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自分たちで出した結果には責任がある

イギリスは、国民投票によってEUから飛び出すことを決めた。

ところが投票が終わってすぐ、再投票の呼び声が聞こえてきた。
英国民自身、こんな結果になるとは思わなかったということらしいが、自分たちで投票しておいて何を今さらと思う。

問題は五分五分だった投票結果にあるように思われ、大差で決していればさすがに再投票とは言い出せなかっただろう。
が、そもそも国を割るほど拮抗するから国民投票に諮ったわけだし、その結果が出たなら一票でも多い方に決めるのが多数決の原則だ。

例えば、将来を左右する重要事項だから三分の二を占めねば決められないとするならば、ここぞとばかり代議士たちが気勢を上げそうだ。
そんな大事な決めごとに素人の直接投票はなじまない、勉強を積んだ自分たちプロに任せろと。

自分たちの代表たるべき代議士を、いかにも代表だと感じたことは残念ながら一度もないから、直接投票もついやってみたくなる気持ちはよくわかる。
ならなおのこと、自分たちで出した結果には責任を持たなければならない。

たとえ一票差であれ、再投票などと言い出すのは民主主義の本質を貶めることになる。

(2016/6/30記)

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