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【超保存版・超偏見版「子どもに何を習わせるか」】

 この歳になるとお子さんがいる友人も多くなり「子どもに何を習わせるべきか」という話題をすることも少なくないのよね。英会話とかピアノとか習字とかバレエとか色々あって、でも金銭的な都合もあって、一般家庭なら2つぐらいが限度だと思う。僕は父親の収入が良かったのと、母親が元お嬢様だったこともあって、ざっと10を超える習い事を経験しているのよ。
 でもこの歳になって「モノになった習い事」は正直、書道と珠算と格闘技くらいなんだわ。そうすると子どもに習い事させる意味あるー?ってなるんだけど、プロとか職業にさせることが習い事の本質じゃないと思う。
 僕は習い事をさせる意義は「日常生活では体験できない経験すること」「将来的に人生が豊かになること」だと思っている。その習い事の技術もそうだけど、学校以外の先生(大人)に教わるとか怒られるとか褒められるとか、学校以外のコミュニティを持つってことも大切。もちろんプロを目指すのはいいことなんだけどね。
 だから「役に立つ・役に立たない」で習い事を測るのは良くない。
 一番は子どもがやりたいっていう習い事をさせるのがいい。
 とは言うものの、選べない子どももいるし、親が導いてやることも時には必要。
 そんな訳で、僕が経験してきた習い事をランク形式でオススメするよ。全て実体験だから、今の時代に合っているかはわからないけど、生の声ではあるよ。

【Aランク】(絶対にオススメするなら)

「珠算(そろばん)」

 珠算はねー、マジでこの歳になっても役に立ってる。親に感謝。数字を数字じゃなくて図形としても計算できるようになる。これは珠算をやった人じゃないとわからない感覚。いまはもう頭がついていかないけど、全盛期は5ケタ×5ケタの暗算とかも普通にできた。
 と言っても、いまでも買い物する時、何か計算する時に瞬時に答えが出る。スーパーに3000円だけ持って行って頭の中だけで消費税込み2980円の買い物とかできる。小学校の算数なんて珠算やっておけば超楽勝。見ただけで答えがわかるからね。マジで。ただし、中学校以上の数学ができるかどうかは別。計算と数学は別物だから。
 でも、珠算教室の先生って数学バリバリ得意な人が多いから、数学だけなら塾通うより珠算教室通う方がいいかもしれない。
 あと授業料が他の習い事に比べて安いことが多い。家計的に余裕がないって場合は珠算だけでも通わせるといいよ。
 いくらパソコンの時代になっても頭の中で数を把握できるスキルってのは強いですよやっぱり。

「水泳」

 水泳は、僕は中耳炎を繰り返してしまう体質だったから長くは続けられなくて、泳ぐ技術は身につかなかった。でも続けられたら良かったなーと思う習い事のひとつ。日常生活だけで泳法ってのは絶対に身につかないんですよ。特殊な動きだからね。色んなスポーツがあるけど、ほぼ生涯にわたって続けられるものは水泳だけじゃないだろうか。
 一度、泳ぎを覚えたら自転車みたいなもので、速いとか遅いとか上手いとか下手とかあるかも知れないけど、ずっと続けられる。
 将来、別のスポーツをやるにしても基礎体力の訓練に水泳はちょうどいいし、ゆったり健康増進ってのもいい。幼い頃に泳ぎを教えてあげられるっていうのは、もしかすると親の優しさかも知れない。
 水泳は一生涯続けられる良いスポーツです。
 ほんとうの田舎の地方でも公共施設に「プールだけはある」っていうところも多いから、意外にどこでも運動できるってのもポイントが高い。揃えるものも多くないので割と安く続けられるという点も良い。

「英会話」

 これはSランクだと思うんだけど、教室と先生によるってところでAランク。マジでね、差が激しすぎる。
 僕が習っていたところは小学生にガチガチの文法を教えて会話はカタカナ英語だったらあまり良くなかった。受験英語はよくできるようになったけど、英会話は未だにアカン。いまはネイティブの先生とか気軽にやってる教室が多いから、ちゃんと教室を探せばすばらしいですわ。
 英会話とピアノを習うなら早ければ早いほどいいっていうのもよく聞く話ですよね。3歳からでもOKっていう教室もいまではあるから、探してみてはどうだろう。ただ、10人くらい子どもを集めて先生と一緒にキャッキャウフフして遊ぶだけの教室はあまりオススメできない。子どもからしたら「なんかわかんないけど楽しい場所」でしかなく、英語を学べているかはちょっと疑問。
 マンツーマンって訳にはいかないかも知れないけど、できれば少人数制のクラスがいいと思う。英会話はしっかり親が吟味して教室と先生を選んであげられたらSランクです。

【Bランク】(もうひとつ習わせるなら)

