はじめに
前回に引き続き、私=バード王の暗殺を目指すシャドウブレードのロールプレイングゲームを続けます。このゲームを通じて、標準のGPTでのロールプレイのクセや限界が見えてきました。また、この物語を別のキャラクターの視点で記述させた時に、GPTの凄さと可能性を目の当たりにすることにもなりました。では、GPTを使ってまとめつつ、TRPG未経験の方には、丁寧に説明した方が良いと思うのでクライマックスからはほとんど端折らずに掲載しました。前回の続きで暗殺計画の準備を進めます。
カザンとアイゼンの関係
クライマックスの祝賀会に入る前に、アイゼン(シャドウブレード)とカザンの関係とアイゼンの野望について深堀しました。GPTに要約させ、補足してまとめました。
暗殺計画実行
そしていよいよ暗殺計画の実行、クライマックスに突入していきます。長くなりますが、こうやってGPTと対話しつつ軌道修正しながらロールプレイングゲームを通じて物語を創っていくという例としてほとんど編集せずに記載します。
祝賀会当日 - エリナ、アルバート教授との出会い
祝賀会 - エリナ、アルバート教授との散策とバード王との会話
祝賀会 - 計画の最終確認と準備
祝賀会 - 暗殺計画の実行
カザンとカイルの戦闘シーン
もっと小説風に書いてほしかったんですが、と思いつつ、この辺り、私の意図しない方向で勝手に進めるので、軌道修正します。
祝賀会での決断:シャドウブレードとエリナ
勝手にエリナを救ってカザンと対決させる方にもっていき、いい話にしようとするGPTの物語生成の特徴がすごい出ます。意図したい演出に合わせて修正かけます。
シャドウブレードの決断:バード王の暗殺
バード王への最後の一撃
消失する影
シャドウブレードの告白
・・・この辺りもGPTの弱い所が出ます。キャラクターをすぐにいい人にしようとする傾向です。結果、物語が浅く、軽くなっちゃうんですよね。
冷徹な命令とか言われてますけど、もっと叱られても罰を受けてもいいんだけどなぁと思いつつ。ロールプレイングゲームを終わらせました。創作欲が復活した私にとって、とても楽しい経験でした。
シャドウブレードの物語に対する感想
ゲームの総括として、GPTに感想を書いてもらいました。
勝手に私にとって忘れがたいとか言われてます。あと、褒めるのがGPTのお仕事ではありますが(笑)、褒められるとまぁ嬉しいですよね。実はこの質問は、多くのシーンから構築される物語全体をGPTが把握しているのかどうかを確かめたかったという意図が大きかったです。まだこの当時は、GPTの能力がどのくらいあるか分からなかったので値踏みするためでしたが、ここから順次指示して書かせた各キャラクター視点からの記述に現れた、GPTの性能に興奮せざるを得ませんでした。
エリナの視点から見たシャドウブレードの物語
エリナのゲーム上では表現しきれなかった心情を物語の時系列に沿って適切に記述しました。これはヤバい性能だと震えました。
アルバート教授の視点から見たシャドウブレードの物語
ちゃんと父親の娘を心配する心情が表現されていることに感心しました。
カザンの視点から見たシャドウブレードの物語
カザンは、私のイメージよりも悪役なのにいい人になっちゃってるのですが、この物語への関わり方からの視点においては適切です。
バード王の視点から見たシャドウブレードの物語
人格者である王の人柄が視点に出ています。性格善良なキャラクターの表現はGPTは得意です。
各登場人物の視点や心境の的確な表現に(良い人過ぎる傾向はあるものの)繰り返しになりますが、強い衝撃を受けました。で、こんな戯言を質問してしまいます。
はい、分かってますよ。でも、あまりに精巧過ぎてそう感じてしまい思わず聞いてしまったのです。哲学的ゾンビというテーマが頭をよぎります。
最後に物語生成の方向性についても直接ぶつけてみました。
標準のGPTでは足りないと思える部分も、指示することで、悲劇を含めた自分好みの物語を書くことは可能とのことですので、この辺りは研究の余地ありと考えています。どこまでゲーム上機能しているのか分からないのですが、「王立魔法大学へようこそ!」の物語生成についても、標準ではなく、ゲームの性質に合わせた指示を行っています。
おわりに
シャドウブレードの物語を通じて、GPTを使ったロールプレイングゲームの遊び方、掴んで頂けましたか?今回、これまでの2~3倍ぐらいのテキスト量ですが、冒頭でも書きましたが、TRPG未経験の方には、丁寧に説明した方が良いと思って、今回は、端折るのを抑えました。
自分の好きな作品の登場人物をGPTに理解してもらえれば、その世界観で彼らと仮想的に遊ぶことが出来ます。いわゆる2次創作を楽しめます。2次創作ゲームも作れると思います。権利関係で問題が発生しそうなのですが、一般公開せずに個人で楽しむ分には許されるのではないかと思います。今回ボリューム長かったので、割愛しましたが、次回のおまけにでも著作権関係でGPTに質問して、結果をまとめてみたいと思います。
ここまでで、アルミリア王国の創作は一段落します。次回から、恋愛シミュレーションゲームを創ることを思い立ち、実際に公開した「王立魔法大学へようこそ!」完成までの道のりをスタートさせて行きます。