安眠計画

大阪の浄家。アナキスト。

安眠計画

大阪の浄家。アナキスト。

マガジン

  • ニートマガジン

    • 168本

    みんなで作るニートなマガジン。ニートの日記、エッセイ、活動記録、ノウハウ、メンタル問題、低コストな娯楽、節約方法、貧乏旅、思想や哲学、作品評など。

最近の記事

  • 固定された記事

猿でも成れる社内ニートのつくりかた

やあやあ初めましての方は初めまして、俺は安眠計画(@unmi_n)。 高校生くらいまではまったく勉強せずともそこそこの進学校に行けて、高校から始まるラットレースのような努力競争に正面から向き合えず、当時流行していた合法ハーブや、この世の終わりみたいな心象画を描くこと、女装や奇蟲飼育、天体観測、インターネットなどに惑溺して、それでも現代文の成績だけは3年間全国模試で上位だったみたいな、Twitterによくいるゼロ年代のオタクです。 当時の俺にとって学校生活とスーパーマーケット

    • くだらない話をしよう

      日本語でも「ケア」の哲学が語られるようになって久しい。 極東アジア、いわゆる儒教文化の根強い地域では「ケア」は女性によって「なされるもの」とされてきた。 これまで家政婦や専業主婦、看護婦など、おおよそわれわれが「ケア」と呼ぶ行為を専門に掌ってきたのは女性だった。 しかし今や、男女の“機能”を区別することは大っぴらには認められなくなり、ケアの専門家は女性でも男性でも、ましてや第三の性でもない。 現代では、各自が自分自身の専門家となってセルフケアすることが義とされており、仮に

      • 「おせがき」の功徳はどこへ廻(めぐ)るのか

        狂暑。 これは毎年Twitter(現X)で言ってるけど、本当に、夏(なつ)というみやびな和語は既に実態に即していないので、獄暑とか灼死とかに季節の名前を改めるべきではないかと思う今日このごろ、貴様らにおかれましては息災ないでしょうか。 夏といえば、そろそろお盆の季節やね。 お盆といっても、実家に集まり、お墓参りするついでにお寺さんの本堂をチラッと横目で見る……くらいのイベントと考えている人が多数ではなかろうか。 俺も仏教徒として回心するまではそのような感じだった。 そ

        • 散歩するように読め

          スマホをフリックすると、目まぐるしく、しかしゆるやかな速度で、景色が変わっていく。 あのvol.1に比べても「労作だ」と(ニートをテーマにしたマガジンにもかかわらず)思った。 まず目に入るのはコソウさんによる表紙のイラスト。 素人がパッと見ても、信じられないくらい上手い。 夏の気だるさをたった一枚の絵で表現しているだけでなく、個性豊かすぎて、ともすればその激しい回転力によって自壊しかねない本マガジンのカラーを力強く決定するような、ニーマガの人差し指のような作品だ。働かない

        • 固定された記事

        猿でも成れる社内ニートのつくりかた

        マガジン

        • ニートマガジン
          168本

        記事

          法について

          子どものころ「罰」の意味があまり理解できなかった。 何度も悪さをして、親をがっかりさせて、夜、父が帰ってくると家の外に放り出された経験は一度や二度ではない。 そのたびに「自分がしたことの“悪さ”と罰の重さが見合っていない!」と感じたことを憶えている。こんな目に遭うくらいなら次はバレないようにもっと巧くやろう、という悪の決意を固めただけであった。 罰は、何かが欠落した人間を決して善くはしないと今でも切実に思う。 かといって「制度をハックしてやろう」とする悪人が一定数存在する

          法について

          「アナキスト」を名乗る意味

          先日、アンチワーク哲学者であるホモ・ネーモさんの書肆七味での一日店長体験の打ち上げをささやかながら行った。 慣れない書店員業務の直後、お疲れのところを俺の都合のよいエリアに呼び出し、サシ飲みするという打ち上げという名目からするとかなり失礼なことをしてしまった気もしている。とはいえ、楽しんでいただけたようで良かった。 宗教や社会システム、果てはお互いの人間観まで、かなり広範に語り合うことができて、俺もめちゃくちゃ楽しかったです。 安居酒屋で唐揚げを貪りつつ対話したなかで、し

          「アナキスト」を名乗る意味

          仮面ライダーかスーパー戦隊か

          この世界は仮想、謂わばゲームである。 あなたは〈世界〉と呼ばれるものと分離されていることを覚り、この難易度の高いゲームを開始しなければならない。 ここ日本サーバーでは、二つのオンラインゲームがプレイ人口も多く、攻略情報も揃っているため、それなりに高難度ながら幅広い世代にウケている。神絵師たちによるファンアートも豊富で、老若男女にガチ勢やエンジョイ勢問わずアカウントを持っている人が多い。一部界隈ではミーム化していて、半ば「一般教養」のように扱われるクラスタもある。 一つは〈

          仮面ライダーかスーパー戦隊か

          守護霊とのつながり方⑦ 靈を高く上げる

          守護霊とは何か。 それはイエを守らんとする霊的エネルギーであり、またウヂを護る大いなる法則のようなものとしてわれわれの霊感を通して認識される。 ではそうした守護霊を、神と呼ばれる存在まで高く上げるにはどうすればいいか? そのヒントは古墳にある。 古墳時代、正確には分かっていないが大体3世紀〜4世紀ごろ、ヤマト朝廷を開いた御肇国天皇(はつくにしらすすめらみこと)である第10代 崇神天皇は、その漢風諡号(おくりな)の通り、神を崇める知識と技術を持った強力なリーダーだった。

          守護霊とのつながり方⑦ 靈を高く上げる

          はたらかないで、たらふく食べたい!

