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イベント「天体望遠鏡で月と星をみよう」の意義について

広い球場で星を見せるイベント「天体望遠鏡で月と星をみよう」は、内容・開催意図をアップデートしながら毎年開催しています。

現時点で考えている開催意義を、まとめておきます。

自然科学への入り口として

人間が作り出していないものが自然科学。

自然科学の分類(Wikiより引用) 
・物理学 
・化学 
・生物学 
・地球科学 
・天文学

地球科学は学校教科としては「地学」と呼ばれてて、天文学は地学の中の単元として扱われている感じです。

天体望遠鏡で星を見せるイベントだけれど、そこから見える興味の矛先は「天文学」に留まらないと思っている。

惑星の公転自転が不思議だと感じたら物理への興味の入り口だし、星はどんな要素で構成されているのかというは化学。どうやって人って生まれたんだろう?と思うと生物。宇宙を知り、地球を守ろうと思ったら地球科学への興味が芽が出た感じ。

星を見せることは、天文学以外の入り口にもなる。

イベント規模を大きく・無料としているのは「星を見る」ということを、たくさんの人に体験してもらうためです。まずは、たくさんの人に天体望遠鏡をのぞいてもらいたい。その先にある宇宙へ想像を膨らませて欲しい。

ふくらませた想像が、好奇心へと変わる。知りたい方向性はきっと人それぞれだけど、そのキッカケになれば良いと思っている。

拡散的好奇心 → 知的好奇心へ導きたい

好奇心には3つあって、段階的に移行するものらしい

拡散的好奇心:知りたいという心のうずき

知的好奇心:知識と理解を求める意欲

共感的好奇心:他人の考えや感情を知りたい

巷では「知的好奇心を育てよう!!」っていうけれど、いきなり知的好奇心は育たない。

「なんだろう?気になる」というのは拡散的好奇心。そこから少し経験と知識を得たときに「もっと知りたい!」ってなる。それが知的好奇心。

このイベントは天体望遠鏡を覗いて星を見たり、実際の空で夏の大三角を探すという体験をする。
いきなり知識を詰め込んだところで、知的好奇心は育たない。
体験・経験もとっても大事。このイベントはその「体験」部分を補うもの。

拡散的好奇心から参加したイベントを通して、知的好奇心に導く。これが「天体望遠鏡で月と星をみよう」が目指しているゴール。

地域貢献・他分野との関り 

イベントに来てくれる方々は神戸市北区のファミリー層。北神戸田園スポーツ公園さんが共催してくれるから成り立つイベントです。
その他にもお世話になっている方の頑張っている分野にも貢献したいという気持ちがあります。

例えば「防災」や「SDGs」
私のイベントで前面に出すことはできないけれど、隠し味として見せることはできる。そういう形で貢献できればなって思う。そのさじ加減はこれから考えていく必要がある。他分野のお役には立ちたいけれど、それに引っ張られすぎると本末転倒しちゃう。自分軸を見失わないバランス大事だから、その辺を見極めながら地元のために貢献できればって思います。

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私にとって一番大切なのは、子供達に自然科学という扉に「おいでませー」すること。そして、拡散的好奇心から知的好奇心へ誘導してあげること。

誰の何の琴線に触れるか分からないから、大きい規模にしてたくさん集客して手当たり次第に見てもらいたい。そこから「もっと学びたい」と思う気持ちが出てきたら、次のフェーズ(星の教室・コズミックカレッジ)に導いてあげたい。

イベント「天体望遠鏡で月と星をみよう」は、自然科学への超気軽な入り口でありたいのだ。


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