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VENTURE FOR JAPANとは?

こんにちは。VENTURE FOR JAPAN代表の小松洋介です。
VENTURE FOR JAPANプログラムが本格的にスタートし丸一年を迎えました。
今年4月からは二期生として2名を迎えています。
このnoteでさまざまなことをお伝えする前に、まず私からプログラムの趣旨やはじめた背景などについてお話ししたいと思います。

VENTURE FOR JAPANとは

将来「起業したい」、「会社の力ではなく、自分の力でキャリアの道を切り開きたい」と考える新卒生や第二新卒生が地方の面白いベンチャーや中小企業に経営ポストとして2年間経営の仕事をしてアントレプレナーシップを育むことで、都市でも地方でも自分でキャリアを築ける社会の実現を目指す新しい働き方です。

経営者の右腕」として過ごす2年間の濃密な時間を通じて、若者が自らの力で道を切り開き、ひいては社会を変える力を身に付けられるようにすることを狙っています。

昨年4月1日より第一期生を迎えスタートしました。
VENTURE FOR JAPANで就職する経営ポストの仕事は事業責任者として、自分で様々な意思決定を行なっていかないと事業が動きません。
正直、しんどいです。
一般就職による企業への就職であれば、新人は上司から言われたことを行えば良いことが多く、意思決定がほぼなく、楽かもしれません。
一期生も「自分が事業の重要な部分を決めていかないと事業が立ち上がらない。意思決定の醍醐味と怖さを知った」と話しています。

そんなしんどい思いをするからこそ、誰よりも成長します。

でも、しんどいだけではありません。
素晴らしい就職先の経営者を始め、サポーターの日本を代表する起業家、そして何よりも共に頑張る同期がいます。VFJ参加中は心の支えになり、それ以降も皆さんの人生の大切な仲間になると思います。

これからの時代を生き抜く力を身につけ、本気で成長したい方。
ぜひ、挑戦をしてください。

なぜVENTURE FOR JAPANをはじめたのか

VENTURE FOR JAPANをはじめた理由は大きく二つあります。

① 新卒の選択肢を増やすこと
② 地方企業の経営人材難を少しでも和らげること

一つ目の原点は、私が東日本大震災を機に地元宮城に戻り、女川町で「産業の復興」を軸に大学生のインターン誘致プログラムなどを実施してきたことです。
震災後、女川町にはボランティアやインターンとしてたくさんの意欲的な学生が参加してくれましたが、特徴的だったのは彼らの多くが「起業したい!」「自分で社会を変えたい!」と強い意志を持っていたことです。
しかし就職活動の時期になると多くの学生が大手企業への就職を選択。
「まずは社会を知るために企業に行きます」と話してキャリアを選択してしまいました。友達にも先生にも家族にも大手企業への就職こそが一番という考えの人が多いため、無理もありません。

ですが、そもそも大手企業へ行くと社会を知ることができるのでしょうか、また本当に大手だから安全といえるのでしょうか
「社会」から目を背け「会社」ばかりを見るようになってしまった人や、大手企業の経営が傾くようなケースは、世の中にたくさん溢れています。コロナウィルスの影響で厳しい大手企業の状況も増えるでしょう。
そんな状況にもかかわらず、依然「新卒一括採用」が当たり前の選択肢になりすぎている状況に違和感を覚えたのです。
そして「自分の道を自分で考え、行動に移す20代を増やしていかないと世の中は変わらないのではないか?」「新卒一括採用以外の選択肢も必要なのではないか?」と考えるようになりました。

二つ目は、私は地方の発展を妨げる大きな要因の一つに「人材不足」が挙げられると考えています。
私の活動する女川をはじめ地方には、壮大なビジョンをもち、新しい事業を生み出したり、海外に事業拡大している素晴らしいベンチャーや中小企業がたくさんあるにも関わらず、「経営人材」が不足しています。地方では経営状況を数字に落とすことができたり、社長に新たな可能性を見出す意見を言えるような、社長を支える人材がなかなか見つからないと言います。
地方にどんなに素晴らしいベンチャーや中小企業があっても、このような優秀な経営人材が不足している状況では、大きな成長が見込めず、地方の衰退にはなかなか歯止めは掛からないでしょう

