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2024年8月6日 バジルの種



家庭菜園では、ハーブをいくつか育てています。

ハーブが強い植物だということもありますが、食いしん坊の人間としては、
①食べられること
②なくても良いが、料理に入れるとぐっと味が良くなること
③買うと案外高いこと
この3点を考えると、育てるべき理由しかありません。
特に③!
ずいぶん、気軽にスーパーでも買えるようになりましたが、
それでも、ディルなどは、都会のスーパーでしか取り扱いがありません。
しかも1パック198円から298円ほどもします。
家で育てて、必要な時に何度か使えるなら、断然、お得です。
今のところ最も使用頻度が高いのは、大葉です。
安定して収穫できているのはローズマリーです。
今年度は、それらに加えて、バジルとクレソン、ディルを育ててみました。
クレソンの苗はカブラハバチにめちゃめちゃにやられてしまい、収穫は出来ていません。少しずつ、葉が大きくなってきているところです。
ディルは種からまいて発芽したものの、1度目は枯れてしまいました。現在は、2度目の発芽の様子を見守っています。
バジルは、クレソンとディルに比べると手がかからず、ほっとしていたのですが…。


・うちのバジル


うちのバジルは、やけに縦に長く成長してしまいました。
個人的には、プランターに低く、わさわさ、もしくはこんもりと生えて欲しいのですが、
植物が思い通りになるわけはありません。
プランターの1.5倍くらいの高さにひょろ長く伸び、中ほどについた葉は黄色く、下方は茎が剥き出しで、風にそよいでいる様子は、ダチョウのようにも、キリンのようにも見えます。
バランスが悪く、ややこっけいに見えます。
バジルの香りはとても強く、落ちてしまった葉を拾ってもしっかりと香るくらいです。
バジルの葉はすこし分厚く、油分や水分をしっかり含んでいるようで、葉をちぎると、香りと共に、指先に生命力を感じます。
ピザやパスタの上にバジルをちぎって乗せると、冷凍食品であっても、ぐっと美味しくなります。
苗を買ってきたから、しばらくは、頻繁に、葉をちぎって料理に添えていました。
しばらくすると、葉が変色したり、落ちたりして、変なバランスに成長してしまいました。

・バジルの花


奇妙なバランスに育ってしまった我が家のバジルですが、
7月ごろに花をつけました。
もしかすると、花をつけるために、奇妙な成長をしたのかもしれません。
今回初めて知ったのですが、
バジルの花は白です。
ホトケノザのように、その小さな花がぐるりと円をかくように、ついています。
とても可愛らしい花です。
しばらくは、葉を収穫せず、花を楽しんだほどです。

・バジルの種


しばらくすると花が枯れ、葉っぱだけでなく、花も変色してきました、
花は黄色ではなく、茶色になってきたのです。
しばらくは残念に思いつつ、そのままにしていたのですが、ある時、よくよく観察したところ、花があったところに、種ができていることに気づきました。
突くとぱらぱらと種が落ちます。
せっかくなので、種ができた枝を切り取り、ビニール袋にいれて乾燥させました。
袋の上から揉むと、種が鞘からぱらぱらとこぼれでます。
色は黒色で、とてもかたい、粒です。
驚くべきことに、種からもバジルの素晴らしい香りがします。
バジルは種からすでに、バジルなのです!
これにはとても感心しました。
そして、バジルの種が取れたということは、来年度に苗を購入する必要がなくなったということです。
ただし、発芽するのであれば…という但し書きがつきますが…。

・バジルの種まき


バジルの種まきは通常4月から5月、20℃以上の時に行うものだそうです。
もちろん、今は20℃を超えています。
それとも、暑すぎるでしょうか。
悩んだのですが、発芽するかをどうしても確かめたくなって、新しいプランターを用意して、種を蒔いてみました。
光が必要ということなので、日当たりの良い場所にプランターを設置します。
祈るような気持ちで水をやりました。
数日は、何の変化もありませんでした。
ある日、土の間に、小さな小さな双葉が出てこようとしているのを見つけました!
どうやら発芽に成功したようです。 
その後、蒔いた種はほとんど発芽しました。
このまま、育っていけるかどうかはまだ不明ですが、今のところは、日毎に、大きくなってきています。

・目指せバジルペースト


バジルは種まきがついた部分を切り取ると、また青々とした葉をつけ始めました。
種を作るために、葉に注ぐエネルギーを絶っていたのかもしれません。
そして、しばらくすると、また花が咲きました。
バジルはまだまだ種をつけるつもりのようです。
発芽したバジルも順調に育てば、きっと花を咲かせるでしょう。そうしたらまた、そのバジルからも種が取れるかもしれません。
この調子でバジルが増えていけば、バジルには不自由しなくなりそうです。
バジルペーストを自家製バジルで作れる日も来るかもしれません。
とても楽しみです。

・プランターの中でも命はめぐる


「プランターで育てたバジルでも種が出来ることがある」というのは当たり前と言えば当たり前なのですが、
実際、種を手にしてみると、やはり驚きました、
プランターのような狭く、小さな世界でも、命はめぐるのです。
人間が、コントロールできると思っていることなんて、実はとても小さい領分なのかもしれません。
大葉からも種が取れるとよいなぁ…と思っています。


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