「ピアノ」

 本当はAランクにしたいんだけどBランクだろうなと思う。なぜかというと「本気でやるとやばいくらいお金がかかる」から。どうせ通わせるなら気軽な音楽教室より、お稽古として習わせてくれる個人レッスンの方がいい。ちゃんと古典を基礎から学んだ方が後々にキーボードをやるにしてもジャズをやるにしても応用が利く。反対にボードやジャズしかやってこなかった人が古典を弾くのはめちゃくちゃ苦労する。これはマジ。
 なんだけど、まぁ高い。月謝2万とかで安い方。
 その他に、家庭でピアノ(最低でもアップライト)を持てることが前提だから月謝だけじゃないんだよね。発表会とかコンクールになると衣装(ドレスかスーツ)にもお金がかかるし、本当に金食い虫です。
 ただ、モノになった場合は水泳と同じように一生涯楽しめる。
 ギターや管楽器はやったことないからなんとも言えないけど、ピアノが一番「音符を読むスピードが早くなる」かも知れない。
 僕の母はちょうど60歳だけど未だにピアノをやるし、新譜なんかすぐダウンロードして今どきのジェイポップも弾く。僕も実家に帰った時に弾いて楽しむし、ピアノやオーケストラの古典的なコンサートを楽しめるというのは人生が豊かになる。人生が豊かになる、という点ではピアノはとても良い習い事だと思います。高いけどね。

「格闘技全般」

 水泳と同じで格闘技の動きは日常生活では絶対に身につかないからオススメ。色んな格闘技があるけど、ブラジリアン柔術かボクシングが良いと思う。空手や柔道みたいな「武道」だとめちゃくちゃ厳しい所(下手すると竹刀で叩かれるとか)もあって、そこは絶対に避けた方がいい。武道だったら剣道はかなりイイと思うのだけど、ちょっと金食い虫。ピアノほどじゃないけどさ。
 道着や防具って道場指定で買わなくちゃならない所がほとんどで、半年~年単位で身体が大きくなっていく子どもに合わせてたら出費がやばい。〇〇会とか××道みたいな刺繍が入ってるだけなのに「ハイ上下で4万円です!」をしょっちゅう続けるのもたいへん。
 そのへんブラジリアン柔術って柔術着はオシャレの内みたいなところがあるからネットで安価なものも買える。白黒青ピンク緑いろいろある。
 ボクシング?Tシャツと短パン。おわり。
 その他にブラジリアン柔術とボクシングを勧める理由は、かなり歳がいっても続けられる競技だから。一般のイメージだとボクシングなんかは10代とか20代しかやってないと思われてるけど、ジムに行ったら5、60代もたくさんいる。あとその2つは他の格闘技と比べて個人性が高いから「強い弱い」をあんまり重視しない。
 他の所は道場の強さとか団体戦とかに響くから強い子弱い子を差別はしないけど、格差があるようには思う。格闘技の動きは無酸素運動と有酸素運動のバランスがいいから、幼い内からしっかりとした身体づくりができるかも知れない。「何かあった時」に格闘技の技術や心構えがあるのとないのとでは雲泥の差だから、子どもが興味を覚えたらぜひとも習わせてあげるといい。

【Cランク】(余裕があるなら)

「習字(書道)

 よく習字(書道)を習わせたら字が上手くなると言われているけど、嘘。マジで嘘。信じるな。習字(書道)を習わせたら習字(書道)が上手くなるのであって、ボールペンや鉛筆で書く字は別に上手くならない。なっても、習字(書道)のクセが響く。
 ボールペンや鉛筆で書く技法は「硬筆」と呼ばれていて(反対に筆で書く字は「軟筆」)これはこれの技法があるから全くとは言わないが関係ない。いわゆる「キレイな字」を書きたいならユーキャンのボールペン字講座とか日ペンの美子ちゃんの方がいいんじゃないだろうか。
 しかし習字というのもやはり非日常体験で、将来的に筆で何かを書くってことはあんまりないから習ってもいいとは思う。
 もし長く続けられたら一生涯楽しめる趣味になる可能性がある。
 小学校・中学校程度だといわゆる「お習字」なんだけど、高校以上になると「書道」にシフトする。そうなると中国の古典や平安時代の和文(漢文やかな)とか畳ぐらいの大きさの半紙にホウキみたいな筆で書くとかするようになるから、楽しさ無限大。
 高校生になってから書道部に入って楽しむこともできるけど、幼い頃に習字で基礎を学んでおいた方がいいよねって気もする。習字じゃなくて「書道」になると、美術(アート)であり教養(カルチャー)でもあるから人生はマジで豊かになる。
 書道の教養があったら書道展覧会もより楽しめる。美術展もいいけど書道展も楽しめるっていいよ。マジで楽しいよ。ピアノと同じようにモノになるには時間がかかるから、長い目で見てあげて。

【Dランク】(僕はうーんと思う)

