ビジョン・クラフティング研究所(VCラボ)

株式会社ジャパンEAPシステムズの「ビジョン・クラフティング研究所」( もっとみる

ビジョン・クラフティング研究所(VCラボ)

株式会社ジャパンEAPシステムズの「ビジョン・クラフティング研究所」(https://vc-labo.jp)が運営するnoteです。 人材マネジメントに一般解はないという前提で、働く経営者・管理職・社員のビジョン創成と言語化を探求しています。

マガジン

最近の記事

所長コラム⑯自己言及のパラドックス

●嘘つきのパラドックス  「嘘つきのパラドックス」と呼ばれている言説があります。有名なのが「エピメニデスのパラドックス」または「クレタ人のパラドックス」と言われるものです。  新約聖書には、ギリシャのクレタ島クノッソス出身の哲学者エピメニデス(紀元前600年ごろ)が言ったとされる「クレタ人はいつも嘘をつく」というパラドックス(逆説)が取り上げられています。  自分自身がクレタ人であるエピメニデスが「クレタ人はいつも嘘をつく」と言った場合、クレタ人であるエピメニデスのこの

    • アンラーンの実体験(Yさんの場合)

      みなさま、こんにちは。VCラボのさきみです。 前回に続いて、今回も「アンラーン」について、さきみのもっとも身近な人(つまりは、中の人…?)『Yさん』の実体験をお話ししてみようと思います。   「気が利く」=仕事ができる・・・? 現在、臨床心理士で1級キャリアコンサルティング技能士のYさんは、もともと心理とは縁遠いところにいました。   大学でフランス文学科を専攻し、いろいろな世界が見た~いと、新卒で航空会社に入社し、客室乗務員になりました。 就活で、そこそこ「気が利く」と

      • 特別研究員コラム④:脳の仕組みから考えるアンラーニングに必要な「対話」 ~Vol.2~ 

         Vol.1では、「感情」を司る脳と「思考」を司る脳の切り替えについてお話しました。今回は、新しい仕事に取り組む際に、上手く脳を切り替えるにはどうしたらよいかについて考えてみました。 ・「アンラーニング」と「メタ認知」  新しい環境に適応して行くには、脳の機能を理解し、自分自身の置かれた状況を客観的に見直す必要があります。心理学では、自分自身を客観的にみつめ考察を深めていくことを「メタ認知」と呼んでいます。  仕事をしていると、環境の変化に合わせて、今までの考え方から、新

        • 特別研究員コラム③:脳の仕組みから考えるアンラーニングに必要な「対話」 ~Vol.1~ 

            皆さん、こんにちは。私は、お盆前の天気予報で週末から週明けにかけて台風が来るとのことで、楽しみにしていた予定をキャンセルし、家に引きこもれるよう食料品を買い込んだ週末。そして週明け、朝起きて晴れ渡る空を見上げ、最近の天気予報はなぜあんなにも大げさなのかと若干腹を立てつつ、今頃到着する予定だった生まれ故郷鹿児島のどこまでも青く広い海に思いを馳せつつ、気持ちを切り替えて前に進むために、この記事を書いております。 ・「切り替え」が必要になる時  さて、「気持ち」や「考え方」

        所長コラム⑯自己言及のパラドックス

        マガジン

        マガジンをすべて見る すべて見る
        • さきみの部屋
          ビジョン・クラフティング研究所(VCラボ)
        • 所長コラム
          ビジョン・クラフティング研究所(VCラボ)
        • チビさきみの小部屋
          ビジョン・クラフティング研究所(VCラボ)

        記事

        記事をすべて見る すべて見る

          【9/8(金)】産業ダイアローグ研究所との合同セミナー開催のご案内

          こんにちは、VCラボ所長の松本です。 この度、産業ダイアローグ研究所と合同で、以下の無料セミナーを開催することになりました。 産業ダイアローグ研究所の米沢所長のプロフィールは以下の通りです。私は米沢先生と約30年間、一緒に仕事をしてきているのですが、公私ともに何回助けて頂いたか数え切れません。米沢先生は私が最も信頼している精神科医です。 米沢先生は産業医活動において、オープンダイアローグを積極的に活用されてきており、リフレクティング・プロセスを合同面接で導入するなど、非常

