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潮風が鼻先をすっと通った

股関節がやられている。
先週の金曜日に結構歩いたのだが、それがいまだに響いているのだ。
取材で神戸の海辺の町を訪れた。

まっすぐに伸びる道の先に見えるクレーンは海辺の証。

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そういえば小学生の頃、同級生に造船所のボンボンもいたし、今でもボーッという汽笛の音は耳に残っている。
海と神戸は切っても切り離せない。

うずたかく積まれた清酒コンテナ。

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そういえば神戸は、日本酒生産量日本一の町でもある。
ここから全国、全世界へ旅立ったあとの抜け殻だろうか。

日本最大の運河に沿って歩いた。

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運河の東入口に構える建物は中央卸売市場だ。
場内で寿司でも食べたかったが先を急ぐ。

海運で栄えた往時を偲ばせるレンガ造りの建物が点在する。

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食品卸などを手がける会社の本社として現役で活用されていた。

平清盛が築いた日本最初の人工島・経ヶ島はこのあたり。

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運河が町に息づいている。

まっすぐに伸びるのは、岬の工場地区の通勤に使われるJR線。

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この路線、朝7~9時に7本走ったあとは17時以降に10本だけと潔い。
その代わり、超満員だけど。

プロムナードが整備され、運河は今憩いの場ともなっている。

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河だけど海、と感じる潮風が鼻先をすっと通った。

運河の水は意外ときれい。
西入口付近の海底にはガザミ(ワタリガニ)。

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ほとんど食べたことないけど、ズワイやタラバなどの深海ガニが一般的になる前はこれが日本のカニだったという。
うまいんだろうな。
…と眺めていたら、グーッと腹が鳴った。

空腹と暑さで目が回る。
どこでもいいからとにかく店に入って涼みたい。
ふと思い出したのは、以前noterのはなれさんから教えてもらったうどん屋。

さっそく地下鉄に乗って向かう。
店構えはプレハブっぽくてそっけない。

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カウンターに座ったが、狭い店内は激混みで隣のおっちゃんとの隙は数cm。
しかもおっちゃん、この暑いのにカレーうどんズルズルやってるし。
お願いだから、ぴょんとハネたりさせないでね。

とにかく身体を冷やさねばヤバいと思い、ぶっかけを。

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ん? 何これ!
愛媛時代によく讃岐に行って食べたうどんの再来?
めちゃくちゃコシがあって、これはうまい!
熱中症の一歩手前でギリギリ無事生還。

高校3年間、このすぐ近くを歩いていたにもかかわらず知らなかった。
いい店を教えてもらってしあわせ。
はなれさん、ありがとう!

さぁ次はどこをほっつき歩こうか。

(2022/8/1記)

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