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人とくらべて、自分がみえる

以前もうひとつのnoteアカウントに掲載していた記事を、加筆修正して再びアップしてみます。これから色のことももう少し書いていけたらと思います。

パステルアートや塗り絵を使って、日常的な気分転換としてのアートセラピーのワークショップを開いていました。
写真は、好きな色を使って誰でも簡単に絵が描ける「丸」のパステルアートに、セラピーぬり絵。上下で同じ方の作品。
(開催時にweb掲載の承諾をいただいたので、お名前を消してアップ)

ぬり絵や抽象的なパステルアートは、塗っているときは没頭しているので、頭のなかの雑念が消えてクリアになります。美術作品を作っているわけではないので、どんなことを描いても、何色で塗っても構わないし、何をしても自由。うまく描こうとする必要もありません。
もし、うまく描かなきゃとか、こんな色塗って大丈夫かな? なんて意識が働く時は、日頃自分がいかに他者の目を気にしているか、他者と自分を比較しているかがわかったりもします。

終わったら、みんなで並べて見て、それぞれ自分の感じたことをシェア。
その時のルールは「他の人の表現について決めつけや分析をしないこと」。

そうして安全安心の中で、自分の表現と他の人たちの表現を見ていくと、他者と自分の違いや似たところが面白く、それぞれの違いを肯定できる気持ちが沸いてきます。
時には、こんな表現あるんだ!とびっくりすることもあり、それを思いつかなかった自分を認識したりもする。

塗ったり描いたりしたものを分析するセラピーもありますが、それはしません。ファシリテートしていて、時々「この方は、いまどんな心理状態なんだろう」と思うこともありますが、グループでやっているので、特定の人を深く見ていくことはありません。ちょっと聞いてみたいと思うこともありますが(笑)。

他者と自分を比較して優劣をつける必要はないのは、歌でも歌われているけど(No.1よりOnly 1)、人と自分の表現の違いを見て、あらためて自分が見えることもあります。そういうところが、グループでおこなうアートセラピーの面白さだなと、今振り返って思います。

いずれにしても、人って無意識に色で自分を表現している。
塗った色と、その時身につけていた服やアクセサリーの色がまったく同じだったということもあり、指摘するとご本人がびっくりすることも。

また機会があれば、こういう場を作ってみたら面白いかな、と思います。

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*写真の中の下段の塗り絵は、国際アートセラピー色彩心理協会のオリジナルぬり絵で、インストラクターが使用できるものでした(当時)。
ぬり絵には著作権があります。

書くこと、描くこと、撮ることで表現し続けたいと思います。サポートいただけましたなら、自分を豊かにしてさらに循環させていけるよう、大切に使わせていただきます。