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声色、息の長さ、音程の全てを良くする方法

特殊発声コーチWILLYです

今日は、あの「テリーライリー」さんの
お弟子さんの「宮本沙羅」さんの依頼で

彼女が主催する”ラーガ勉強会”で指導
してきました。

※ラーガはインド古典音楽の音楽理論の
旋法(メロディー)のこと

テーマは
伝統的な民俗音楽の歌唱法に必要な身体

テリーライリーさんが、
インド人のお師匠から学び、
現在、宮本沙羅さんに伝えられている
ラーガのスタイルは、600年前の歴史が
あるそうです。

600年前の人間が編み出し、
現在も伝えられている伝統を、
現代の日本人である我々が習得するには、

600年前の人間と現代の我々の、
(あまにりにも大きな)違いを知り、
そのギャップをどう扱うか

そのことについて考え、試行錯誤しない
限り、一向に近づくことはありません。



という事で、
まずは600年前と現代の
「環境の違い」について
考えていただきました。

・肉体労働の時間の長さ
・衣服
・裸足
・土に触れる時間
・健康、病気と寿命、乳幼児の死亡率
・食事と省エネな動き
etcetc、、、

私の方から特に強調したのが
最近の大きな気づきである、
「闇の長さと身体への集中の違い」

今のように医療の発達しておらず、
簡素な衣服で、土などの自然に触れる
ことが多かった人々は、

簡単には怪我をしないように
現代の私たち以上に、
身体に気を使っていたはずです。

その気の使い方は、目の効かない夜には
さらに強まったことでしょう。

世界の日照時間の年間平均は2500時間。
1年を8760時間とすると、
日が照っている時間は30%にも満たない

寝ている時間があるとしても、
現代に比べると、昔はいかに「闇が長い」か
よく理解できます。


視覚が頼りになりにくいとなると、
聴覚、嗅覚、触覚など、
他の感覚が研ぎ澄まされます。

その中で私が特に強調したいのが、
「身体の輪郭の感覚」です。

もちろん、目が効かない状態での、です。



声は、”身体という楽器”から出る音です。

楽器演奏家で、その楽器の輪郭に敏感で
ない演奏家がいるでしょうか?

そして、その感覚は、現代の我々は、
上記の理由で、多くの場合、
かなり衰えている。

いや、衰えているどころか、
ほとんど気にしない人がほとんどでしょう。

しかし、目を瞑り、丁寧にその輪郭に集中し
その身体の輪郭への集中のまま、
お手本を聞き、真似することは、

まさしく「全身で聞き、全身で真似すること」
に直結します。



当日は、もう一つ「4つ足」のワークを行い
ましたが、これを説明すると
とても長くなるので省略します。

「身体への輪郭への集中」と、
「4つ足のワーク」をやったことで、
参加者の感覚の鋭敏さと、
本来もっているポテンシャルが引き出され、

その結果、
・音程
・音色
・息の長さ
が劇的に改善されました。

それは、私の評価というよりかは、
参加者と、主催の宮本沙羅から、
会の終わりの感想の時間に、
評価として頂きました。



伝統的な民俗芸能の教え方は、
基本的に
・譜面を使わない
・見よう見まね
です。

ただし、これで効果が出るには、
上記の「身体の輪郭への集中」が
大前提です。

そして、この大前提をクリアできれば、
実は「見よう見まね」が一番効率がよく
効果があると感じます。

だからこそ歴史の荒波を越え、
現代の我々にも伝わったきたのでしょう。

ぜひ、「身体の輪郭への集中」だけでも
試してみてください。



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