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ショートストーリー『割れた』

割れたラムネ瓶の欠片は輝いていた。

割れた風船の残片は鮮やかだった。

割れた鏡の破片は鋭かった。

割れたクッキーの一片は甘かった。

たとえ、形が変わっても。

変わらないものをひとつ、持っていたい。

そうすればまた、生まれ変わることができるから。

<おわり>



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