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子ども時代がなかったように思われる場所

実家に帰省している。

息子たちには、“おじいちゃん、おばあちゃん”(実家)は“ママの親”で、“じぃじ、ばぁば”(義実家)は“パパの親”だという認識は、どうやらまだないらしい。

何度か説明しているのだけれど、今回もきょとんとしていた。

子どもにとっては、今いる大人は大人でしかない。誰だってはじめはみんな赤ちゃんだったなんてことは、想像の範疇外だ。

わたしが大好きなマンガ「ハチミツとクローバー」に、主人公たち男性3人が、先生と先生の恩師と会ったあと、「先生もここの生徒だったんだよなあ」と話し合うシーンが出てくる。そこから続く、「いつか僕らも子ども時代なんかなかったように思われるときがくるんだ」というような言葉が、強く印象に残っている。

わたしは、もうそんな年齢になってしまったんだなあ。

わたしの中では、当たり前のように子ども時代が今と地続きなのだけれど、息子たちにとって、わたしは“ママ”になってからのわたしとしてしか存在していない。昔はママだって子どもだったなんてことは、写真を見せてもピンとこないことなんだなあ。


今、学生時代にアルバイトをしていた駅前店の前を通り、何度も乗った電車に揺られている。駅名をもじって妹とふざけ合っていたわたしのたどり着いた先が、今のわたしだ。息子たちのたどり着く先は、どんな姿をしているのかな。


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