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【解決編】目の前の仕事をいったん忘れて深呼吸をすると目的地が見える? これからの時代に求められる3つのスキル④

お客さまがまだ気づいていないニーズを見つけ、問題を解決するユニークな提案をする。機能や価格ではなく、「あなた」を選んでもらうのが新しい営業の形だという話をしています。

選ばれるための営業とは? これからの時代に求められる3つのスキル


どんな仕事でも、どんな局面でも通用するスキル

ここで紹介しているスキルは、買い取り、リユース、バリュエンスだからというものではなく、どんな業種、どんな業態、どんな会社でも生かすことのできるスキルです。

だからこそバリュエンスのメンバーには自覚的にこのスキルを身につけてほしいと願っていますし、ボードメンバーだけでなく店長会議、機会があるときは全社員に向けてさまざまな方法で「これからの営業スキル」とその重要性について発信しています。

これからの営業に必要な3つのスキルとして①質問する力②問題を特定する力③提案する力を挙げているので、

お客さまに質問してニーズを掘り起こす
→雑多な情報を整理して、お客さまが実は一番解決したいと思っている重要度の高い問題を特定する
→問題を解決するための他にはないユニークで効果的な提案をする

という流れを実行すればいいのですが、なかなかこれが難しいようです。

3つのスキルを身につけるために何をすればいいのか?

これは、企業の理念やビジョン、パーパス、ミッション、バリューをどう浸透させ、商品やサービス、お客さまとの接点で具体的に感じていただくかにも近いことなのですが、マニュアル化、ルーティン化が難しいのも事実です。

かといって、企業のトップや経営層が押しつけているだけでは「仏造って魂入れず」ですので、なんとか社員一人ひとりが腹落ち感を持って取り組んでくれるガイドを示す必要があります。

正直に言えば、お客さまとのコミュニケーション、会話や質問力を向上させるテクニックはあります。バリュエンスでも、接客がうまいバリューデザイナーの対応を分析し、可視化して共有する試みは行っていますが、これはあくまでも“型稽古”のようなもので、根源的なものではありません。

行き当たりばったりと創造性、反復練習と臨機応変な柔軟性問題

お客さまの認識していない問題に関わる以上、用意されたメニュー、問答集にはあまり意味がありません。100人のお客さまがいたら100通りの対応が求められるからです。

個人のテクニックや連携、さまざまなシチュエーションを想定したトレーニングを何度も繰り返すけれど、本番は一期一会で、毎回新しい状況に遭遇するのは、私がプレーしていたサッカーにも通じるところがあります。

反復練習は重要だけど、それに拘っていては試合でとっさのプレーができない。想定はあくまでも想定でしかなく、テクニックを身につける前に重要なことは、そのテクニックをいつ使うかでありどう使うか? 何をするか? です。

スキルを発揮するための下地をつくる

まずやってみてほしいのは、日々の業務から少し離れて、少し広い視野で自分の仕事、そして人生を俯瞰することです。

目の前の仕事に追われていると、そもそも何のために働いているのかわからなくなることがあるかもしれません。

私の経験上、そういうときはいい接客、いい営業をするのは難しいものです。

考えてみてほしいのは、

あなたにとっての営業とは何か? 営業の目的は何か? ということです。

目の前の仕事から離れて、仕事や人生の意味を考える

あまり考えたことがない人が多いと思いますが、この企業で、職場で、あなたはなぜ働き、何のために仕事をしているのか?

こんな機会でもないと考えないことかもしれませんから、みなさんもぜひ試してみてください。

多くの人は、自分が仕事をする意味や目的の「なぜ」に向き合っておらず、ただ向かってくる仕事に立ち向かっている状態です。

そこで、まず企業のあらゆる活動をあらわす「営業」を、何のためにするのか? その目的について、一度深呼吸してから考えてみてほしいのです。

「自分」はどうしたいのか? 内側の自分と向き合う

このとき気をつけてほしいのは、この問いに対する答えは、できるだけ自分を主語にした内発的動機によるものにしてほしいということです。他者からの働きかけに合わせてしまうと、「営業ノルマを達成するため」「少しでも多く売るため」といった外発的動機に基づいた本当の自分の動機とはかけ離れたものになってしまうからです。

さて、どうでしょう?

実はこれ、内発的動機に素直になると「営業」を「人生」に置き換えても成立する答えが出てきます。

「営業」の目的は実は「人生」の目的だった?

私が鑑定士として店頭に立っていたときに考えていた「営業」の目的は、今目の前にいるお客さまと心を通わせて、何度も私に会いに来てくれる関係を築くことでした。それはつまり、お客さまの課題を解決して喜んでいただくことであり、お客さまの笑顔の時間を増やすこと、お客さまの幸せに貢献することです。

この考えはいまでも大きく変わっておらず、「人生」に置き換えても、まったく同じことがいえます。
誰かの課題を解決したいし、喜んでほしい、笑顔が見たい、幸せな時間を共有したい。
経営者としても、夫としても父としても一人の人間として、こうありたいと思っています。

一見、抽象的で概念の話のように思えますが、どんなに優れたナビゲーションシステムも目的地を入れなければルートを示してくれないように、仕事や人生の目的が漠としているうちは、今日、今この瞬間何をすればいいかも手探りになってしまいます。

あなたにとっての営業の目的とは?
あなたにとっての人生の目的とは?

最初から営業と人生がつながったり、これから生きていく指針になるようなまとまった答えを出す必要はありません。まずは自分や目の前の仕事を脇に置いて、俯瞰して考えてみること。

誰かの意図や思惑ではなく、自分がどうしたいかを自分に問いかけてみる。

今日どう生きるかが定まっていない人に、自分の問題を打ち明け、その解決を託してくれる人などどこにもいないのですから。

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