get@月兎

甘美で孤独な時間を好むぼっちうさぎ。 霧中にある無の思想を夢中で追い求める。 http…

get@月兎

甘美で孤独な時間を好むぼっちうさぎ。 霧中にある無の思想を夢中で追い求める。 https://www.youtube.com/@get_at_getto https://usagijp.cloudfree.jp

最近の記事

  • 固定された記事

「こだわり」と「信念」と「独創性」

いつの時代でも「自分らしく生きるための生活スタイル」なんてものを探す人間は絶えない。 現代、そのような人たちが行き着く先は、 ・自由を得た気になれるノマドワーカー。 ・シンプルを人生の目的としたミニマリスト。 ・食という視野で倫理を考えるベジタリアン。 ・規範の檻をつくる道徳家エシカル。 といったところだろうか。 なんてことを考えていたら、自然から授かった「独自のこだわり」を大切に育てることの重要性に気が付いた。 「独自のこだわり」を育て、開花させた人物の一例として、

    • 自然と科学、紫陽花からAIへ

      自然は、しばしば私たちに科学の原理を教えてくれる最も優れた教師です。 その中でも、紫陽花は特に魅力的な例です。 この美しい花は、その色彩の変化を通じて、土壌の性質を反映し、私たちに科学の基本を教えてくれます。 紫陽花の花びらが示す色は、土壌のpH値によって決まります。 酸性の土壌では青色、アルカリ性の土壌ではピンク色になります。 よって紫陽花の花びらの色により、土壌のアルミニウム含有量が分かるとも言えます。 紫陽花の色が変わる仕組みを理解することは、科学的探究心を刺激し

      • 未来を語るラジオ

        静かな夜に古びたアパートの一室で、一台のラジオがひっそりと息をしていた。 そのラジオは、普通ではない。 なぜなら、そのラジオは未来の出来事を語るのだ。 ある日、アパートに住む青年ブドゥシェは、ノイズだらけの中、耳を澄ませ、ラジオから流れる不思議な声を聴いていた。 「2025年、新しい発明が世界を変えるだろう」 ブドゥシェはその声に魅了され、毎晩ラジオを聞くようになった。 ラジオは、新しい技術、未来のニュース、さらには未来の自分からのメッセージまで、様々な情報を伝えてくれた

        • 宇宙を抱く思考

          かつて人間は、機械のようにただひたすら労働と消費を繰り返し生きていた。 毎日、同じ道を歩き、同じ仕事をし、同じ時間に帰宅するというルーティンに疑問を感じたリピタは言いました。 「機械的に真っすぐ進む先に未来はあると言えるのか?」 彼は、そんな自問自答する日々を送っていました。 ある夜、空を見上げると、不思議な光が点滅しているのを見つけました。 リピタは、吸い寄せられるように真っすぐ光源に向かいました。 同時に、同じ光に真っすぐ向かっている女性がいました。彼女の名は、サイラ。

        • 固定された記事

        「こだわり」と「信念」と「独創性」

          人類史の旋律:遺伝子の調べ

          東の国に、知識に飢えた男がいました。 彼の名はパラルド。 彼は、自分の存在の意味と行き先を見つけることに情熱を燃やしていました。 ある日、パラルドは古い書物を手に入れました。 その書物を読み始めると、人類の歴史から秘密のメッセージのようなものを感じ取りました。 そして、彼は夢中で書物を読み進めると、人類が地球に誕生し進化していく流れに、美しい旋律が隠されていたことを突き止めた。 その後、パラルドの生活リズムは、美しい旋律に調和されていった。 数ヶ月後、彼は、自分の遺伝子

          人類史の旋律:遺伝子の調べ

          合理化された世界の影

          2X世紀、人類は時間を節約し、労働生活をより効率的にするために、睡眠、食事、移動を一つに統合する技術を開発しました。 この技術は「生労合一制御」と呼ばれ、一日の大半を占めるこれらの活動を数時間で完了させることができました。 さらに、この合理化の波は予期した副作用をもたらしました。 人々は、余すことなく時間を労働に費やすようになり、労働競争は激化しました。 ストレスは社会の隅々に浸透し、人々はそれを払拭するため、常に成果という承認を求め続けるようになりました。 この社会現象

          合理化された世界の影

          レンズ越しの真実

          現代の多様な文化圏の中で、人々はそれぞれ独自のレンズを通して世界を見ています。 人々の心の中には、幼い頃から植え付けられた概念が根付き、それぞれのレンズを形作っています。 この世界は、レンズを通した真実であり、人々はその真実の中で生きているのです。 その真実の世界は、異なる個人の現実だけではなく、文化的な背景や社会的な構造も形成します。 時間の概念、成功の定義、礼儀の基準など、文化によって異なるこれらの概念は、人々のレンズにより認識を形成し、行動や思考に影響を与えています。

          レンズ越しの真実

          庇護のもとに生かされる人間

          かつての地球では、人間は動物とは区分され住み分けしていた。 しかしある日を境に、動物たちは人間たちに対して愛と慈悲の心を持って接する行動を取り始めました。それは、人間たちの心に大きな変化が芽生えたことが原因でした。 その日、食物連鎖の頂点にいると勘違いしていた人間たちが、一人では何も出来ないことを認め、肉食人間を動物界に捧げ、「人間愛護協定」を締結しました。 今日では当たり前に思える、森の中で狼たちが迷子になった人間たちを安全な場所へ導くこと、海でサメたちが溺れそうになっ

