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痰を吐く人

毎朝私と同じ時間に、同じ駅を利用するおじさんサラリーマンがいる。

いつも痰の絡んだ咳をしていて、えっほんえっほんしている。

辛そうだな。

と思って、いつもその後ろ当たりを歩いていた。

この間、急に立ち止まり、ビジネスホテルの植え込みに「かあー、ぺっ」と痰を吐いた。

おおお。

おじさんのえっほんえっほんが苦しそうで、気の毒だと思っていたのは、一瞬で吹っ飛んだ。

その植え込みは、いつもよく手入れされていて、季節の花が咲き、雑草の類は見た事がない。花の植え方も丁寧で、人通りが多いから、ゴミの投げ捨ても多いのに、ホテルの人がいつも清潔を保つのに苦心しているのを感じていた。

そこへ、「かあー、べっ」だ。

もともと、痰を路肩に吐く人が、私は好きではない。大人になった人のマナーとして信じられんと思う。

泣きたくなった。

誰のものとも分からない、痰でべとついたところを掃除する。「うえー」と思うホテルの人が思い浮かんで、悲しくなった。

痰を吐く人は、何を思ってその植え込みに痰を吐くのか。

その辺にゴミを置いていく人も、タバコのポイ捨ても同じことだけど、誰かが綺麗を保とうとしている場なら、そのゴミも痰も触る人がいる。片付ける人がいる。

ゴミは自然には消えないし、痰は想像もしたくないけど、何かしらの形で残っているだろう。

痰壺でも持って歩けばいいのに。。。

そしたら、その痰壺を洗ったり、捨てたりするとき、どれだけ気持ちの良くないものを自分が撒き散らしているか分かるというものだ。

痰を吐く人は、マスクの生活が薄れていく中、増えていくのだろうなと思うと気持ちが暗くなる。

痰を吐く人の苦しさまで想像できないのは、私の想像力の欠如なのかもしれないけど、好きじゃないものは、好きじゃない。

マナーや、想像力ってなんだろうねと思う。

何をどこまで想像したら、想像力を使ったことになるんだろう。

痰を吐く人の気持ちも、想像できたら、いいのだろうか。

【今日の英作文】
「考え、トライアンドエラーして学び続けることが大事なんだ。」
"It's key to keep on thinking and learning by trial and error.''

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