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【日本建築史】書院四天王

前回からの続きです.

ここで,一級建築士「学科」試験に出題される建築物を時代ごとに振り返っておきましょう.

奈良時代の奈良3寺院(=3つとも寺院)↓


平安時代の平安四天王(寺院だけでなく貴族住宅や神社を含)↓


鎌倉時代の鎌倉3寺院(奈良時代同様,New仏教の台頭によって,再び寺院建築のみ)↓


室町時代の室町3禅寺(禅宗が武家社会に歓迎され,寺院建築がすべて禅宗に)↓

↑の室町時代に日本人の美的価値観がその姿を整え,その後,国宝3茶室へと昇華されていきます.

一方で,室町の美的感性は,武家社会においては書院造りとして,和室の原型となって,今日まで受け継がれております.そんな武家社会の書院造りの無骨さに公家たちは満足できす,茶室(侘び数寄)の完成を取り込んだ数寄屋風書院造りとしてデザインしていきます.

そういった時代背景の中で4つの名作が誕生します.それらを書院四天王と名付けます.

1.光浄院客殿(武家好みの主殿造りであり,書院造り/安土桃山時代)


2.二条城二の丸御殿(武家好みの書院造り「将軍専用」/江戸時代)


3.桂離宮(公家好みの数寄屋風書院造り/江戸時代)

4.西本願寺飛雲閣(公家好みの数寄屋風書院造り/江戸時代)


この書院四天王の記憶を定着させるためのYoutube動画も公開中↓

続く


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