しいという状態でした。

なおかつ、ご本人も働こうと思っているけど、「自分は、何で働けるのか。」と思っておりました。元々、専業主婦になる前は、営業職でバリバリ働いていたみたいです。やっぱり10年のブランクって、いろんな人にネガティブに言われたみたいです。なので、本人も自信がないという状態の中でした。

キャリアコンサルタントの勉強の中に出てくるのですが、外的キャリア、内的キャリアというのがあるのですが、一般的に外的キャリアというのは、どこの学校を卒業したとか、どこの会社に就職したとか、履歴書に書けるようなものです。逆に、内的キャリアというのは、内面に目を向けていくのですが、自分の興味や関心がどんなものかとか、自分の能力や才能、働く上での価値観などです。

「働く」ということだけに限ったことではないですけど、自分の大切にしたいもの、譲れないものはなんだろうという、そういう価値観、内的キャリアというところに、焦点を当てて、ご支援をさせていただきました。結婚前は、営業職でバリバリ活躍し、社会から評価されていたということから、出産後に子供が手を離れ、以前のように、また活躍していきたいという、ご本人から湧き上がってくる思いや内側の声が、色々出てきました。

これから、それを実現するには、思いだけじゃダメなので、何が必要なのかを考えた時に、やっぱり能力は必要ということになりました。事務職を希望しておりましたが、10年間のブランクがあり、パソコンが使えないということもありましたので、スクールに通ったり、ハローワークの職業訓練を積極的に受けておりました。その後、就職が決まり、元々されていた営業職でフルタイムで採用され、活躍されています。

企業の人財育成研修、キャリア支援

前川 外的キャリア、内的キャリアというところを見つめていくことで、どんどん自分がどうしていきたいかということを主体的に作っていけるような、そういったお手伝いを、園田さんがされたということですね。


園田さん 
はい。その後、女性のキャリア形成支援だけではなくて、 社会に出る前にもうちょっと考えて社会に出ていけたらよかったんじゃないかなということで、大学などの教育現場でのキャリアデザインとかキャリアプランニングの授業もやっております。あとは、企業向けに言うと、働きやすい職場作りですね。

まさに働き方改革なんですが、組織の変革とか業務改善を促していくような、そういうコンサルティングも実施しております。それこそ、今、国の施策になっておりますけれども、個人のキャリア形成や働き方改革というところで活動しております。


──キャリア形成支援、働き方改革の視点から、今までのコンサルティングの事例も伺いたいです。

園田さん 中小企業とか行政の機関に入らせてもらうことが今までの実績としては多いのですが、「コンサルティング」と言われると、多くの方が経営コンサルみたいなイメージを持ってらっしゃる方がいて、私が組織に入ることで「ああしろ、こうしろ」のような形で指示、命令を出し、なんだかんだと変えていこうとするイメージ持たれます。

全くそういうことではなくて、従業員の皆さんと対話というものを繰り返していきながら、 まずは皆さんがどういう職場にしていきたいのかを大事にしていきます。その中で出てきたアイデアを、どうしたら実現していけるようになるのかを、私はサポーター、ファシリテーター的な関わりで、8か月から1年、2年、3年の様々な期間で、少しずつ変化を起こしていくような、職場作りをしております。

前川 やはりキャリア形成と同じく、主体的に社員の方から変わっていけるようなサポートをされているというところが、園田さんの行っているコンサルティングということなのですね。


園田さん
 そうですね。私も株式会社ワーク・ライバランス社のコンサルタント養成講座を修了しているので、私たちのコンサルティングが終わっても、組織の中で自走していける組織作りをしていきたいという意識で関わっております。

自走していける組織作りをサポート


教育現場から自律したキャリア形成へ

──組織もそうですし、大学の教育現場でも支援されているそうですね。

園田さん
 もう完全にこれは教育だなと思っています。キャリア教育ですよね。先にお話ししたように、企業の従業員の方の個別に支援していた時に、社会に出る前のもうちょっと早い段階で、自分のキャリアについて考えていたら、もしかしたら社会に出る時の選択が違っていたかもしれないと思うことが多々ありました。

では、どこに関わっていったらいいのか考えたら、まずは、大学生の支援なのではないかと思いました。一番最初かどうかは別として、どこの会社に就職するのかという、いわゆる就職活動って、本人たちが初めてやる自分のキャリアの選択なのではないかと思い、大学に関わり始めたのです。

大学生に関わっていると、同じ理由で、高校生のうちに関わらないといけなかったなと思って高校生に関わり、 同じく中学生の時に関わっていた方が良かったかなと思って中学生に関わってということで、低年齢化していきました。

