見出し画像

The View UPSTAIRS〜君が見た、あの日〜

2022.02.10
マチネ公演
日本青年館大ホール

1973年6月24日
アメリカ🇺🇸ニューオリンズで起きた「アップステアーズ・ラウンジ事件」を元に作られたミュージカル。事件のことは、ミュージカルで初めて知った。

未知なものを排除しようとする社会は、果たして豊かになれるのだろうか?
LGBTQであるってことだけで罪だった時代。
周りの目を気にしながら、自分らしさを押し殺している生き苦しさ。
ゲイバーの「アップステアーズ・ラウンジ」は性的マイノリティとして生きてる人たちの希望であり、パラダイスだった。ありのままの自分でいられる開放的な空間だっただろう。

未知なことを恐てしまうのであったら、知っていこうと思う。
お互いを受け入れていくこと、尊重しあうことをしていきたい。
そして、未知と出会うことで、他人も自分自身も受け入れることができるのかもしれない。

そして、生きることで見返してやる!という言葉がとても印象的だった。
生き苦しさから死を選ぶのではなくて、生を選択する彼らの強さ。
確かに死んでしまったらそこで終わり。偏見を向ける人たちの思う壺になってしまう。
生きぬいて、生きぬいた今。どんどんLHBTQの運動が世界各地で広がっていることを彼らが知ったら。どんなに希望となるだろう。

ただもうデールがせつなくて。
パトリックと同じ境遇なのに、全然扱いが違くて。
世間でも、アップステアーズでも、誰からも愛されなくて。愛さなくてもいい、自分の存在に気づいてほしいと嘆き叫んでいて。
きっとパトリックとの違いは、アップステアーズのみんなをデールは信じてなかったんじゃないかな?と思う。
仲間を信じることができず、自分も信じられず、どんどん彼の中の闇が深まってしまった。
愛されなくてもいいと言うけど、愛されない人間なんていない。君は愛されるために生まれた。そのことをデールに伝えたいと心から思った。
東山義久さんのデール、素晴らしかったです。光と闇のコントラスト、それにダンスも。

滑舌も良くて圧巻の歌唱力、キレのいいダンス、
決して辛いことばかりではない、生きてる中での喜びも素敵なナンバーで彩られてワクワクしました😊💓
強く結ばれるアップステアーズの絆を、明日は日が昇ると希望を捨てずに生きた軌跡を、ウェスと共に見ることができてよかった。

ダブル主演の壮ちゃん、小関くん。
可愛いドラァグクイーンのしょごたん。
スペシャルなキャストの皆様。
素敵なカンパニーでした。

東京千穐楽おめでとうございました。
大阪公演も無事に完走できることを祈っています😌💓

この記事が参加している募集

#舞台感想

5,903件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?