          庇護のもとに生かされる人間

          眠りと目覚め

          かつて、人類は「見えない力」によって支配されていました。 人々はその力に抗う方法を知らず、ただ暗闇の中で生きるしかなかったのです。 しかし、ある日、一人の少女が立ち上がりました。 彼女の名は知理、彼女は他の人々とは違っていました。知理は、「見えない力」に挑む勇気と、知識を求める情熱を持っていたのです。 知理は、人々を集めて言いました。 「私たちは目には見えない力に支配されるのではなく、知識と理解でそれを克服しましょう」 その言葉で人々は分断されました。 知理の言葉に心を動

          眠りと目覚め

          夢を守るサボテン

          広大な砂漠の中のオアシスに小さな村がありました。 この村の子供たちは、一面に広がる砂漠の風景の中だけで生活しているので、退屈でしかたありません。 そんな生活に嫌気がさした村の少年ワタツミは、大人から近づいてはいけないと言われている村の北にある洞窟へ冒険に行く計画を立てていました。 そして、計画決行の日、村のはずれにある、古くから村の守り神と伝えられる大きなサボテンに、洞窟へ冒険に行くと告げて、ワタツミは北へ歩いていきました。 洞窟へ着いて探検していると、古代の壁画を発見

          夢を守るサボテン

          青い惑星に降り立った人類 : 人々は地球に何を求めたのか?

          かつて、広大な宇宙で、人類は新たな惑星を探していました。 彼らは知恵と技術を持ち合わせ、星から星へと旅を続けていました。そして、青く輝く惑星、地球を見つけたのです。 地球に足を踏み入れた人類は、その美しさに魅了されました。 地球には豊かな水と緑があり、多様な生物が共存する奇跡の場所でした。 そこに人類は「安らぎの地」という新たな希望を抱きました。 彼らは大地の恵みを享受し、自然との共存の道を模索し始めたのです。 人類は地球で学び、成長し、そして愛を育むことができました。 し

          青い惑星に降り立った人類 : 人々は地球に何を求めたのか?

          心とき放つ刻

          かつて、「時は金なり」という言葉が、人々の生活を支配していた時代がありました。 この時代には、資本の力が絶対であり、人々に与えられた時間は完全に支配されていました。 都市の中心では、巨大な時計塔がそびえ立ち、その針の動きが人々の運命を決めていました。 来る日も来る日も、人々は自分の時間をお金に換え、そのお金で自分の時間を買い戻すような生活を繰り返していました。 人々は、このシステムの歯車に組み込まれた生活をしながら、物は無駄に扱いながらも時間は一瞬たりとも無駄にすることが許

          心とき放つ刻

          生き延びる者たちの旅路

          立ち止まる人類 2XXX年、人類は新たな時代に突入していた。 人々は、自動化とAIの進歩によって、基本的な生存ニーズを満たすことが容易になった。水、寿司、唐揚げ、デザートはほぼ自動的に供給され、人々は時間を持て余すようになった。 しかし、その一方で、人々は何を求めるのか、何を追求すべきなのかに悩んでいた。生き延びることだけでなく、生きる意味を見つけることが難しくなっていた。 旅の始まり そんな時代に末未は、立ち止まっていた。 彼女はAIによって選ばれた一握りの人間の中で、未

          生き延びる者たちの旅路

          傀儡の世界

          テクノロジーの進化により、現代社会では多くのものが無線化されきました。 マリオネットに関しても例外ではなく、無線ネットワークを通じて、多くの人形たちは一斉操作されるようになりました。 マリオネットの糸を引くものが、「見えない手」と言われるようになったのもこのためでしょう。 その手は、社会的な圧力、文化、習慣などを通して集団の選択を決定します。 しかし、人々の中には、自分の行動や選択がどれだけ自由意志に基づいているのか、またどれだけ外部の影響を受けているのかを考える人もいま

          傀儡の世界

          現代人における金と鉄

          「金欠病」は「お金がない状態」を指すようですが、実際には経済的な困難が精神的な健康にも影響を及ぼすことを指しているのかもしれません。 現代社会では、経済的に余裕があっても、いつか金を失い将来の自分が金欠病になってしまうことを考えてしまい、それによるストレスや不安が人々の心を病ませる「金失病」的な人が増えてきています。 このような状況は、現代人が鉄分不足の状態にあることを示唆しているとも考えられます。 「鉄分」とは文字を見て解るように、金を失った不安を分解してくれる働きがあ

          現代人における金と鉄

          うさぎの夢とカメ

          昔々、ある海辺の村に、ウサギとカメが住んでいました。 ある日、ウサギは海を眺めて「あの海の向こうには何があるのだろう?」とカメに聞きました。 海を熟知したカメは「海の向こうには竜宮城があるんだよ」と教えました。 その日から、ウサギは竜宮城への冒険を夢見ていましたが、泳げないために行けません。 カメはウサギの夢を叶えるために、一緒に竜宮城へ行くことを提案しました。 二人は準備をして、大海原へと出発しました。 ウサギはカメの背中に乗り、カメは慣れた泳ぎで海を進みました。途中、

          うさぎの夢とカメ