書道家 関吉久美

札幌市在住の書道家です。 独自のメソッドでアート書道教室を 札幌7ヶ所、東京、川崎、名…

書道家 関吉久美

札幌市在住の書道家です。 独自のメソッドでアート書道教室を 札幌7ヶ所、東京、川崎、名古屋、大阪、神戸にて開講。 お手本は無し。受講生が自ら「ゼロからイチ」を生み出したものを大事に。それを活かして「イチからニ」へのアドバイスを提供します。 古典書道をリスペクトした現代アートを。

最近の記事

組み合わせ、可能性

私は書道をリスペクトしています。 どこまでも終わりがない。 まだまだ知らない事がたくさんあります。 例えば材料のこと。 墨、水、紙。 この3つのシンプルな材料で どこまでも、まだまだ、表現できる。 墨にしても、 色んな種類がある。 そもそもどつやって作られてるのか。 原料はなにか。 紙も色々ある。 パルプと糊と水。この割合。 手漉き、機械漉き。 膠系の墨汁に更に膠液を足して書きました。 水との割合を色々試すのも楽しい。 もちろん、 どんな紙に書くか、も色々試してみ

    • 好きなもの

      私が「これ好きだな〜」と感じるものは なかなか評価されない。 不貞腐れててもしょうがないから 世間的に好かれそうなものを、 “簡単に”書いておけばいいや、と。 でも、今日、リアルにお会いした方に 「先生のコレが好きなんです!」と 言ってくださって、仕事をいただきました。 「この感じで書いてください! 読めなくていいんです!」と。 大得意。 やります! 好き! 「読めなくていいんです」で ロゴの仕事をいただいたのは初めて。 商品に貼るんだって。 グッズにプリントしていく

      • 神戸教室門下生Aさん

        今日は神戸教室の日でした。 門下生たちは、それぞれ個々で 取り組む内容が違います。 Aさんの話。 「今やっている事が果たしてゴールに近づいてるのかわからない。不安。あってるの? これが字になるなんて考えられない。」 確かに、作品にはたどり着いてないし、 色んな技法を試しているばかりだし、 ストイックに数値化、ルール化をしている。 (例えば、薄墨の濃度を、何滴墨汁を入れたらこの濃度になる、など細かく自分が納得するように法則性を作っている) 私はこの方のやっている事は 確実

        • 占い

          手相とタロット。 もう二十数年のお付き合いの 石井先生。 手相ってすごいですね。 過去、生き様は見破られるし、 少し先の未来も見える。 私はどうやら考え過ぎらしい。 身体の不調も手相に出るんだね。 これも見破られた。毎日薬飲んでる疾患。 夢や願いは、叶うらしい。でも 石井先生は 「久美ちゃん、こうしたい!が無いんじゃない? あれば叶うんだけど…無いでしょ?」と。 わお、見破られたー こうなりたい、は無いなー (目先の、こなさなければならない目標はあるけど 将来的な「こ

          芸術家とは

          源氏物語冒頭を2枚に分けて書きました。 2枚とも、一発書きです。 余すことなく、はみ出すことなく。 どうでしょう? 書き手本人は 「ふぅ〜ん…」という感じです。 芸術家とは、なんだろう。 書道家 石川九楊の源氏物語を見てほしい。 あれをやりたい。 あのまま、そのものを書きたいのではなく あんな風に 「私はこう書くんだ!ほら!見たことないだろっ!」と 堂々と押し付けたい。 まあ、いいや。 私は、経営者でもあるから。 この手の源氏物語をもう少し書いてみようか。

          40代、強い主張は

          跳ね返される。 いつも思う。 40代、女、何をやっても弱い。 だから、私はいつも無意識的に 自分の主張を強めに語る。 それがいけない。 強く言えば言うほど、跳ね返される。 倍になって跳ね返される。 悲しいし、痛い。 「う〜ん…そうなのかなぁ〜…やっぱ違うのかな〜…」の 時期もあっていいけど、 もう、いいだろう。 だから、黙る。 理解してもらおうと思っても 40代女は、年上や男に跳ね返される。 だから、黙る。 理解なんかしてくれなくていい。 黙って、やる。 何も

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          書かない書道教室

          私の各地の教室では、 来年3月の銀座展示会に向けての取り組みが 進んでいます。 諸行無常。万物流転。 変化し続けるんです。止まってる事なんてないんです。 私も変化し続けています。 だから、門下生への指導の内容も変化しています。 門下生が書いたものに対してアドバイスを求められた時、 私の頭の中の“関吉フィルター”を通して その書いたものを見ます。 フィルターに通して、すぅーっと、 なんの抵抗もなく通過したものは、 OK!という判断です。 その関吉フィルターは、変化し続けま

