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道徳哲学-倫理学の学習

1 文献とニュース記事紹介

1.1 本の紹介

本書では、中国の愛国主義教育を近代化という視点から分析する。学校教育の内容を取り出して分析するだけでなく、政治的・社会的環境との関係からその展開の過程を跡付け、さらにそれが人々の意識にもたらした影響について考察する。

1.2 中国の愛国主義教育と一部の実態

 これまで通り、愛国主義教育も継続している。日本には存在しないだけに、日本の報道では「幼い頃からの洗脳教育」という見方もあるが、当の中国人はどう思っているのか。  幅広い年齢層の中国人に聞くと、約半数の人は「洗脳」という言葉に否定的だった。  
 「洗脳とは思いません。中学から大学まで、10年間も政治の授業を受けたけれど、まったく何も覚えていませんから(笑)。つまらない授業の1つと思っただけで、身体に染みついたということは一度もないです。つまり、習近平思想も同じだと思います」(50代女性)  
 「政治やマルクス主義の授業を熱心に聞く人は周囲にはほとんどいませんでした。習近平思想も試験に出るから勉強する、という感じだと思います。上辺だけですよ」(30代男性)  
 「学生の頃、愛国基地と呼ばれる共産党の歴史に関わる史跡を見学しましたが、それがあとになって愛国主義教育の一環だと知りました。『愛国主義教育』は授業のカリキュラムに入っているわけではなく、社会科見学などで、折に触れて学ぶものです。日本では『反日教育』という言葉にすり替わって有名になりました  中国語に『反日教育』という言葉は存在しません。中国共産党の歴史は日本との戦争のことばかりではないのです。
 将来党員になるのでなければ、史跡見学もただの旅行や遠足にすぎない。史跡で勉強したことよりも、道中に友だちとふざけ合ったことしか覚えていません。マルクスの授業も受けてきたけれど、私は全然洗脳されなかった。洗脳されたとすれば、日本のアニメですね。中学、高校時代、私の頭の中はいつも好きなアニメでいっぱいでした(笑)」(30代女性)  

1.3 ベトナムの青年の愛国心を高揚させる活動

 ベトナムでは3月は毎年恒例の「青年月間」となっています。期間中、貧困解消や、青少年の支援、環境保護、科学研究、経済社会開発、国防・安全保障などに関する活動が行われます。
 中でも、「3月の国境」と名づけられるプログラムは、若者の愛国心を高める目的で、最新社会状況における国境、海、島の領有権、安全保障に対する青年たちの責任を示されるほか、青年たちが国境警備部隊と交流したり、国境地域における国防・安全保障や社会経済開発に関する活動に参加する機会となっています。こうした活動に参加する青年は、具体的な行動を通して自分の愛国心を示すことにもなります。

2 二つの拙作『商量録』と『修徳匡国』

2.1 拙作の表紙

 昨年度から、自分は以下の二つの拙作を準備しており、今年度の後半から著述することを予定しております。

2.2 拙作の概要

 以上の二つの拙作の主題は、「愛国心」と「形而上学的かつ実学的・理論的かつ実践的な倫理学」の融合を目指した書物です。
 上記の通り、我が祖国ベトナムと中国の類似点の一つに、愛国心の高さと、その肯定や高揚に推進を促す教育活動や社会活動等が盛んであるということです。
 しかし実に残念ながら、それらの多くは、偽善的や欺瞞的な政治的意図を以て行われる、形骸化した理念や活動であることが極めて多いです。また、実態としても、本気で「愛国」を志すどころか、本当に関心や興味を懐いたり、熱心に勉強や追求する人々は、滅多にいないというのが、現実です。
 しかし、自分はそんな苦しい現実に対して、我が道を初志貫徹しては、自助努力を確りと行って、独創的な哲学を確立させていきます。
 ベトナム戦争で学び得た(夢の記憶を通じての話)「愛国」という『美徳』(観念や価値観等)並びに『徳行』(実践や活動等)を、いかにして善く現代的かつ独創的に実現していくのかが、自分の哲学者・思想家の一つの使命だと思います。
 そのためには、『管子』のように、物質的な豊かさと精神的な豊かさを、両方とも確りと確立させていくことで、人も国も、富ませては、強くして、和ませることを目指して参ります。思うに、これが倫理学の重要な存在意義の一つではないでしょうか?

 これから自分は、倫理学をもっと新たにかつ本格的に学んでいきます。

3 最後に

3.1 noterの紹介

 以下の通り、こちらの記事に合うと思い、あるnoterさんを紹介させて頂きます。微力ながら、応援させて頂きます。倫理が試験科目として形骸化し、どんどん不必要となっていく中で、

「倫理って、すごい大事なんだ」と
叫んでいきます。
考え方を、生き方の幅を、そして少しのゆとりを
高校生という一番悩む時期に学ぶ意義を。
若手代表、ゆとり代表として、
おもしろい授業という形で
叫んでいきます。

3.2 拙作の一部の紹介

 以下は、いよいよ来月に出版予定の拙作『卡斉政要』の一部をご紹介させて頂きます。これは、『貞観政要』の帝王学の倫理を批判的かつ発展的に学び受け継いだ、「指導者たる者としての十の心掛け」となります。

(中略)まず何よりも、自分自身を誠に愛して、大切になさって下さい。これが、人生の原点にして頂点です。これを以て、私達は協力し合って、次の十のことを実現していきましょう!
㈠君主が道を切り拓いて、政治体制を整え直すように輔(ほ)弼(ひつ)するのです。
㈡君主が賢哲の方々を信任しては、諌言を要求して、諌言を嘉(か)納(のう)するように輔弼するのです。
㈢君主が臣下達と切磋琢磨することで共に鑑戒となっては、択言択行のある官僚制を構築するために官吏達を善く正しく取捨選択して、故歩自封を根本的かつ徹底的に打破するように、誠に温故知新するのです。
㈣君主が輔弼の直言や諫諍等を心の底から誠に喜び楽しんでは、理論的かつ実践的に受け容れて、国家の興廃の理を体得して執政し、また、風光明媚を求め愛するように輔弼するのです。
㈤君主が心定理得の指導者となっては、良師益友を尊重して、様々な教戒や規範に諷諫等を自発的かつ積極的に学び知るように輔弼するのです。
㈥君主が仁義を学び修めては、忠勇義烈となって、祖先達並びに祖国に孝を尽くしつつ、人民の公平で誠信な師友となるように輔弼するのです。
㈦君主が節倹の楽しんでは、謙譲の心を修養して、惻隠之心を修養して仁を成すことで、危言危行しては、自分自身が愛好する物・事・者・所にも慎重になって、讒佞を根本的かつ徹底的に杜絶し、そして、自制や自省等に自己批判を自主的かつ主体的に行って悔過(けか)し、決して驕奢・放縦・貪婪・鄙陋等にならないように輔弼するのです。
㈧君主が学徳を修めては、文芸を楽しみ、礼を自然に行えるように輔弼するのです。
㈨君主が国富の蓄積に急務としては、法令や刑罰等を厳正にしつつ、寛容な社会の構築にも努め励んで、公平・公正・公明を以て税金の役割が、善き富の再分配となるような財政を築くように輔弼するのです。
㈩君主と無為無欲・同仁一視・氾愛兼利・多感多情・節倹力行・礼賢下士・質実朴素・従容不迫・知崇礼卑・初志貫徹を以て、有終之美を成すのです。

 著者である自分もまた、本当に言行一致するように、確りと誠に奮励努力して参ります!

ありがとうございます。心より感謝を申し上げます。