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アメリカで出会った100の光景 No.32(大自然の絶景)川が作り上げた美しき馬蹄型 ・ホースシューベンド


人気のアンテロープキャニオンからも近いので、よく写真でも見るようになったホースシューベンド。
この景色を見るためには、まず駐車場から砂地を1kmほど歩くところから始まる。
この砂地の歩きにくいこと!子どもの頃に歩いた砂場はこういう感じだったかもしれないな、と思いながら靴に入る砂を忌々しく思いながら歩く。
ギラギラと射す日の目映さに下を向けば、砂ぼこりがまた容赦なく巻き上がる。目が辛い。しかしその辛さは、ますますホースシューベンドの広大な景色を思い出深いものにしてくれるという寸法だ。


さて、ようやくたどり着いたホースシューベンドは、”馬蹄型”という名前の通り、美しいU字型をしている。見下ろしたときには、歩いてきてよかった!という充実した気持ちに満たされる。
赤い岩の色、谷底を流れる川の緑、足元の崖。そして、その崖の深さ。川までの深さは300mもあるという。柵の一つもないところがアメリカらしい。


ひとしきり景色を堪能した後にすることは、写真撮影一択だ。
みんなどこまで崖の際まで迫れるかを競うかのように、端に行って写真を撮っている。楽しそうではあるのだけれど、見ていてはらはらする。落ちないでよ~。
それにしてもやっぱり外国の人は、ポーズをとることに照れがないんだな、と感心する。

夫も、崖下が見下ろせるところでカメラをセットしている。本当に落ちないでよ~。冗談でポンって背中を押すのもはばかられる場所だ。

ところで、ここホースシューベンドの景色は、訪れる時間によって印象が変わる。
今までの写真は日中、日が高い時間に訪れたときのもの。
メリットは、全容が見えること。川底の水の色のグラデーションまで見える。


一方、夕刻に訪れると、強烈な西日が作り出す陰影によって、力強さを感じる風景に変わる。

岩肌の凹凸も、くっきりと存在感をアピールしてくる。

段々と変わっていく空の色の美しさを楽しめるのも、日没時ならでは。
ただ、注意しないといけないのは、もちろん足元。本当に周りに明りなんてないのだ。

ニュアンスのある写真を撮りたいなら、夕方に行く方がお勧め。
ただ、くれぐれも足元を照らす懐中電灯をお忘れ無く。

ホースシューベンド(アリゾナ州)
Horseshoe Bend





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