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深夜、雨のリズム

雨、繰り返す深夜は眠れなくて狭い部屋は5畳半、
外、スリッパを履いてスウェットのまま歩く
空、荒川の空は街の明かりに照らされた公害だった

僕はポケットに突っ込んできた煙草に火を付けた、
一、二、三本目でハッピーエンド。昔、読んだ小説の主人公が吸っていた銘柄。

呼吸を、していた、この呼吸がいつまで続くのか時々わからなくなるけれど明日も僕は他愛のない日常を過ごしていく、恵まれた物事を当たり障りない事象として脳が処理して日々が時間が過ぎ去っていく。


時々寂しくなる、汚れが雨に流されてしまうように記憶も流されていく、例えば、一年前の全く同じ時間に何をしていたのか思い出せないように、今このように改まって考えている物事も、マルボロの味も、雨の音も明るい荒川河川敷の景色も数年後には思い出せない、きっと。


例えば一年後の明日に今日の記憶が無いのなら、今日の僕は死んでいた事になるし、今は何をしても無意味に思えてくる、そんな自暴自棄を喉の底に飲み込んで、雨の音を聞いて、また煙草を吸う、三、四、五本

今日は朝までそうする。ずっと。そんな平日の夜があってもいい。どうせ一年後には後悔ごと忘れている。




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