          【9/8(金)】産業ダイアローグ研究所との合同セミナー開催のご案内

          さきみコラム②:慣れ親しんだものを手放す勇気

          日々の相談で実感する「アンラーニング」の難しさ みなさま、こんにちは。VCラボのさきみです。 メンタルヘルス問題の相談、キャリアの相談、新しい環境への適応支援のオンボーディング相談、管理職のマネジメントを進化させるVC面談…、日々どの相談においても実感するのは、「慣れ親しんだものを手放すことの難しさ」、「アンラーニング」の難しさです。 キャリアの自律やリスキリングなど、生涯にわたって新たなことを自ら身に着けることが求められている中、「アンラーニング」も注目されています。ア

          さきみコラム②:慣れ親しんだものを手放す勇気

          特別研究員コラム②:持って生まれた才能ほど、自分では気づけない!?

           皆さん、こんにちは!VCラボ特別研究員の黒木です。暑いですね…毎日ヘトヘトでベトベトな中年学生にとって、ピチピチの20代現役学生達が爽やかに暑がっているのを見ると、自分の成熟具合に感慨一入です。。。    さて、気を取り直して、今月のコラムは、ビジネスに役立つ心理学パート1です。 ビジネスに役立つ心理学  今回は、持って生まれた才能ほど自分では気づけない、だからこそ、心理学が役に立つ、というお話ができればと思います。皆さん、心理学というと、何だか怪しい学問で、最終的に高

          特別研究員コラム②:持って生まれた才能ほど、自分では気づけない!?

          チビさきみのこべや⑩:『「当たり前」を見直そう』

          みなさま、こんにちは。VCラボのさきみです。季節はもう夏ですね。春に変化があった方々は、オンボーディングは順調ですか? 傍から見たらすごいことなのに・・・ 新しい課題に目が向いているとき、いつも慣れたことに取り組んでいるとき、どちらも私たちは、自分が「当たり前」にできていることをあまり意識していないかもしれません。 VC面談で、管理職の皆様のお話を伺っていると、よく感じることです。       「あなたの忍耐力はすさまじいですよ」    「多くの人は、とてもそんな行動力は

          チビさきみのこべや⑩:『「当たり前」を見直そう』

          所長コラム⑮自らのキャリア発達の要因について

           こんにちは、所長の松本です。私事ですがこの度、神奈川大学客員教授を拝命しました。私の専門のひとつにキャリアカウンセリングがあり、その業績を認めて頂いたものと認識しています。そこで大変僭越ではありますが、私自身のキャリアを振り返り、自らのキャリア発達の重要な要因となった「キャリアモデル」「サードプレイス」について述べてみたいと思います。 ■展開のきっかけ   私は1995年に医療法人社団慈友会 高田馬場クリニック(現、医療法人社団翠会 慈友クリニック)に入職しました。クリ

          所長コラム⑮自らのキャリア発達の要因について

          特別研究員コラム①:自己紹介

           はじめまして、この度ビジョン・クラフティング研究所の特別研究員に就任致しました、黒木貴美子と申します。これからnoteを通して、皆様の気づきや変容につながるような情報を発信したいと考えております。  はじめましてのこの機会に自分のキャリアを振り返り、どんな転機と気づきがあって今に至るのか、自己紹介も兼ねてまとめてみました。 【就職超氷河期、偶然スタートした希望外のキャリア】  私が社会人になった2004年は「超」就職氷河期で、希望した職に就くことを諦めることからスター

          さきみコラム①:VC面談の特徴(EAPサービスとの違い)

