源氏物語の色 13「明石」 ~恋文の色~
「明石」のあらすじ
―――光源氏が隠退していた須磨に嵐が襲い、落雷により邸も炎上するなど、この先どうなるかという時、光源氏の夢枕に亡き父桐壺院が立ち、須磨の浦を去るように告げる。同じように夢のお告げがあったという明石の入道が、光源氏を舟で迎え、光源氏は明石へと赴く。明石の入道は、娘を光源氏にと願い、文のやり取りを通して結ばれる。そして、光源氏には帰京の宣旨が下る。―――
前帖「須磨」を月の光の明るさと表現したが、やはり光源氏はそれでは終わらない。
現代では須磨も明石も単なる