 ここからは僕があまりうまく行かなかった経験があって偏見が強いので、あんまり気にしないでね。

「器械体操」

 これも水泳や格闘技と同じで、日常生活では習得できない動きを覚えられるからオススメなんだけども。けども。
 実はかなり厳しい世界。本当に幼い頃はいいんだろうけど、小学生ぐらいになると指導が劇的に厳しくなるところが多い。んで、格闘技系の怒鳴るような指導って感じじゃなくて精神的に追い詰められるような感じの指導の傾向があると思う。いやもちろん通う所や指導者によるんだけどさ。
 あと、どのスポーツにもあるんだけど器械体操は身体の適性ってのがかなり大きくて、僕はそれなりに続けたけど柔軟性はつかなかった。パワー系の競技は得意だったんだけど、床とか跳び箱とかは天性のバネってのがあるんだろうなぁ。全くできなかった。
 努力してもできないとやっぱりおもしろくないもんで、劣等感とかも覚えちゃう。いや、どの競技だってそうなんだけどさ。
 あと身長が高すぎても適性がよろしくないみたい。将来を渇望されていた子が大きくなりすぎて引退とか聞いたこともある。どのスポーツだって体格が良い=フィジカルが強い=パフォーマンスが高いになって、球技でも陸上でも格闘技でもどんな分野でも活躍している。でも身長2mの新体操選手とか見たことないでしょ?
 競技人生も短いから年齢いっても楽しめるかと言われると「う~ん」と言わざるを得ない。もちろん若い内に飛んだり跳ねたりできる経験は人生の宝だから、否定するわけじゃないんだけどね。
 器械体操を長く続けられる人は身体の天才だと思います。はい。

「球技全般」

 これは競技がダメって意味じゃなくて、親がたいへんって意味でのDランク。特に野球のリトルリーグとかサッカーのユースなんてのはもう親が介入しなくちゃ続けてらんないってのがよくある。親が遠いところまで送り迎えするのは当たり前。親が試合の準備をするのが当たり前。弁当、スポーツドリンク、ユニフォーム、全部全部親がやる。
 もちろん他の習い事だって親が介入しなくちゃならない部分もあるけど、球技系の多くは親がやらなきゃならない雑事が多すぎる。
 子どもがやりたいって言うなら協力するのは当たり前のことで、そこでめんどうだからやらせないってのはナシなんだけどさ。「親が無償で協力して運営してくれなきゃできない」って前提でやってるチームが多いからさ、そこはなんか違うよなぁって思ったりもする。
 自分自身の子ども時代を思い起こしてみてもらうとわかると思うけど、子どもって意外に親のこと見てたり考えてたりするもんでさ。
 「自分がこうやってできるのも親が苦労しているから」って思っちゃって常に罪悪感を覚える子もいるし、親としてはそんなこと思わせたくないよね。やらせるなら覚悟決めて絶対につらそうな顔を見せたらアカン。
 あと子どもの実力で親同士のパワーバランスが形成されることもある。正直、そういうのは気持ち悪い。エースの子の親が偉いとかいう風潮もあったりなかったり。
 辞めにくいってのもある。万年補欠でも芽が出なくても続けることが美徳とされる同調圧力がある。チームによるのかな。
 ただ、子どもがやりたいっていうなら、それに協力するのがやっぱり親でございます。
 球技をやりたいなら小学校か中学校からクラブや部活に入ればいいんじゃないだろうかと思うが、プロを目指すなら話は別なんだろうな。
 学生時代に球技(特にサッカーやバスケットボールなどの人気スポーツ)が得意だとナメられなかったり、モテたりするので絶対に球技をオススメするっていう人も中にはいるんだけど、それって男子限定の話で(あまり女子は関係ない)、あとナメるとかモテるってのは学生時代限定の話なので、大人になっても「俺サッカーつよいんだぜぇwww」してたら逆に引かれるんで注意してください。

 と言う訳で、A~Dランクの格付けでございました。
 僕は他にも習い事をやっていたけど、Dランクにも満たないというか、やっていたことを後悔した習い事もある。でも後悔した習い事も含めていまの僕の技術や感性が形成されている訳で、無駄だったなと思うことはない。
 また、こうやってランク付けした後に話すのもなんだけど、正直、どんな習い事だろうといいと思う。大切なことは学校以外、日常以外、を経験すること。そして将来、それで人生が豊かになること。
 どれがいい、悪い、は後々、やった子どもが大人になってから判断してくれるよ。少なくとも、なにもさせないより人生にプラスになることは必至だから、なにかやらせた方がいいと思うなぁ。
 あと、このランキングはあくまで僕が経験したものでかなり偏見も入っている。だから賛成・反対はもちろんあるだろうし、昔はそうだったかも知れないけど今は違うってのもあるだろう。もしなにかあったらぜひコメントをいただけると嬉しいです。
 いまだったら「プログラミングとか動画編集とか習わせてるよー」っていう人もいるだろうなぁ。

 おわり

 以下、最近おもしろかったなと思った漫画のリンク。


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