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受験エッセイ『付箋まみれの日々』

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受験生としての疾風怒濤の1年間を振り返ります。辛かった日々を忘れないようにしたいです。お暇ができた時に、読んでみてください!
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#勉強

受験エッセイ『付箋まみれの日々』 4.「散歩」

受験エッセイ『付箋まみれの日々』 4.「散歩」

受験勉強に臨む際、先生方から常々言われていたのが「自分に合ったストレス解消方法を見つけること」だった。

受験勉強はストレスが溜まるため、メンタル管理も志望校合格に向けた重要な要素だということだ。ただでさえ不安定な思春期のメンタルを「管理」しなければいけないなんて、先生方もなかなか難しいことを仰る。

色々と試した結果、私にとっては「散歩」が一番良いストレス解消法であった。思い返してみると、散歩は

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受験エッセイ『付箋まみれの日々』  3.「課外」

受験エッセイ『付箋まみれの日々』 3.「課外」

高校3年になると、「課外」というものが出現した。通常授業とは別に、放課後の時間などに授業を行うアレである。

私はこの課外が怖かった。課外が始まってしまったらいかにも「オレたち受験生!!」という感じがするし、先生方が

「3学年になると、いよいよ課外が始まりますね」

と「課外」の前に必ず「いよいよ」を付け足していたからだ。

体力的にも持つ気がしない。そもそも、毎日7校時分の授業を受けているのだ

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受験エッセイ『付箋まみれの日々』  2.「文房具」

受験エッセイ『付箋まみれの日々』 2.「文房具」



「受験生ともなれば、毎日使う文房具にこだわりを持って当然だろう」

高校に入学した当初は、そう思っていた。受験生にとって文房具とは、日々の勉学を支えてくれる相棒。自分の手に合った最高の文房具たちを厳選し、合格を手にするその日まで使い続ける。

そんなロマンを想像していた。

だが、実際はそんなロマンなど無かった。

入学当初こそ文房具にはこだわっていたが、その思いはメッキのようにペリペリと剥が

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受験エッセイ『付箋まみれの日々』 1.「模試」

受験エッセイ『付箋まみれの日々』 1.「模試」

「模擬試験」という、忌まわしきイベントがある。「模試」と略される。

本番に近い形式のテストを、本番さながら一日かけて解く。平日には普通に授業があるのだから、先生方はそのイベントを週末に設定せざるを得ない。

月の予定表に整然と並ぶ「三学年 第〇回 △△記述模試」の文字。もちろん、「第一回 バーベキュー大会」とか「第一回 スパリゾートハワイアンズツアー」のような陽気な予定が書かれたことなど一度もな

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