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四次元ポケットからの発明

ガソリン価格が全国平均で164円を超えた。バスを利用するお客さんが減っている中、軽油の価格まで上がり、バス会社はダブルパンチをくらっている。ガソリンスタンドに行くと、ハイオク、レギュラー、軽油の3種類があるが、バスはディーゼルエンジンで、軽油を利用する。軽油はレギュラーより安い。なぜかというと、税金の違いらしい。

日本ではレギュラーより軽油の方が安いが、ヨーロッパではレギュラーも軽油も価格の差はないらしい。ヨーロッパにおけるバス会社は、日本のバス会社よりも燃料コストがかかるのではないか。ダブルパンチどころか、トリプルパンチだ。

このように化石燃料コストの高騰や、脱炭素がきっかけとなり、燃料電池自動車(FCV)や電気自動車(EV)といった次世代自動車の開発が進んでいる。タッピーもバスを運転していると、FCVはあまり見かけないが、EVはよく見かける。そこでEVの各国の保有台数を調べてみた。

2020年 EV保有台数(乗用車) ランキング

1位 中国 451万台
2位 欧州 316万台
3位 米国 178万台

出典: ビジネス・ブレークスルー大学大学院|BBT Online MBA【データから読み解く】世界各国のEV販売台数・保有台数と成長性

上記の記事には、日本におけるEV保有台数の記載はなかったが、「一般社団法人 次世代自動車振興センター」の記事によると、2019年の時点でEVとプラグインハイブリッド自動車(PHV)を合わせて約26万台となっている。

ガソリン自動車にとって代わるものが、EVになるのか分からないが、世界の保有台数に比べて、日本のEV保有台数は明らかすくない。

過去にガラパゴスケータイと呼ばれ、日本独自の進化を遂げた携帯電話は、いまやスマホが席巻せっけんした。これと同じことが自動車でおきないといえるのだろうか。

モノづくりが得意と言われてきた日本だが、シェアにおいてガラパゴスケータイがスマホに負けてしまった理由はなんだろうか。

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現代は、モノを買うことから、サービスを買うことに、みんなの気持ちが移動してきているといわれている。いわゆる「モノからコトへ」だ。

モノは同一化してきている。スマホも画素数を選ばなければどんなスマホにもカメラはついている。

大事なのはそのモノを使ってどんなサービスが受けられるか。どんなすごい機能が装備されていても、Youtubeを見ることができないスマホはいらない。

自動車も同じではないか。次世代自動車で体験したいサービスはどんなことがあるのか。

サービスを考えるにあたり重要なのは、やはり人間の心を考えることだと思う。

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タッピーは、いわゆる日本のモノづくりは、機能や技術に注目しすぎているように思う。

こんな機能があったらすごい

世界最先端の技術をつぎ込む

世界初の技術を実用化する

これはこれで、大切なことだと思う。しかし、開発したモノを使うのはお客さんだ。そしてお客さんも自分も人間だ。人間が欲しいものにもう少し注目してみたほうがいいのではないか。別の言い方で言えば、こんなものがあったら絶対買う!といったことや、こんなことができたら心がときめく!という発想が大切ではないか。

自動車の例でいえば

ガソリンスタンドに行かなくても燃料が補充できる車がほしいな

静かな車がほしいな

原油価格に一喜一憂しなくてもいい車がほしいな

これらは、EVで実現されている。

◆◇◆◇

日本人はまじめなので、会社でこのような(一見すると馬鹿げた)ことが言いにくいのかもしれない。色々なしがらみや制限があるなかで、大人になってしまった社会人の自分が、本音で発言することが難しいのかもしれない。

であれば、子供のときの自分に戻り、自由に発言できる場を作ってみたらどうだろう。心が純粋だった子供の頃を思い出し、もし自分が子供だったら、どんなモノがほしいのだろうか。どんなモノだったら心がときめくのだろうか。

いきなり大人で生まれてきた人はいない。

みんな誰しも昔は子供だったのだ。

こころにリミッターを外して、子どもだった時の気持ちをさらけ出せば、きっとすばらしいアイデアや発想があふれ出てくるに違いない。


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