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夢日記541 ~ 黒猫のせいで ~

 勤務校へ向かう際の電車内で、私は座席に座って目を閉じていた。しばらくして、閉じていた目を開けると、電車は駅でも何でもないところで停車していた。そして、電車の窓の向こう側に立っていた家の屋根にいた大きな3匹の黒猫と目が合った。その瞬間、座っていた3匹の黒猫はすっくと立ち上がり、今にも電車の中にいる私に襲いかかってくるような気配をみせた。

 私は少し寝ぼけていたこともあって、電車内であるにもかかわらず、つい「わっ!!」と声を発してしまった。その瞬間、黒猫がいた家に住んでいた怖そうな雰囲気の細身の老人が、私に向かって「うるさい!! 大きな声を出すな!! ナニ考えとんや!!」と怒鳴ってきた。私は、老人の家の屋根にいる黒猫のせいだとアピールしようとして、少し怯えながら屋根を指さした。しかし、老人はまったく気づかずに、電車に向かって歩いてきた。

 老人は線路にまで踏み込んできて、電車の窓から車両内を覗き込み、私に2枚の大きな紙を渡してきた。紙を受け取って見てみると、片方は「すみっコぐらし」のキャラクターがたくさん描かれたチラシのようなものであり、もう片方は勤務校が発行している学校通信のようなものだった。どうやら、誰かがこれらの紙を落としていったらしく、紙を拾った老人は、私に心当たりがあるかどうかを聞こうとしているようだった。私は、トラブルになるのがイヤだったので、「心当たりはないですね」と老人に言った。老人は、無言であった。

 結局、窓の外に老人を残したまま電車は発車して、私は一安心した。その後、私は周りの人たちの冷たい視線を感じながら、老人から受け取った紙を熟読し始めた。改めて「すみっコぐらし」のキャラクターが描かれていた紙を見てみると、描かれていたのは、ほぼすべてが「とかげ」であった。私は「とかげ」が好きだったので、私は大いに心を癒された。

 その後、私は勤務校に着き、正門を通った。ここで何となく背後に気配を感じたので振り返ってみると、後ろにK先生(40代・女性)がいた。私は、先ほど起こったできごとをK先生に話したいと思い、歩くスピードを遅くして、K先生が追いついてくるのを待った。しかし、なぜかK先生はあちこちで立ち止まり、まったく私に追いついてくれない。どうやら、K先生は私とあまり関わりあいになりたくないらしく、わざとあちこちで立ち止まって、私に追いつかないようにしているようであった。悲しい気持ちで校舎内に入り、そのまま起床。

                             < 完 >

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