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バレンタインに感じる日本人っぽさに思いを馳せる

幼少期アメリカに住んでいたころは、
バレンタインといえば、
壁にハートやらキューピッドが飾られ、
教室にずらっと並べられた各自の名前が書いてある茶色い紙袋に、

親に持たせてもらったクオリティ低め
アメリカンなお菓子を一個ずつ
流作業で入れていくと言う適当な感じのイベントだった気がするが、(子供ですしね)

同じバレンタインでも、日本のバレンタインは
色んな意味で気合い入っていて、
やっぱり日本人っぽくて、
世界の共通イベントの中でもローカライズが
激しいものなのではないかと感じる。

ということで、本日はシーズンもの。
日本のバレンタインの特徴から思うことなどを
つらつらと書きたいと思う。

女性から男性へ&ルール文化

別に誰に言われたわけでもないが、

冒頭の経験が大昔にあるにもかかわらず、
日本に帰国後気付けば、
バレンタイン=女子から男子に告白

というイメージに完全にすり替わっていて、
あれ?男to女ってなんでダメなんだっけ?
っていう疑問にたどり着くのには恐ろしく時間がかかってしまった。(一般常識と環境の怖さよ)

今更ながら調べると、

日本ではタブー/はしたない、と思われていた
女性からの告白」を唯一できる日として、
お菓子業界がプッシュしたら、
女性解放的な流れの日本国内で流行っちゃったよ
ってことらしい。(出典: Googleの適当な検索結果)

『この日はこういう日です』っていう
ルールや枠組みを作って行動して文化を変える
っていうのはなんとなく日本っぽいなぁと思うのは私だけだろうか。

かくいう私の
女子to男子的な最古のバレンタイン記憶は、

幼稚園くらいの時に、
皆にあげると見せかけつつ、
ある男の子にだけ母に言って特別なお菓子を入れてもらうという、
どさくさに紛れて地味アピール作戦。

まだ幼児なので、
もちろん恋とかそんなんではないけれども、

マイファーストバレンタインは、
お姫様ごっこで誰がお姫様役か揉めてる中、
何も言えずモジモジする私の横で、急に
「うさぎのしっぽちゃんがお姫様役!」
と言ってくれた優男くんだった。

お姫様願望真っ盛りの4歳児には
完全にキュンポイントですよね。
良き思い出である。

ホワイトデー&贈答文化

そして、
日本のバレンタインを語る上で外せないのは、
海外の人に「何それ」って言われるランキング
ベスト10には入ってくるホワイトデー

私が一番なくなれば良いのにって思っている
あげたらお返しをしなければならないという
日本の贈答文化を感じるやつ。

お互いをおもんぱかる
素敵な文化なのは分かるのだが、

相手が手土産を持ってきそうか心を読む術

双方釣り合う最適価格の贈り物とお返しを選ぶ術

毎度イケてるお返しを探し当てる術

みなさま超能力者なのでしょうか。

私はその超能力を持ち合わせていないので、
大体「やっちまったなぁぁああ」となるのが
毎回悲しい。

夫の駐在先に遊びに行って、
同じ時期に日本から遊びに来ていると発覚した
夫上司’s ワイフ超急遽お茶をすることになった際も、

まさか、

絶対いらないわって言う私を押し切って、
「なんかそう言うことあるかもしれないから!」ってがトランクに無理やり突っ込んできた、
高級感ある抹茶のペースト的サムシングが、
役に立つとは思わなかった。

なんなの。
世の中の奥様は常に四次元ポケットでも持ち歩いて手土産忍ばせてるの?怖い。

相手の奥様が紙袋に手を伸ばした時背筋凍った

とりあえず、この時は、
母神のおかげでことなきを得たが、

面倒だから私は贈答文化国民投票で廃止したい。

そんなことを考えさせられるのがホワイトデー。
(ホワイトデー自体に恨みがあるわけではない)

義理チョコ&OMOTENASHI精神

これも一応日本独自らしい。

今はどうなのか知らないが、私の中高時代は、
『友チョコ』
という不参加表明不可なシステムがあって、
バレンタインはもはや、
好きな人に告白するよりも、

友達への義理チョコである
『友チョコ』がメインの
体育会系ストイックイベントだった。

クラス全員、部活全員に、
せっせと何十個も量産して、
手作りお菓子をあげるという。

あの頃の何故あんなに頑張っていたのだろうか。

社会人は社会人とて、
今度は部署の人、上司、同期男子に渡す
義理チョコ。

まさかチョコボールなんて許されないから、
お洒落な最新お菓子を探しまわり、
会社によっては若手社員がまとめて調達するっていうのも仕事らしいですね。(それいる?

リモートワークになってなくなった風習だが、

あの頃何故あんなに頑張っていたのだろうか。(再)

あげたい人に10円のチョコでもなんでも適当に、
自由にあげるみたいなもっと気楽なイベントになればいいのに。

やっぱりこういうところOMOTENSHIちゃう
日本人なのである。

そんなこんなで、日本の独特な文化が滲み出る
愛すべきジャパニーズバレンタイン

私も一通り、
分かりづらい幼少期のアピールから始まり、
手作りの時代、

それが、

社会人の経済力を生かした購入(餅は餅屋スタイル)となり、

今年はついに、

夫婦共通カード大人買いした、
デパートのチョコフェアの戦利品を

冒頭のお姫様指名してくれた優男くんより先に
妻の私が食べる始末になってしまいました。

皆さまにおかれましては、
どんなバレンタインをお過ごしでしょうか?

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