この二つの課題を同時に解決する取り組みとして立ち上げたのが、VENTURE FOR JAPANです。

アイディアのベースとなったのはアメリカにあるVENTURE FOR AMERICAが主催するプログラムです。
優秀な起業家志望の大学生に約1ヶ月のトレーニングを行い、2年間という期間限定でアメリカの地方のスタートアップや中小企業に経営ポストで送り込み、企業の事業拡大を実現するというプログラム内容です。
VENTURE FOR AMERICAではアメリカで起業家が年々減っているという社会課題を踏まえ「起業家を育成する一番の近道は、経営者の隣で経験を積ませることである」との考えをベースにプログラムを立ち上げたそうです。
2年後は「起業」「経営ポストの継続」「転職」などの選択肢があり、起業する場合は投資家とのマッチングの機会を提供し学生を支援しています。

地方でキャリアを積んだ学生たちは、様々な場所で活躍しています。
プログラムは創設後まだ10年も経っていませんが、起業家マインド溢れる学生達の人気を呼び、HarvardやBrown、Dukeなどの超名門大学の新卒学生達が戦略コンサルティング企業や投資銀行などの従来の人気企業からのオファーを蹴って参加する状況となっています。

私は「これは学生も、地方も、日本もよくなる」と感銘を受け、すぐに本社があるNYへ飛び、創設者のAndrew Yang氏と話をしました。
Yang氏は私がこれを日本で始めることに強く賛同してくださり、背中を押してくれました。
(トップの画像はAndrew Yang氏との一枚です)

帰国後、経営共創基盤の冨山CEOやメルカリの小泉会長をはじめ、多くの賛同者の協力を仰ぎながらプログラムを設計し、晴れて昨年のスタートに至りました。

VENTURE FOR JAPANを通じて働くとは

VENTURE FOR JAPANでは、フェロー(参加者)に地方のベンチャー・中小企業において、「経営者の右腕」として2年間働いていいただきます。
事業の1から10まで関わりながら、経営に近い場所で仕事をするのです。
最初にも書きましたが、一般就職よりもしんどい経験もたくさんします
だからこそ、誰よりも圧倒的に成長できます
これからの時代を生き抜く力が身につきます

「新卒でいきなり経営者の右腕なんてできるのか?」という不安はあると思いますが、そのために私たちはもちろん、経営共創基盤様をはじめとした協力企業や産業医の先生、先輩起業家達のチームによる濃密な研修を用意しています。
単に「右腕になれ」と叫ぶだけのような無責任なことはしません。
研修を通じて、社会人として必要なスキル・知識・マインドセット等を持ち合わせた上で派遣先へ向かっていただけるようにしています。

研修後からは2年間経営者の右腕として濃密な時間を過ごしていただきます。この2年間は、ビジョンを実現するために事業の意思決定も多く、楽しいことばかりではなく、辛いことや苦労すること、思い悩むことの方が多いかもしれません。
しかし、だからこそ、自分らしいキャリアを思い描き、自ら考え、行動するために必要な経営力やアントレプレナーシップを短い間に身に付けることができると思うのです。
また、2年の間には地域や社会との関わり方を知ることもできるでしょう。
地方の経営者は、会社だけではなく地域や社会を背負っている方がほとんどです。
地域の社長とのつながりや、行政職員との濃い関係性の中で経営幹部として働くことを通じて、地域がどのようにつくられていくかを知るだけでなく、社会を知り、社会課題を知ることができると思うのです。

2年間の後のキャリア選択はフェロー本人の選択に委ねられます
企業に経営ポストで残るも良し、身に付けた経営力やアントレプレナーシップを活かして起業をするも良し、他の企業に転職をするも良しです。
どのような選択肢を取るにせよ、自分らしいキャリアを描きそれを主体的に選択してキャリアを切り開いていただきたいと考えています。
それに必要な武器は2年間で十分身に付いていることでしょう。

終わりに

VENTURE FOR JAPANは昨年の4月に記念すべき第一期生3名、そして今年の4月には二期生を2名迎えました。
まずは、VENTURE FOR JAPANの選考の狭き門をくぐり抜けて、前例無きキャリア選択を行い我々の下に飛び込んできた彼らの勇気と起業家マインドに敬意を表したいと思います。全力で経営に取り組んで急成長していく彼らの姿に、さらなる成長の為に私たちが全力を尽くさねば、と改めて身震いする想いです。彼らのフォローアップやプログラムの質の向上を全力で行いながら、さらに多くの三期生、四期生を迎え入れるように準備をしていきたいと考えています。
ぜひ、VENTURE FOR JAPANで他の同世代よりも圧倒的に成長したい人はイベントや説明会などにお気軽にご参加ください。多くの挑戦者の皆さんとお会いできることを楽しみにしています。

世界一しんどい就職をして、世界一成長しよう。

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