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雑感と本

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音楽プロセス体験につながる、読んできた本。 音楽とは直接関係のない雑感もここにまとめてあります。
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記事一覧

パブロ・カザルス「鳥の歌」(ちくま文庫)

人の心の中には、たくさんの相反する感情が潜んでいて、 天国も地獄も実のところ、内面に全て…

【読んだ本】ゲーテの世界観

ゲーテの世界観/人の内と外は決して分断されてはいない・・ ”人の内と外は決して分断されて…

センス・オブ・ワンダーと沈黙の春

レイチェルカーソンのセンス・オブ・ワンダーの本の写真とともに、 「先生の農業のことを思い…

味付けの的(まと)

火にかけた雑煮の汁の味見をして、ちょうどよいか、ちょっと薄いか、という感じで、なんだかち…

「線は、僕を描く」を読んで

線は、僕を描く。 この題を見つけたとき、私は即座に自分のワークのことを連想したと同時に、…

YouTubeとワークブックによる勉強会のお知らせ

教室用に作った音楽ワークブックを公開します。音楽のゼロ地点から、理解と体験を育む音楽ワー…

カザルスのほかに何がいりますか?

友人に連れられて小さな骨董屋をたずねた。 小さな店内に心地よく積み重ねられた食器や鋳物を眺めているうちに、店内に流れるチェロの音色に気がついた。その音楽は使い古された雑器の柔らかな肌の色に似ていて、店内の棚に入り込み同化している。 店内を満たすというような圧倒感はなくて、ただ音楽は小さなコンポから流れでていた。 そのチェロの音色は、私を音楽の道へ誘ったチェリストの音に似ていた。 パブロ・カザルス・・彼のチェロは決して光沢がある響きというのではない、むしろ倍音がさざめく

雑草・雑木のなかのこみちは

雑草・雑木という呼び方は、いかにも雑なくくりやなあ、と思います。 雑という呼び名をかき分…

ホームページも庭

しばらくnoteの投稿が滞っていたのですが、ホームページのほうに手を入れています。 今使って…

自分のわからないを許せるかな

プライド、というものが 理解を妨げてる、という場面によく出くわします。 ああ、それはわか…

コロナを制する庭師

バイカウツギに潜んでいたアブラムシ今年もバイカウツギの葉っぱの中に、いくつか先がクシュク…

探しにゆこう。

世界が変わってしまったのではなくて、 隠されていたものが顕になってきているのかもしれない…

一人分の不安をだきしめて生きる

一人分の不安を抱きしめて生きる。 不安には形がない、足場がない、浮遊し始めると どこへく…

東京

東京、という街が好きです。 私は庭にうずくまって土をいじってるのが好きだし、うるさいのは嫌いだし、人が多いのも苦手、だから、行ってみるまで東京は自分には全然向いていないところだと思っていました。 けど、なんだろうなあ、あのスコンとぬけるような空。 ビルの間から見る空が狭いなんて言ったのは誰だったろうか? 何もかものスケールが大きい。 手入れされた緑がきれい。 降りる駅ごとに空気が違う。 人の気配が息苦しくて、避けるように生きていた自分も、新宿の人垣に飲まれながら歩いている