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記憶に残る飲み会

この季節になると友人や会社の人などと
お酒を飲む機会も増える頃でしょうか。

私は、友人と飲むお酒は好きなのですが
会社の人との飲み会は愚痴などが
多くなりがちでどうも苦手です。

ですが、唯一楽しかったなぁと思う
1席がありました。

今回はそんな話ができればと思います。


今から4~5年ほど前
会社の忘年会で、他部署の部長と
お話をする機会がありました。

実は、そのときまで私はその部長と
まともに話したことがありませんでした。

その人は、普段からとても寡黙な人で
他の人と雑談しているイメージもまったくなく
私の中の部長は
いつもデスクの上に「もも水」1Lパックを
置いている人という印象でした。
(なお、毎日飲み切っていたと思います)

そんな感じの認識だったのですが
いざ話してみると私と同じように
学生のころ長距離走が得意だったということや
スピッツが好きということを知り
この人ともっと話してみたいと
思うようになりました。

そのときは
ゆっくり話す時間がなかったのですが
後日、私の方から部長とサシで飲みたいことを
伝えたら快くオッケーの返事をいただけました。

我ながら少し思い切ったことを
したなとは思ったのですが
部長との飲み会はとても楽しかったです。

学生時代にワイン作りを学んでいたことや
好きな日本酒について教えてくださったこと
そして、スピッツについて熱く語り合い
お互いスピッツが青春そのものであったこと。
どの会話も楽しく、あっという間に時間が過ぎていきました。

そうして終電も近くなったので
そろそろ帰ろうとしたとき
部長から、「カラオケに行きませんか?」と
誘いを受け、そのまま2次会でカラオケへ。

まさか部長と2人でカラオケに行くとは
想定していなかったのですが
めちゃくちゃ楽しかったです。
(あとで知ったのですが
 とてもカラオケが好きだったみたいです)

私が歌ったのは
もちろんスピッツ1択だったのですが
途中から部長のリクエストした曲に
応える形となりまさか人前で
「うさぎのバイク」や
「ハイファイ・ローファイ」といった
スピッツの中でもコアな曲を歌う日がくるとは
思っていなかったです。

そして、部長も歌い始めると
めちゃくちゃ声量があって
マイクなしで歌う姿に
普段とのギャップが大きかったです。

なかでも、BUMP OF CHICKENさんの
「魔法の料理 ~君から君へ~」を歌い終わったときに
「今までBUMPさんのことは
 よく知らなかったんですが
 この曲がきっかけで、この年になって
 良さを知ることができて良かったです」

と仰っていたのが
ものすごく印象的に残っています。

BUMPも好きな私としては
「ですよね!ですよね!」という感じで
ものすごく嬉しい気持ちになったのを
覚えています。

年を重ねると嗜好が凝り固まっていきそうな
気もするのですが
5、60代になっても
自分の知らないことに対して
毛嫌いすることなく好奇心を持ち
そして、良いものは良いと思える
心を忘れたくないなと思いました。

ちなみに終電はとっくに過ぎていたのですが
これでどこか泊まってくださいと
いただいたホテル代の御恩は忘れないです。
(部長はタクシーで帰っていきました)



その数か月後なんですが、
部長は転勤となってしまい
そしてコロナで緊急事態宣言が
出されたのもあり
もう一度飲むことは
実現することがありませんでした。
ですがあの時、勇気を出して
誘ってみて良かったなぁと今でも思います。

もし、あなたが
一緒に飲んでみたい人がいるとしたら
いつでもできるとも限らないので
後悔することがないよう
誘ってみるのもいかがでしょうか。

というそんなお話でした。

では。

読んでくださる方にくすっとなるお話やへぇ、そうなんだとなるような内容をお届けしたいなと思っています!