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東大生の海外経験 Part 2

クラスのメンバーの海外経験を紹介する本企画、第2回の舞台はフィリピンです!彼女がフィリピンで見たもの、そして、感じたこととは?刺激的で興味深い経験談を書いてもらえました!


 私の海外経験の中で最も印象に残っているのは、高校2年生の時に訪れたフィリピンです。県のプログラムの一環の海外研修として、一週間ほど滞在しました。フィリピンの遺跡や教会、戦争の爪痕で有名なコレヒドール島を観光したり、現地の国際機関であるJICA、NPO、アジア開発銀行を訪問させていただいたりしました。全ての日程が充実しており、刺激と学びに溢れていましたが、今回は中でも印象に残った場面をご紹介します。(肖像権のアポ等取れていないので写真なしですが、想像力を膨らませてお付き合いくだされば嬉しいです!)

現地の高校生との交流

フィリピン研修の半分ほどの日程は、現地の高校(Philippines Science High School: PSHS)の学生と一緒でした。初日には彼らの学校を訪ね、歓迎パーティー。私たちは日本の文化を各グループが工夫を凝らして紹介し(ソーラン節を踊るチーム、着物の着付けをするチーム、筆でフィリピン学生の名前を書いてプレゼントするチームなど様々)、PSHSの学生はフィリピンの多様な文化を紹介してくれました(フィリピンの伝統文字で書かれたカードをくれたり、フィリピンのお菓子を食べたり、一緒に伝統的な遊びをしたり)。すっかり打ち解けた後は、続く日程で現代社会の諸課題について真剣なディスカッションとプレゼンテーション。その中で、日本の生徒一同、彼らの聡明さ、明るさ、フレンドリーさ、優しさ、ユーモア、全てに感動し、魅了されたことを覚えています。
「こんなに素敵な人たちが世界にはいるんだ」。
アジアにおける日本の外の生徒と関わり、自分の視野をグッと広げるとても良い経験になりました。お別れの日には大号泣した、そんな彼らとの交流は今でも続いています。

スラム地域の訪問

PSHSの生徒たちの楽しい歓迎パーティと同じ日に、フィリピンのパヤタスという、いわゆるスラム地域を訪れました。そこで待っていたのは、目も眩むような「ギャップ」でした。その日の朝PSHSで出会った生徒は、環境の整った学校で皆質の高い教育を受け、制服を着て、美味しいものを食べて、日本の生徒とパソコンを駆使しながら議論やプレゼンをして、将来に向かって希望を膨らませる、そんな子達でした。
一方パヤタスで出会ったのは、古くなった服を着ていて、ゴミの中からお金になりそうなものを拾って生活を立て、学校に行けても1クラス70人ほどの生徒がいて先生も机も足りない、貧困のループから抜け出せない、そんな子達でした。
「これが本当に同じマニラ市内で起きていることなのか?」
衝撃的なギャップを同じ日のうちに目の当たりにして、言葉を失う日本の生徒たちが多かったように思います。私もその一人でした。
しかし、外で楽しそうに遊ぶ子供たちの笑顔は、PSHSとパヤタスで、少しの違いもありませんでした。
「それなのに、生まれた場所が違うだけでこんなにも違う人生を歩まなければならないのか?」
その時私は、パヤタスの子供たちにも、PSHSの生徒たちと同じような、質の高い教育を受けて欲しい、その実現に貢献したいと強く思いました。
家庭訪問先のおばあさんが、「子供たちはそれぞれ警察官になりたい、先生になりたい、という夢を持っている。その夢のために何でもしてあげたい、せめて教育を受けさせてあげてたい。」と話していたことは、今でも忘れられません。以来私は、教育開発に携わる国際機関で働きたい、と思うようになりました。

長い文章を読んでいただきありがとうございます。高校生の時は他にもシンガポールやオーストラリアなどを訪れましたが、海外へ行く時のあの、今まで自分に見えていた世界がちっぽけに感じる瞬間、新しい景色を見るワクワク、いつもの何倍も早く回る思考回路、湧き上がってくるいろんな気持ち、最高ですよね!
そういう「原体験」は、これからの人生を突き動かし、より豊かにしてくれるものだと思っています。私も、このフィリピン研修での経験が自分の中ですごく大切で、初ゼミ(初年次ゼミナール:東京大学1年生必修の、全員が小論文を書く授業)では、パヤタス地域で行う教育プログラムを考案する小論文を書きました。
うう、書いていて思ったのですが、本当に早くコロナが収束して、海外行きたいですね…!!!!
もちろん、ただ海外に行けばいいというものでもないですし、今は日本にいてもオンラインなどで積める経験を探して精一杯頑張ります!
それではまた〜!

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