大学でのキャリアの授業


前川
 かなり幅広くされていますね。


園田さん
 そうですね。中学生に今度関わっていると、次どこに行くと思いますか。


前川
 私のような親ですかね。


園田さん
 そうですね。中学生の下の小学校にも、年に1、2回関わることがありますけど、小学4年生の時に「2分の1成人式」がありますが、この時に、学校によってはキャリアを考えるきっかけということで、将来を考えるような支援もしていますが、それはメインではありませんので、お話ししておりません。

中学生では、親御さんがどう関わるかで、お子さんのキャリア形成が変わってくると思うようになったので、保護者向けに「我が子が自律したキャリア形成していくために、どう関わっていくか」のような、そんな支援もしたりします。

前川 ありがとうございます。私も5歳の娘がいますので、 すごく気になります。今後、一つの会社に長く勤めるような時代ではなくなっていますし、多様な働き方が求められるというところで、どんなふうに教育していったらいいかなと常に思っております。

ですので、私が保護者向けの支援をものすごく受けたいなと思います。やっぱり親の考えによって、その子供の方針とかが、かなりと影響されると思いますので、すごく知りたいです。

書籍「好活®で描く「ないたい自分」になる!」の出版

──多様な価値観を尊重する中で、 個人である自分のキャリアを主体的に選択できるようなお考えを元に出版された「好活®で描く「なりたい自分」になる!」についてお伺いたいです。

園田さん ありがとうございます。そもそも本に、好活®(スキカツ)とルビを振っていなかったので、多くの方から「好活®(コウカツ)」と呼ばれますけど、「好活®(スキカツ)」と読みます。

おっしゃったように、多様な働き方も、多様性とかも、もう日常茶飯事で、あちこちで聞くようになったじゃないですか。その中で、キャリアの支援をしていると、もう終身雇用は崩壊していますが、そういう意味で、個人が自律したキャリア形成していくということが重要になっています。

そんな中ですが、私たちは、自分が何したいのかとか、どういう働き方がしたいのか、ということを即答できない人が多いと思います。多様性、自分らしいという言葉をよく聞きますが、そういう自分らしさ、自分が望む生き方を、見つけられるようになるといいなという思いで、この本を書いてみました。自分が望むキャリアを 気づいていただく、そんなヒントが与えられたらなと思います。


前川
 ありがとうございます。この「好活®」の本、私も読ませていただきました。とても興味深かったのが、自分のキャリアを決めるための最も大切にする価値観であるキャリアアンカーの診断ですね。これが自分の指針を明確にするというようなことかなということですよね。

「好活®」のキャリアアンカーの集計


自分の理想を自分の価値観を持って叶える、自分のやりたいことに向かっていける人生
というのを私もぜひ歩んでいきたいと思っているので、 本当に参考になりましたし、もっと読み込んで、いろんな診断とか他にも色々ありますので、それをやっていきながらと思っております。なので、ぜひ皆さんも「好活®」を手に取っていただきたいなと思っております。


園田さん
 ありがとうございます。30分ぐらいで読める本なので、お手軽に読めるかなと思います。本の中にある1つ1つの内省を深めていくようなワークをすると、人によっては、かなり時間かかります。

🔽著書「好活®で描く「ないたい自分」になる!」
株式会社ワーク・ライフバランス 小室 淑恵さん推薦! 


前川
 ありがとうございます。では、最後に園田さんから「今日からできる一つのアイデア」のメッセージをお願いします。

「今日からできる!一つのアイデア」

園田さん ご紹介いただいた「好活®」ですが、商標登録も取ったので、ぜひ広めていきたいと思っております。好きなことを活動していこうよということですね。だから、自分のやりたいこと、 好きなことから、始めようよという感じです。

学生のキャリアの支援に携わっていると、学生がたまに「好きなことを仕事にすると嫌いになりそうだから、好きなことは仕事にしない」みたいなことを言ってきたりします。それがダメだと言っているわけではないのですが、私はいろいろな方のキャリアの支援をして思うのは、イキイキとしている人とは、好きな活動をしている人、やりたいことをやっている人だと思っています。

決してそれは、やりたくないことをしなくていいってことではないのですよ。 やりたいことをやるわけだから、それをやり続けるためには、もちろん、やりたくないこととか、ちょっと苦手なこともあるかもしれない。けど、そのやりたいことをやっていくために、乗り越えられるというか、やり続けることができる

だから、当然得意になってくる。 自分が得意なことを仕事にできる。だったら、それは当然、得意なことなので、苦手な人が喜ばれたりするわけですよね。喜ばれるということは、当然、世の中の仕組みで、お金が入ってくる。 そのお金をつくっていけたら、さらに頑張ろうと思うじゃないですか。

