特別研究員コラム①:自己紹介
はじめまして、この度ビジョン・クラフティング研究所の特別研究員に就任致しました、黒木貴美子と申します。これからnoteを通して、皆様の気づきや変容につながるような情報を発信したいと考えております。
はじめましてのこの機会に自分のキャリアを振り返り、どんな転機と気づきがあって今に至るのか、自己紹介も兼ねてまとめてみました。
【就職超氷河期、偶然スタートした希望外のキャリア】
私が社会人になった2004年は「超」就職氷河期で、希望した職に就くことを諦めることからスタートしなくてはなりませんでした。望んでいた仕事とは全く違う人事部門に採用され、入社直前まで鬱々だったのを覚えています。けれども、新卒採用や新人研修を担当するうちに、沢山の学生さんとお会いし、入社後の成長も見守れる仕事ができて、次第に楽しいなと感じるようになりました。元々人と接するのが好きだったので、仕事を稼ぐための手段としてだけでなく、「楽しみ」や「生きがい」として捉え、もっと働きたいと感じていたようにも思います。様々な仕事を積極的に経験さえてもらい、この時のご縁で医薬品メーカーに転職しました。
【外資系企業に進路変更】
転職先では、海外企業の買収や不採算部門の売却を推進していました。大きな変化の中で人事部の平社員だった私も修羅場のような場面に遭遇し肝を鍛えられました。それまで会社に貢献した従業員にいかに気持ちよく出て行ってもらうか、という切ない仕事も経験したため、大きな会社に勤めていることに誇りを感じつつも仕事内容は好きになれませんでした。そんなときに合併先から出向してきた上司と出会いました。初めての女性上司で「部下を信頼し任せるスタイル」が素敵な憧れの存在でした。その上司は私に今後のキャリアのためにも語学留学することを勧めてくれ、留学しました。帰国後は、外資系企業で経験を積み、転職の度にポジションと年収が上がるので、素直に留学してよかったと思いました(笑)。
【自分、家族、仕事、本当にこれでいいの?期に突入】
やりがいある仕事が楽しくワーカホリックぎみでしたが、管理職にもなれて必死で働いていたころ、母が亡くなりました。どんどん弱っていく母と向き合うのが怖くて、入院先の病院にも仕事を持ち込んで、心のバランスをとるための逃げ道のように働きました。今でもすごく後悔しています。ちょうどその時、長期休職者への退職勧奨を担当しており、人の気持ちや生活を無視して働き続けて何の意味があるのかなぁと、人事として力不足を感じていました。母を亡くした喪失感や仕事への不甲斐なさも重なり、私自身の心も壊れかけていたと思います。自分や家族の生活を大切にしながら、健やかにやりがいを持って働くことをサポートできないものかと考えていた時に、会社にEAPを導入したのがきっかけで産業臨床という心理学領域があることを知りました。そして、これだ!と直感的に思うようになり、1年後に大学院に入学しました。そして、これがきっかけでご縁を頂き、VCラボと出会うことができました。
振り返ってみると、スタートは希望通りではなかったものの、不幸中の幸いで、自分の「好き」に出会えたように思います。「私は何が好きで頑張れるのか」知ることは自分のキャリアを考える際にとても大切だと感じます。先を見越して計画通りに物事を進めていく現代社会ですが、偶然を受け入れ進んでみると、自分を成長させてくれる気付きや出会いに恵まれることもあるように思います。そして、どんな経験も自分らしくキャリアを積んでいくための大切な材料になるんだなぁ、と実感することができます。振り返りって大切ですね。この機会に感謝です。
最後まで読んで下さり、ありがとうございました。私の何かが皆様の何かと重なり合うと嬉しいです。今後ともよろしくお願い致します。
特別研究員プロフィール
黒木 貴美子 (クロキ キミコ)
ビジョン・クラフティング研究所 特別研究員
某大学院にて臨床心理学勉強中
精神保健福祉士