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異端のキューピッドが天界をのし上がる 第3話
「え、それだけ??」
それは、俺の体に合わせたような小型の弓と、矢尻の色の違う二本の矢だった。
ガブリエルもさも不思議といった表情を浮かべ、小首をかしげながら言う。
「そうみたいです。大体は、衣服といった身に付けるものが多いのですが……最近の人間にしては珍しく、開放的な性質だったのですね?」
「やっぱお前、変わってるな」
「いやいや、どこにでもいる、一般的な男子高校生でしたよ!?」
異端のキューピッドが天界をのし上がる 第2話
力天使? 何それ?
天使に、普通の天使と大天使がいるってのは、マンガやらで何となく知ってたけど、力天使って一体、何?
聞きなれない単語に思考が一瞬停止する。その様子を見て、ガブリエルはふふふと笑うと、慈しむような視線を俺に向けて話を続けた。
「私たち天使には厳格な階級があり、それぞれに父より与えられた力があるのです。ちょうどいいですね。あなたのように新しく生まれた天使たちには、毎回、