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あまりに甘くて逃げ出したい

1日に何度も、あの時の後悔が押し寄せてきて
ふと立ち止まってしまう。


どうしてこんなに考え無しに動いてしまうんだろう。


もっと順序があったではないか。
もっと言い方が。方法が。タイミングが。


ついつい自責の念に駆られてしまう。



自分はどうしようもない大馬鹿者だ。と本気で思う。
相手をあれだけ困惑させておいて、何が好きだ。
独りよがりじゃないか。
まぁ、直前まで言うつもりも無かったのだから
当たり前といえば当たり前だが。

貴方は後悔しないで、謝らないでと言った。
その優しさに甘えることすら罪だと思ってしまう。



結果的に、約2年半の想いは一瞬で砕け、
散ったはずなのに、淡い期待が残されてしまった。
潰えたはずなのに、ほのかな幸せの香りを漂わせて
貴方は私に手を差し伸べながら前へと向かせてくれたのだ。



貴方はどうしようもなく優しい。それがいじらしくて切ない。
諦めさせてくれないなんて本当に意地悪だ。
その反面、夢なら醒めないでほしい。
現実なら、あまりに甘くてくすぐったくて、
身を捩って逃げ出したくなる。




時間が経った今ならそう思うけれど、
言われた直後はそれはもうテンパっていて、
不親切な言葉や調子のいい言葉を幾つも並べ立てた。
それはそれは誤解だらけだと思う。
だって私もうまく解明できないまま話してしまったのだから。



自分が何者であるか、もう少し暴いてから
また向かい合いたいと思う。


貴方が遠く離れてしまうその前に。

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