Terry

ナパ近郊の田舎町に在住。大好きなゴルフを封印して、ワインの勉強を始める。2020年、W…

Terry

ナパ近郊の田舎町に在住。大好きなゴルフを封印して、ワインの勉強を始める。2020年、WSET Level3 取得。現在Diplomaに挑戦中。自分のための覚え書き、脳にインプットするためにnoteにアウトプット。

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  • アメリカワイン法

  • ナパのワイナリー

    ナパのワイナリー解説。要点だけまとめて。

最近の記事

American Viticultural Area(AVA)

American Viticultural Area(AVA)とは、ざっくり言うと、フランスのAOCの様なもの。いくつかの条件を満たすと、Alcohol and Tabacco Tax and Trade Bureau(TTB)から、AVAを名乗って良いと許可がおります。 フランスのAOCとの大きな違いは、ワインの作り方や栽培できるブドウの種類まで細かく規制があるAOCに対して、アメリカのAVAにはそのような厳しい規制はありません。近年は、アメリカの自由度を求めて、フランス

    • Stony Hill Vineyard (Spring Mountain AVA)

      NapaValleyの西に広がるMayacamas Mountainの東側、山の中にあるStony Hill Vineyardの歴史は意外にも古い。1943年、禁酒法の間は羊農場だったここの土地を、Fred McCred夫妻が買ったのが始まり。1951年、禁酒法後にできた最初のワイナリーだ。 Stony Hill Vineyardは、標高が高いことから比較的気温が低く、特に朝晩は夏でも冷え込む。また、水捌けの良い火山性土壌とミネラルを豊富に含んだ石灰質土壌が層になっている。

      • Clos Du Val(Stags Leap District AVA)

        Napaで初めてできた、アメリカとフランスのコラボワイナリーの一つ。 1972年、世界に誇れるCabernet Sauvignonを作るというスローガンのもと、John Goeletが設立したワイナリー。BordeauxからワインメーカーBernard Portetを迎え、Bordeauxワインのようなエイジングに耐ええるワインを、Napaのぶどうで作ることに焦点を当てた。 1976年に行われたThe Judgment of Parisでは、ワイナリーが出来てたった4年後

        • Hyde Vineyard (Los Carneros AVA)

          Hyde Vineyardは、ワインよりむしろぶどう作りのエキスパートとして名高い。Napaのトップワインプロデュサーから信頼を得ており、彼らはぶどう畑指定でここのぶどうを購入している。California内では、30以上のプロデューサーがここのぶどうを使ってワインを作っている。 1979年、Larry HydeがLos Carnerosの北東部にぶどう畑を作ったのがHyde Vineyardのはじまり。それ以来畑をどんどん増やし、現在は5つのぶどう畑、合計200エーカー以

        American Viticultural Area(AVA)

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        • アメリカワイン法
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          12本

        記事

          Inglenook(Rutherford AVA)

          1879年、貨物船のキャプテンだったGustave Neibaumがナパにワイナリー用の土地を購入し、ZinfandelとBlack Malvoisieを植える。1881年、シャトーの建築が始まる。Cabernet SauvignonやMerlotの苗をフランスからナパに持ち込み、苗と苗の間を1メートルまでつめたヨーロッパ風の植樹方法を取り入れた。1887年、シャトーの建築が終わり、Inglenookはナパで最初のシャトーワイナリーとして発足した。 1919年、禁酒法が政令

          Inglenook(Rutherford AVA)

          Stag’s Leap Wine Cellars (Stags Leap AVA)

          1976年、パリで行われたブラインドテイスティングコンペティション、The Judgment of Paris (Paris Tasting)の赤ワイン部門で優勝したワインを作ったワイナリー。同コンペティションの白ワイン部門の優勝は、NapaのChateau Montelenaだった。この快挙をきっかけに、Napaのワインが世界的に認められるようになる。 Stag’s Leap Wine Cellarsの歴史は意外にも浅く、1970年に現在Arcadia Vineyards

          Stag’s Leap Wine Cellars (Stags Leap AVA)