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          書かない書道教室

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          門下生、沼から抜け出しました

          鹿児島在住で、川崎教室に通って来ているAさん。 (すごいよね?飛行機で来るんだよ!) ご本人の許可をいただきましたので、 彼女のストーリーを紹介します。 私も含め、門下生たちは 自分の書いたものに「不満」です。 なぜ不満なのか。 理由は2つ。 ひとつは、 自分から生み出されたものに「飽きてる」。 もうひとつは、 「他人のを見て、そこに自分の中には無い発想と技術を見つけてしまう」。 ああ、自分はまだまだダメなんだ、と。 この2つを回避するためには 「新しい発想と技術を自

          門下生、沼から抜け出しました

          経営者である

          私は書道家という職業ですが 会社の代表取締役でもあります。 株式会社は「利益を追求して税金を納める」法人です。 利益を追求しなくてはなりません。 呑気に、自分の作品を書いてるだけでは 今のところ、利益追求はできません。 本当は、理想は、 自分の作品を書いてるだけで、 税金を納めたいです。 私はまだ40代後半なので 「もうあとは、好きなことだけしていたい〜」 の時期はまだ早い、と思っています。 (これは一般論ではなく自分で決めたことです。) 書道で、会社を経営して利益

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          表具師の仕業

          8月の札幌での作品展示会のための準備が進んでいます。 作品はもう4月末の段階で全て書き終えています。 開催日程から逆算して、やはり3ヶ月は 準備に要したいです。 額装(作品を額に入れる作業)は自分でしますが、 「裏打ち」は、プロにお願いしています。 (裏打ちとは、書いた作品のシワを伸ばし、 厚めの和紙を貼り付ける作業のこと。 シワシワ、パリパリのまま、額に入れたら 綺麗じゃないべさ?) 北海道には残念ながら、 表具師、裏打ちの職人さんがいなくて (私の個人的な見解としては

          私とは

          最近私は、私自身のことを 雑に扱っているな、と気付いたのですが、 それは、 「私、雑に扱われている」と感じたからです。 私が、私自身を雑に扱っているから、 「あの人は雑にしてもいいんだ」という見えないオーラが波及して、 そういう現実を起こしているのだと。 「波紋」って、

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          作品展示会を開催します

          かなり久しぶりの投稿です。 私の脳内が 色々と故障しておりまして。 考え過ぎて、ショートしておりましたので、 修理しつつ、休息しておりました。 さて、 我が地元札幌では4年ぶりの作品展示会を 開催することになりました。 私はあえて「個展」という言葉は使いません。

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          作品展示会を開催します

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          もう一人の役割②

          前回は、emotionの赤平陽子さんに 今年の銀座での展示会についてお力添えをいただくことになりました、 で終わっていました。 今回は、陽子さんが何をどうお考えになって このお仕事に向かわれているのか、 関吉久美をどう見てるのか、アート書道をどう見てるのか、 そのあたりのことを、彼女のブログに書いているので、 それを紹介したいと思います。 __________________________________ 「陽子さんにブログを書いてほしいです」 とてもありがたいご

          もう一人の役割②

          作品展の意義~もう一人の役割①

          門下生44名との合同作品展示会まで、 ついに1か月を切りましたね。 続々とみなさんの作品が出来上がってきています。 (私のは、あとひとつ、取り掛からなければなりませんが…) 昨年も同じ場所で開催しました。 終わってみて、もうすぐに私は「次」を考えていました。 それなりに充実感はあったけれど(達成感かな)、 満足感は満たされていませんでした。 (大満足が100だとしたら、35くらい、でした…笑) それは 「私や門下生のお知り合いやご家族の方しか来なかった。 全く新しい人た

          作品展の意義~もう一人の役割①

          フィナンシェ…か

          久しぶりの投稿です。 かなり間が空いてしまいました🙏 しかも、写真が「書道じゃない」。笑 でも、私が記事を書くんだから 書道に繋がります。 土曜日の夜にやっている 「ジョブチューン」という番組をご存知ですか? 色んな飲食店(チェーン店)やコンビニの食べ物を その世界のプロが、合格か不合格かを判定。 今週は、ローソンのスイーツを スイーツ界の巨匠7人が判定しました。 さて、この写真です。 こちらは、ローソンの新商品の「フィナンシェ」。 私も一瞬「ん?」と思いましたが、

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          門下生作品講評【No.15】

          ◉北広島なごみ教室 佳瑞さん 『道』 これは、何も考えず、無心で、 偶然中の偶然にできたもので… 「あー…勝てないな〜…」と  良い意味でお手上げの作品です。 講座が始まってすぐの間もない頃に 「先生、こんな感じで…道、でもいいですか…?」 え…!!すごくいい!!!! しんにょうって、ものすごく難しいんです。 どうしても普通の習字っぽくなっちゃう。 こんな発想、素晴らしい! そして、なんだか可愛いらしい! 猫ちゃんにも見えてくるし! 「首」の部分もかしこまってなくて良い

          門下生作品講評【No.15】