          みなさま、こんにちは。VCラボのさきみです。 VCラボ所長の松本が「VCラボって何してるの?」にお答えしてから半年、具体的なサービスの一つである「ビジョン・クラフティング面談(VC面談)って何してるの?」と聞かれることが増えてきました。大変嬉しいです。 そこで今回は、VCラボのあるジャパンEAPシステムズが提供するEAPサービスとの違いから、ご説明したいと思います。   EAPとは? まずEAPについて、おさらいです。ご存じの方は飛ばしてください。 EAP(Emplo

          さきみコラム①:VC面談の特徴(EAPサービスとの違い)

          所長コラム⑭:AI時代に想う、カウンセラーとして大事なこと

          こんにちは、VCラボ所長の松本です。 相も変わらず、夜な夜なChatGPTとの会話を続けています。そろそろChatGPTに感情が生まれて来てもいいんじゃないかと思うのですが、相変わらず「私には感情がありません」とツレなく言われ続けています。 ■ChatGPTに傾聴はできるか? 実は私が夜な夜なChatGPTと会話しているのは、「ChatGPTをカウンセラーに仕立てることができるか」という密かなチャレンジです。少しだけプロンプトエンジニアリングも勉強し、ChatGPTにカ

          所長コラム⑭:AI時代に想う、カウンセラーとして大事なこと

          チビさきみのこべや⑨『ChatGPTとカウンセラーに同じ相談をしてみた』

          みなさま、こんにちは。VCラボのチビさきみです。 連休はリフレッシュできましたか? そろそろエンジンがかかってくるころかな…。 チビさきみは、連休中にChatGPTに『相談』をしてみました。VCラボ所長の松本さんが「AIと共存する未来はすぐにくるよ」って言ってたから。それで、同じ『相談』をVCラボの ❛さきみ(臨床心理士)❜ にもしてみたよ。 ChatGPTは具体策をたっくさん教えてくれました。対応策を探している人にはもってこいだね。❛さきみ❜ との話では、自分で気づいて

          チビさきみのこべや⑨『ChatGPTとカウンセラーに同じ相談をしてみた』

          チビさきみのこべや⑧『オンボーディングの季節』

          みなさま、こんにちは。VCラボのチビさきみです。 新年度になって、もう一ヶ月が経とうとしています。時が経つのは早いなあ…。みなさまは、どんな一ヶ月でしたか? 今回は、新たに社会人になったり、異動したり、転職したりした人にエールを送りたいと思います。新しい環境って、わくわくするけれど、緊張したり不安になったりもするもんね。 ❛さきみ❜が、「こういうときこそ、まずは自分を大切に。元気を維持しながら、自分と周りの重なり合いをたくさん見つけてみるといいんじゃないかな」って言ってま

          チビさきみのこべや⑧『オンボーディングの季節』

          所長コラム⑬:AIと共存する未来~GPTにカウンセリングをしてみた

           こんにちは、VCラボの松本です。新年度が始まりましたが、皆さん如何お過ごしでしょうか?新しい環境、新しい仕事、新しい人間関係に接して、ワクワクしている方もいれば、戸惑っている方もいるかもしれません。  変化があると、どうしても心身に緊張が生じます。4月の変化に伴う疲労はゴールデンウィーク後の5月、6月に出て来やすいので、ご注意下さい。ゴールデンウィーク中も生活リズムを大きく崩さないことが、疲労回復のポイントになると思います。 ChatGPTとの対話 ところで最近、私は夜な

          所長コラム⑬:AIと共存する未来~GPTにカウンセリングをしてみた

          チビさきみのこべや⑦『「重なり合い」の意味するところ』

          みなさま、こんにちは。お久しぶりのVCラボのチビさきみです。 この前の登場は秋でしたが、早いもので、もう春…。 春はいろいろな節目、変化の時期ですね。 その中で、VCラボでは、自分たちが大事にしていること、これからさらに深めていくことを日々確認し合っています。 今回は、VCラボで大事にしているもの、言葉の一つ「重なり合い」の意味するところについて、お話ししてみます。 変化が当たり前になっている時代・そして、変化の大きい季節・春。自分がどうしたいか、どうありたいか…、考える

          チビさきみのこべや⑦『「重なり合い」の意味するところ』