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ローマ嫌いだったわけ

*この記事はスピリチュアルな内容を含みますので、苦手な方は適当にスルーしてくださいね。

80年代の終わり、友人と二人で初めてヨーロッパをフリーで旅行したとき、当初はローマにも行く予定でした。

フリーの日本人旅行者同士というのは、列車の中で出会ったりするといろいろ情報を交換します。そんな話のなかで聞いたのは「ローマは治安が悪い」ということでした。
もともとローマにはそれほど行きたいと思っていたわけではなく、かといってイタリアに行くのにローマを外すなんて、という気持もあったと思います。でも、人も車も多いし・・あまり好きではなかった、なんて感想を聞いたりもして、結局その時はフィレンツェどまりで、それより南に行くのはやめることにしました。

初めてローマに行ったのは、1993年。
イタリア人のペンフレンド3人を訪ねて、はじめて一人でイタリアに行ったときです。
トラステヴェレという下町の地区に住んでいたキアーラというイタリア人女性に会いに、旅の最終地としてローマに行きました。
トラステヴェレは、今ではアーティストも住んだりして、イメージのいい地区かもしれませんが、当時はまだ治安が悪く、路地も多いのでスリやかっぱらいなどに気を付けろと「地球の歩き方」に書いてあったように思います。

彼女とは1日一緒に観光したり、彼女の友人たちと食事をしたりしましたが、ローマ滞在中ずっと一緒にいたわけではありません。
ローマに行く前に1泊で立ち寄ったアッシジという小さな丘の町で、すこし不思議な体験をした後だったので、人や車が多くて落ち着かないし、イタリアでの最終地だったのでだいぶ疲れていたと思います。
(そのあと、ローマからロンドンに行きました)

その3年後に語学学校に通うためにまたイタリアに渡り、その後も数回イタリアを旅することになるわけなのですが、ある時期を境に、ローマも悪くない、またローマに行きたい、と思うようになりました。

以前投稿した、セラピストさんとの出逢いとフラワーエッセンスをつかったヒーリングの記事は、多くの方に読んでいただいたようです。

この中である人から、私の体調が悪い(胃腸が昔から弱いのです)のは、古代ローマでやっていたことのせいだ、と言われたと書きました。
それを癒すために、セラピーでもカウンセリングでもなんでもいいから行動を起こすべき、と言われたのです。

結局そのおかげで、その後も長い間お世話になるセラピストさん(メンターといってもいい)と出会うわけなので、そういった過去生があったという話自体はたいして重要ではなかったようです。
実際、カウンセリングやヒーリングを受けるなかで言われたことは「別に、昔のことでバチが当たったとか、そういうことではない」とのことでした。

私が言われたのは、古代ローマでコロッセオのような巨大建造物を建てるときに、現場監督をしていた男性だったということ。彼は奴隷を使うときに腰から下に集中して鞭当てをしていて、それで身体を壊した奴隷が多かったということでした。なぜか「よかれと思って」腰から下だったようですが、なぜそれがいいと思ったのか? 上半身だと身体が動かなくなると思ったのか??今となってはまったく謎です。
あとから別の友人から言われたのは、彼もどこかの属州から連れて来られたみたいで、ローマ人ではなかったらしいということ。
そんな昔のこと、今ではまあどうでもいいことなのですが、ローマにいるとなんだかしんどい感じ、重い感じがしたのは、そのせいかもあるかもしれないと思いました。

そして、その過去生の話がまったくのデタラメではないかもしれないと思った理由がありました。
そのことを言われる3年前、アッシジの語学学校に通っていたころ、ローマで服を買ったのです。
思ったよりも寒くて、日帰りでローマ観光に行くついでにトレーナーでも買おうと、ベネトンに行きました。ベネトンって、昔は日本にも店舗がいっぱいあったのに、いまはすっかり無くなってしまいましたね。

海外で買う服のサイズは難しいので、ベネトンなら日本でも買っていたし、値段も買いやすいのでお店に行ってみたのです。
そのときに買ったトレーナーは、ローマの歴史建造物の立面図がデザインされたもの。図柄は何種類かあってとてもお洒落でした。
気に入って、その後よく着ていたのですが、私が選んだ図柄が
コロッセオの立面図だったのです。
選ぶのに少し迷ったのは覚えているのですが、なぜかコロッセオを選んだのですね。
だから、古代ローマのことを言われたとき、その人はコロッセオとは言わなかったのですが、私は自分で「コロッセオかも」と思ったのでした。
また、コロッセオのそばに門があるのですが、そちらもかもしれません。

人と車が多い苦手なローマも、何度か行くうちにそれなりに親しみがわいて、イタリアに行くことがなくなってからは「ローマ行きたい」とまで思うようになりました。

先日NHKBSで「ユーロヴェロ90000キロ」という番組の再放送をしていました。
ヨーロッパ在住の日本人青年が自転車でマルタ島からシチリア経由でローマをめざすドキュメンタリーです。
以前も見たのですが、ローマの手前の町の見晴らし台で「ここから見えるのがみんなローマよ」と現地スタッフが言った方向にローマの町が広がっていて、とても美しい風景で、行きたいなぁとしみじみ思いました。

私はあちこちの記事に、縁がある場所や事柄は自分のまわりに自然とやってくる、ということを書いていますが、やって来た時はそれを楽しめばいいと思います。
その場所が好きなら深く入っていけばいいし、居心地が悪いなら今の自分には合わないのでしょう。無理することはないのだけど、もしかしたら昔いたことのある場所に戻っているかもしれないと思うと、時の流れと魂の歩みの不思議さを感じずにはいられません。


書くこと、描くこと、撮ることで表現し続けたいと思います。サポートいただけましたなら、自分を豊かにしてさらに循環させていけるよう、大切に使わせていただきます。