ある日私は障碍者になった~(5)時が止まった空間に生きている私
休職期間が長引いてくると、世の中で私だけポツンと時が止まってしまったかのような孤独感に襲われます。
休職期間中に乱れがちな生活リズム。私はここのところずっと朝6時起床、夜23時就寝というかんじで生活はできております。薬がいまちょうどいいバランスを保ってくれているおかげでもあります。もちろん悪夢にうなされて「うわっ!」って目がさめてそのまま眠れなくなることもあります。
ふと、いつもの置き時計を見れば、「あぁ、もう電車に乗る時間」「もう始業時間になったな」と私のいない職場の風景を思い描いてしまいます。私がいない間に同期、後輩は新しいスキルをどんどん身につけてステップアップしてるかと思うと本当に苦しくなるので、それはあまり考えないようにはしているつもりです。
5月、そろそろ衣替えをしようかという季節。クローゼットをみれば、元気にバリバリ仕事をしていたときに共に戦ってくれたジャケット、スーツ、スプリングコートの皆さんたちも防虫カバーを被ったままです。
そういえば、腕時計もいつからしていないだろう。
私は自分の体調管理のバロメーターとして、音や光がしんどいという時はあまり宜しくない状態だと経験上感じています。「感覚過敏」という言葉を最近知りました。当然、テレビはつけていませんし、音楽も聴けません。こうしてPCで文字を綴ることは、なんとかできても(誤字が多くてすみません)読書ができません。同じ行を何度も読んでしまって前に進まないのです。
じゃぁ、何をしているかって?
観葉植物に霧吹きで水をやるだけで精一杯の日もあれば、ソワソワじっとしていられなくてひたすら部屋の模様替えや掃除をしてくたびれ果てる日。こんな繰り返し。単身者なので通院時以外、人と会話することがありません。
このまま消えていなくなっても誰も気づかないと思います。
部屋の中にはいつも仕事に出るときに見ていた置時計の秒針が「カチコチ、カチコチ」という音だけ。止まっているのは私だけで確実に時は流れていることを否が応でも認識させられます。
そこで…
いつもの時計をしばし片付けることにしました。
こんな感じでプチプチで包んで、どこか視界に入らないところに
かわりにとりだしたのが、大昔、代官山で買った旅行用ミニサイズ。電池を入れ替えたらまだ動きました。
私の時間は、いつになったら再び動き出すのだろう。誰かここにいる私に気付いて。
生きてるから。生きるから。
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