好きなことが、好循環で回していけるのかなと思います。逆に好きじゃないことを仕事にするなんて、言ってみればやりたくないことですよね。やりたくないことを仕事にしてしまうと、 当然やりたくないので、会社にも行きたくなくなるだろうし、不得意なことに努力しようと思わないわけです。

最低限、先輩に怒られないようにやるぐらいの感じで、不得意なことだといつまでも誰にも喜ばれないし、先輩や上司から叱られ、給料も上がらない。「誰が、そんなものにお金を払うのか」ということで、お金が払われないものを、頑張れるのかというと、頑張れないですよね。負のループに入っていきますよね。

だから、自分の好きなことをやっていくというのは、好きなことだけやればいいのではなくて、好きなことをやるために、もしかしたら苦手なこと、やりたくないことも、していかなきゃいけないかもしれないけど、好きなことだから頑張れるのではないかいうことです。


前川
 ありがとうございます。好きなことで仕事をして、お金をいただいて、それが好循環で回っていくというのは、すごくわかりやすいです。そうした方が絶対いいよという風に思いますね。皆さんも、きっと思うのではないかと思います。

自分との対話で理想を叶える

──好きなことをするために、自分に問いかけるということをやった方が良いということを、以前、園田さんからお伺いしましたが、その部分をもうちょっとお伺いできたらなと思います。

園田さん
 そうですね。 そんな話をすると「私、そもそも好きなことがわからないです。」「好きなことがないです。」という方、特に若年者の方は、 自分との対話ができていないのではないかと思っています。

自分が何をしたいのか、どういうことやっている時がワクワクするか、幸せだと感じるかを知ることは、自分とのコミュニケーションを取るということだと思います。

よく「コミュニケーション」というと「他者とのコミュニケーション」をイメージする人が多いのですが、自分の望む人生を生きていける人というのは、自分との「コミュニケーション」ができている人かと思いますので、ぜひ、自分自身に「自分は何がしたいのか。何をしている時が、自分が喜べるのか。」と、問いかけいただくといいのかと思います。


前川
 ありがとうございます。「自分とコミュニケーション」をとることを私もやっていきたいなと思います。コミュニケーションをとることによって、どんどん自分を深掘りしていって、「自分はどういうものが好きか」というのがわかってくると、そのプラスの思考になっていく。それで、仕事にも良い影響になっていくのかなという風にすごく感じました。ありがとうございます。


園田さん
 もう一つだけ付け加えさせていただくと、自分とコミュニケーションをとってみても、今、自分が何をやりたいのか、本当にわからないという人は、 周り見渡していただいて、周りでやりたいことをやろうとしている友達とか、近所の人、誰でもいいので、そういう人がもし身近にいたら、全力で応援する。

応援するということをやっていると、もしかしたら、自分がやろうと思ってなかったことでも、何かをやっていくことに繋がったりして、それが自分の力になったり、チャンスが広がったりして、自分のやりたいことがそこから見つかるかもしれない。やりたいことがないから、何もできないということではなく、やりたいことがなかったら、やりたいことがある人の応援をしていく。そうすると、自分にいずれ返ってくるのではないかと思っています。


前川
 私にとっても、皆さんにとっても、すごく励みになるお話をたくさんいただきました。ありがとうございました。
まだまだお聞きしたいことがたくさんありますが、エンディングのお時間となりました。園田さんには、好活®についても、 著書に出てきたワークについても、お伺いできるような機会ができたらなと思います。あと、海外でワーケーションをされたり、いろんな活動されたりしていると思いますので、別の機会で、来年にでも、お時間をいただいて、伺えたらと思っております。今後ともよろしくお願いいたします。


園田さん こちらこそ、ありがとうございました。

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株式会社ワーク・ライフバランス 
経営戦略としてのワーク・ライフバランス福利厚生の一環ではなく、企業業績向上のために。 現代の社会構造に適応し人材が結果を出し続ける環境を構築する「サスティナブルな働き方改革」のプロフェッショナル集団です。


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大家 三佳
東京在住、京都造形芸術大学卒。子育てをしながら、水彩画、ドローイングを中心に人、食べ物、動物を描くイラストレーター。パッケージやポスター、グッズなど幅広い分野で活躍中。透明感のある優しいタッチで、日常の風景や人物を描く。ペーターズギャラリーコンペ2014 宮古美智代さん賞受賞など。


編集、プロデュース、インタビュー:前川美紀(ワーク・ライフチャレンジ プロジェクト代表/ブランディングディレクター)
note編集:松本美奈子(次世代こども教育コンサルタント/認定ワーク・ライフバランスコンサルタント)


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