          この前、ニーマガメンバーの中でも特に精力的に(?)活動しているホモ・ネーモさんと、ろっさんとこういうお店に行った。 元々このお店はろっさんの紹介で、その前にも彼と一度サシで来店している。 SNSで店のアカウントをフォローしている画面を提示できなければ、問答無用で退店させられる。「ウチの方針を事前に了承している客しか入れない、なぜなら客もお店もお互いにとって不幸だから」とのことだ。俺も「ろっさんがフォローしてるしええやろ」と思ってたら普通に退店させられかけた。かなり厳格に運用

          はたらかないで、たらふく食べたい!

          雑感:法然と日蓮

          法華経に基づいて修すると何かが積み上がる感じがする。 自分の中に、複雑で難解な白く美しい塔が建設されていく感じ。 これはセム語族の神話に触れたときに似ていて、上から偉大なものが降りてくる、もしくは罪深い自己が聖(きよ)められ上がっていく、タテの力だ。 一方、浄土門に入り、念佛行に邁進していると、自分の中の凝り固まった何かが崩れていく、壊れていく感じがする。 このトリップは法華経や聖書では得られない。 魂(と仮定される基底意識)の膿がヨコ向きに流れ出ていく。消えていく、吸い込

          雑感:法然と日蓮

          労働は「魂の殺人」か

          J・L・ゴダールは「すべての労働は売春である」と喝破した。 俺も心の底からそう思う。 労働とは、アンチワーク哲学を展開するホモ・ネーモさんが主張するように「自分がやりたくないこと」を金の力で無理やりやらせる強制力の発露だ。そしてその金の力の背後にあるのは巨大な暴力でしかない。 加えてもうひとつネーモさんの記事を引かせてもらうが、「むかしむかし、まだ労働がなかったころ【アンチワーク哲学】」にあるように、国家は暴力を占有し、金とかいうなんの役にも立たないガラクタを配ったり奪

          労働は「魂の殺人」か

          守護霊とのつながり方⑥ 産土神にお詣りする

          これまで本シリーズでは守護霊とのつながり方について、イエ/ウヂの二系統と、それらのハードウェア/ソフトウェアに依らない仏教的観点から解説してきた。 簡単にまとめると、イエとは空間的なヨコの神縁であり、ウヂは時間的なタテの神縁であった。そして仏教はそれらの基盤(=インフラストラクチャー)を持たない人々にさえ、時空間を超越したクラウド・コンピューティングに譬えられるような、廣大な仏縁を齎す。またそれらは自身の御先祖様の系統を調べ、丹田を意識することで実践的に「つながる」ことができ

          守護霊とのつながり方⑥ 産土神にお詣りする

          守護霊とのつながり方⑤ 家伝によってイメージする

          本シリーズも第5回目となった。 守護霊とは今まで書いてきたように、先祖や土地といった時間的・空間的に横溢するエネルギーのことだ。 イエやウヂの大分類はあるにせよ、自らのルーツから霊的守護を確かめようと思うと、必ず参考にすべき情報がある。 家伝だ。 家伝とはそのイエにおもにロイ(口伝)によって伝えられる霊性の系譜であり、謂わばイエのための神話だ。神とのつながりの回復に必要なのは物語であり、たとえばこの世界で最大の神話は「聖書」であろう。 神道家的な観点で言うなら、あれはア

          守護霊とのつながり方⑤ 家伝によってイメージする

          守護霊とのつながり方④ 仏教をリバースエンジニアリングする

          前回から続くこのシリーズは緋文くん(@pornpoemer)と鋭意執筆中の共著の理解を促す「補助線」のつもりで書いている。 ウヂやイエといった現代では混同されがちな別系統の霊性を明らかにすることで、われわれに本来備わっている霊性を段階的に開発することがひとつのねらいだ。リオタールの謂う“大きな物語”との「つながり」を回復してほしい、そんな思いがシリーズを続けさせている。 さて、本記事では前回までに各自で調べたウヂやイエといった自身の霊的な系統とは違った、オルタナティヴな視

          守護霊とのつながり方④ 仏教をリバースエンジニアリングする

          守護霊とのつながり方③ 実践編:丹田〜眉間を意識する

          さて①前々回と②前回の記事を読んでいただき、「今・ここ」の自分(とされる雄大な生命の流れ、いのちの物語)の大枠を掴んでもらえただろうか。これからは実践編に入っていくが、シューカツで企業研究の前にまず必ず自己分析をするように、守護霊との対話に欠かせないのはこの自らの系統、ルーツに関する研鑽である。ここを疎かにしたまま祈っても、ぼんやりとした空虚な他者の霊とリンクしたり、或いはまったくつながらなかったりしてしまう。 かつて俺は望遠鏡を友達に譲るまで天体観測を趣味としていた時期があ

          守護霊とのつながり方③ 実践編:丹田〜眉間を意識する

          守護霊とのつながり方② 佐藤裕也の場合

          まずはその①を読んでね。 さて、守護霊と呼ばれる存在についてその分類は大まかに分かっていただけたことと思うが、その②ではもう少しだけウヂとイエの違いや、具体的なアプローチ方法(つながり方)について述べたい。 尚、本シリーズでは正しい先祖供養に立ち返る過程で呪いや生霊飛ばしなど、悪用すれば自他の靈を深く傷つけてしまいかねない技術についても書いていくので、シリーズのどこかで有料化するかもしれない。 あんまり「本当のこと」をマネタイズするのは靈に良くないが、秘伝口伝の類をインタ

          守護霊とのつながり方② 佐藤裕也の場合