見出し画像

雑味のない声で話そう 歌おう

「美しい声」に、定義はないらしい。
でも、なんとなくみんな
「あんな声」というイメージは持っているのではないだろうか。

大学のヴォーカルボディワーク後期第1回目授業で、
「みんなが憧れる声は?」「みんなが好きな声は?」
と訊いたところ、
「透き通った声」「ずっと聴いていられる声」「聞き取りやすい声」
が、次々出てきた。

これこそみんなが思う「あんな声」ではないだろうか?

声なんて見えないのに、
わざわざ透き通ってるとか、美しいとか、大きいとか、こもってるとか、
いろんな感じがあるものだ。

私は美しい声を、「雑味のない声」と定義したい。
ナチュラルで、その人本来の声。
作り声ではなく、生まれ持った声をそのままに。
でも、そのままだと原石なので磨いておきたい。
すると「雑味」が消えると思う。

ヴォーカルボディワークは、それを追求します。
まず、本来の声が出せるからだになり、
自由に発声し、それを磨く。

声は、姿勢と呼吸で変化させることができます。
元気な人なら、誰でも。何歳でも。

姿勢は骨格で、形作るもので、ハード面。
癖がなく、しなやかなことが大切。
ハード面だけれど、動いて使えないとね。

呼吸は、姿勢に支えられて声を創るソフト面。
インナーマッスルを使った全身呼吸することが大切。
全身の筋力バランスが取れていて、基礎代謝が高いとすばらしい。

姿勢と呼吸は、確認が難しいようだけれど、
声を出してみるとすぐわかります。
歌うともっとわかりやすい。

そして生まれ持った声は、
息の量と響く位置とメンタルで調整されるもの。
私たちは唯一、呼吸機能とメンタルを直に持った楽器です。

また、声は年齢やホルモンなどの変化にも影響されます。
私的には、一番繊細な楽器と言いたい所ですが。。。
諸説あります。

今の音大生やお若い歌手たちは、どうなのだろう?
私がその年齢だった頃、
先輩方は、
「子供産んだら、声変わるよ−」
「生理終わったら歌えないよ−」
などと、聞いては「へー」なんて、
他人事だったけれど。

実際、子供産むことを選ばなかった知人もいるので、
影響力あったのだと思う。

今、この年齢になって
(年齢非公表なので内緒ですが、結構だいぶ大人です・・・)言えるのは、
その年齢にあったからだの使い方をすればいいのでは?
とシンプルに感じている。

ただし、だいぶ動物的に。縄文人的に?

呼吸力を下げないよう、
ちゃんと立って、ちゃんと息をして、ちゃんと声を出す。

雑味のない声を出すために、元気になり美しくなり、
元気で美しいから雑味のない声が出る。
このループを創りたい。

からだも声帯も、一人に1つ。
一生で1つです。
代わりはありません。
経年変化を楽しみつつ、自分を慈しみましょう。
それを声で確認し、声で楽しむ。

そんな風にも自分を見つめることができます。

歌うって、すごいことだな。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?