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武器としての「編集思考」

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長きに渡り編集長として雑誌や書籍を編んできた編集者としての視点や、変化の時代において自分らしく生きるためのスキルでもある「編集思考」についてお伝えしていきます。
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記事一覧

プロのライターは「手」よりも「○」で書く

プロのライターは「手」よりも「○」で書く

文章のプロは「○で書く」。

これは、前回の記事でご紹介した『「編集手帳」の文章術』にも書いてありますが、答えは「耳」です。

「耳で書く」というのは、「耳で聞いていても意味が通じるような、わかりやすい文章を書く」という意味です。

読まれる文章は「いい内容」より「いいリズム」
アンノーンブックスの安達です。こんにちは。僕の場合、耳で聞いていてわかりやすいだけでなく、リズミカルであることも重要だと

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文章は「書き出し」で9割変わる

文章は「書き出し」で9割変わる

「マクラ」を持っているライターは強い──。

この一文を読んだ時に、「マクラって何?」「どういうこと?」「よくわからないけれど、知っておく必要がありそうだ」などと、いろいろな感想が頭に浮かびませんか? そして、後に続く文章を読みたくなりませんか?

じつは、これが今回、僕(安達)がお伝えしたいことです。

プロが「書き出し」に注力する理由
落語でもよく使われる「マクラ」という言葉。マクラとは、ご存

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プロのライターは必ず「○○」から書きはじめる

プロのライターは必ず「○○」から書きはじめる

「この人の書いたものって、なんかあんまり面白くないんだよね」と感じる文章には理由があります。

「文章が下手」とか「表現力が乏しい」といった話ではありません。それよりもっと前の段階のところに問題がある、と僕は思っています。

悩むべきは、「どう書くか」より「何を書くか」文章が面白くない理由、それは「これを書きたい」「これを伝えたい」がハッキリしていないまま文章を書いている、ということです。

編集

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「読まれるコンテンツ」のたったひとつの条件

「読まれるコンテンツ」のたったひとつの条件

「これからのビジネスには『書く力』を身につける必要がある」

ここ数年、潜在的にそう感じている人が増えている印象を受けます。これまで書く力が必要とされてきたのは、おもに出版や広告といったメディアに携わる人が中心でした。

ところがこれからは、今まで文章を書くこととは無縁と感じていた人も書く力を身につけておくことが求められるはず。

決して「文字もの」だけがコンテンツというわけではありませんが、これ

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「アイデアが出ない人」が知らない5ステップ

「アイデアが出ない人」が知らない5ステップ

ビジネスで成功するためには「ゼロからイチを生み出す力が必要」といわれます。

編集者の資質としても問われることの多かった「0→1思考」ですが、多メディア時代の今、何も形のないところからアイデアを生み出し、新しい価値や概念を創造して世の中に送り出すことは、編集者以外にも求められているスキル。

では、どうすれば「ゼロからイチ」を生み出せるのでしょうか? 一例をご紹介します。

「かけ合わせ」が新しい

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大事なのは「好き」の理由を言えること

大事なのは「好き」の理由を言えること

渋谷という土地で出版社アンノーンブックスを創業したのは2018年1月。あれからもうすぐ3年が経とうとしています。

プロフィールでも少し触れましたが、1999年に雑誌編集者として走り出し、いくつかの出版社で書籍編集にも携わるようになっていた僕は、会社員として最後の10年間を編集長として過ごしました。

その間、幸いなことにベストセラーが誕生する瞬間に何度も立ち合い、「数」のすごさを実感する経験もで

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編集思考は、変化の時代の武器になる

編集思考は、変化の時代の武器になる

アンノーンブックス代表の安達智晃です。こんにちは。

このマガジンでは、ふだん僕がどんなことを考えながら本の編集やコンテンツを考えているか。長い間「ものづくり」に向き合ってきた僕なりの考え方をシェアしていきます。

とはいえ、単に過去の体験を語ることはしたくありません。今こそアップデートしなければならない「時代性」を意識した内容でお届けしようと思います。

自分らしく生きていくためのスキル「編集」

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