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夢日記142 ~ 誤った学習法 ~

 教え子のNさんが、早稲田に合格するための世界史勉強ノートを持ってきた。ノートには「趙匡瞻」・「趙匡胤」などの名前がいくつか書いてあり、彼女は「趙匡雲が入ってないんですが、これでいいんですか?」と聞いてきた。私は「そもそも『趙匡胤』以外は超マイナーな人物だから、覚える必要ないよ」とアドバイスした。その後、私は彼女があまりにマニアックな用語にこだわって、世界史の全体像を理解することがおそろかになっているではないかと心配した。

 何日かあとの休日に、私は買い物へ向かう途中、上記のNさんの勉強法を思い出してモヤモヤした。買い物を終えて、自転車に乗って家に戻っていたとき、私は急な下り坂にさしかかった。私は、坂のいちばん上から自転車のタイヤを使って地面に「延」の字を描きながら下っていくことによって、強い快感を覚えた。

 後日、出勤時に電車のドアが閉まりそうだったので、私は慌てて階段を駆けおりた。そして、同僚のFさん(60代・男性)といっしょに目の前のドアに飛び込んだところ、そこは女性専用車両であった。我々は非常に動揺したが、横にいたオバチャンに「別にいいんじゃないの? 『すみません』という気持ちがあれば」と言われた。しかし、どうしても周囲の視線が気になり、私とFさんは次の駅で一度ホームに出て、隣の車両に移った。

 こうして出勤したあと、私はオフィスで、同僚のHくんに中国の王朝である「西晋」に関する何らの覚え方を披露した。しかし、あまりに覚え方が強引すぎて、Hくんにはまったく意味が伝わらず、悲しい思いをした。

                             < 完 >


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