          Domaine Carneros (Los Carneros AVA)

          1987年、フランスシャンパーニュにあるTaittingerの姉妹ワイナリーとして始まった。ワイナリーの建築デザインは、シャンパーニュのChateau de la Marquetterieを参考にしたものだ。スパークリングワインは、シャンパーニュと同じトラディショナル製法で作られている。 400エーカーのぶどう畑は以下の6カ所。全てCCOF(California Certified Organic Farmers)に承認されたオーガニックで栽培されている。 Vineyar

          Domaine Carneros (Los Carneros AVA)

          Robert Mondavi (Oakville AVA)

          Charles Krugワイナリーのマーケティング部のヘッドとして働いていたRobert Mondaviは、弟のPeterとともにヨーロッパへ行き、ぶどうの育て方やワインの作り方について学んだ。それを、Californiaへ持ち帰ったのが1940年代。 1966年、Robert Mondaviは家族と共に、自分達のワイナリーを作る。もともとCharles Krugがぶどうを買っていたTo Kalon Vineyardを購入し、禁酒法が解除されて以来、当時としては最新の醸造

          Robert Mondavi (Oakville AVA)

          Volker Eisele (Chiles Valley AVA)

          1843年、まだカリフォルニアがメキシコ領だった頃、メキシコ政府がJoseph Ballinger Chilesに400エーカーの土地を譲ったのが始まり。のちに、ドイツ移民Francis Sieversがこの土地を買い、1870年代にLomita’s Vineyard and wineryを作った。当時の建物、醸造用タンクや圧搾機は今もなお残っている。 1974年、Volker Eiseleがワイナリーを買ってからは、オーガニックでぶどうを栽培し、妥協のないワイン作りを続け

          Volker Eisele (Chiles Valley AVA)

          Chateau Montelena (Calistoga AVA)

          1976年、パリで行われたThe Judgement of Paris (Paris Tasting)において、本場フランスの名だたるシャトーを差し置いて、Chardonnay部門で一位に輝いたワインを作ったワイナリー。アメリカワインの評価を一変させる出来事だった。ちなみに、Cabernet Sauvignon部門でもカリフォルニアのワインが一位を取った。(Stag’s Leap Wine Cellars) ワイナリーが出来たのは1882年。Alfred Tubbsによって

          Chateau Montelena (Calistoga AVA)

          Beringer (St. Helena AVA)

          1875年、ドイツ移民の兄弟Beringerによって作られたワイナリー。Napaの中で最も古いワイナリーのひとつ。 Beringer兄弟は元々Charles Krugで働いていて、ワイナリーを広げるためにこの土地を買ったのが始まり。ワインを作りはじめてすぐに賞賛が与えられ、特にZinfandelとRieslingはNapaのベストワインと言われていた。 Beringer兄弟が亡くなった後は、息子がワイナリーを引き受けたがそのすぐに後に禁酒法が政令された。多くのワイナリーが

          Beringer (St. Helena AVA)

          Beaulieu Vineyard (Rutherford AVA)

          1900年にフランス移民Georges de Latourによって作られた、歴史あるワイナリー。Georges de Latourは、フランスからフィロキセラに耐性を持つぶどう苗を持ち込み、カリフォルニアのワイナリーで植え替えの手伝いやワインメーキングの助言などをした。カリフォルニアのワイン生産者を支えた功績者である。 Georges de Latourは、カリフォルニアに渡ったあとRutherfordに小さな畑を買い、その後、Carneros、St. Helena、Cal

          Beaulieu Vineyard (Rutherford AVA)

          Opus One (Oakville AVA)

          Robert MondaviとBaron Philippe de Rothschildとのコラボワイナリー。ナパのぶどうとボルドーのワインメーキングテクニックのマリアージュ。一種類のワインを作ることに集中した。 当初はMondaviのTo Kalon畑のぶどうを使っていたが、2004年にMondavi WineryがConstellation Brandsに買われてからは、Opus One独自のぶどう畑のぶどうを使っている。 ワインメーキングに関しては、最初の12年はMo

          Opus One (Oakville AVA)