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フルリモートのベンチャーがビジネスメタバース「oVice」を使ってみた感想

株式会社DAUで人事役員を務めております「働くゆたぼん」です。

最近一気にトレンド化しているオンラインオフィス「oVice」のリアルな口コミを書いてみようと思います。「メタバース」などの急なトレンドのためか、oViceのリアルな口コミ記事などが見受けられないので現役人事の目線でレビューしてみます。(弊社は熟考することなく、「えいやっ!」と導入を決めましたが…笑)

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つり革広告でも見かけました

1. oViceとは?

一言で表すと「オンラインのオフィス」です。オンライン空間に自分のアバターや同僚、上司のアバターが存在し、アバターを移動させることで簡単に話しかけることができます。テレワークでありながらオンライン特有の孤独感を解消するサービスとして人気を博しています。

ウェブ上で自分のアバターを自由に動かし、相手のアバターに近づけることで簡単に話かけられる新感覚のバーチャル空間です。
アバターには指向性があり、自分のアバターに近いアバターの声は大きく、遠いアバターの声は小さく聞こえ、現実の空間で話しているような感覚を味わうことができます。「oVice公式サイト(https://ovice.in/ja/)」より



サービスを開始したのが2020年8月。たった1年でoVice導入企業は1200社を超え、年間経常利益2.4億円を突破。毎朝9時になると約4万人がこのオンラインオフィス上に出社をしています。

サーバーの安定性やカスタマーサポートの充実もあり、継続利用率も約98%と高い数値を叩き出しています。

oViceのスタンダードプラン(50人以内ほどの規模)であれば月額22,000円(税込)です。最も安価なベーシックプラン(20人ほどの規模)であれば月額5,500円(税込)です。
弊社はお試しの意味で導入を開始したので、ベーシックプランのみを利用していますが、組織人数の今後の拡大に向けてプランを大きくしていく想定です。


では、こちらのoViceを利用した弊社での実際の影響を下記で紹介していきます!(リアルな社員の声なども紹介していきます!)



2. oVice導入による社内の前向きな影響

①社員同士の交流が増えて、単純に仲良くなった。

弊社は3期目のスタートアップでまだまだ従業員の移り変わりや事業変化も激しい組織です。立ち上げ当初よりフルリモートで仕事を行う環境であったため、私がジョインした頃はぶっちゃけ社員同士の仲は良くなかったです…笑


役員は怖がられていましたし、入社時期が近い同期ともほとんど話したことがない、メンバー同士のプライベートの交流なんて正直一切なかったんです。


そんな中、oViceの導入が決まった10月。導入初期より明らかな目に見える変化が生まれていました。まず仕事の合間に雑談をしているメンバーが現れ始めました。そのうち、メンバー同士でプライベートでカラオケや銭湯に行く様子がちらほら。遂には関西メンバーで食事会に行くほど社内の関係性が改善されていました。

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(弊社のプチ新年会の様子。
暴露人狼というゲームで盛り上がっているところです笑)


実際、oViceの導入1ヶ月時点で効果測定を行ったアンケートには様々なメンバーの関係性向上に関するコメントが届いていました。

実際のメンバーの声
・雑談でメンバーとの仲を深める&リフレッシュになるため。
・一緒に頑張っている気分が向上
・夜に恋バナや雑談をしているのが楽しいw
(2021年10月末に実施したアンケート結果)


フルリモートでの勤務となるとやはり孤独感の解消は人事部で取り組むべき重点課題であると思います。特に弊社は学生インターン生も多く在籍するため、まだセルフマネジメントができないことによって孤独感を自力で解消できないという事例は実際に発生していました。(oVice導入前は実際にテレワーク環境による孤独感によって離脱をしたメンバーもいたほどです。)


結果的に、そんな孤独感の解消に「oVice」のようなバーチャルオフィスの存在はかなり頼もしい存在になりました。



②相談のない離脱が一切発生しなくなったこと。

スタートアップの人事担当者の方であれば、共感していただくかと思いますが、社員の突然の離脱は耳が痛い話です…

特に弊社は学生の長期インターン生も多く在籍しているため、突然音信不通になる学生さんもちらほら…。私がジョインした頃は「え、〇〇さんいなくなったんですか!」なんて緊急事態が “当たり前”化していました。


やはりフルリモート環境下では、社員全員の様子を確認するために余分な工数が発生してしまいます。出社していれば一目で様子を確認できますから。また慣れないリモート環境によるストレスが社員を疲弊させてしまうという事例も多々発生しています。


そんな中、oVice導入によって格段に離脱率が改善されました。(現在は人事が認識していなかった離脱は一切発生していません。)


理由は2つあると推測しています。

1. oViceに出社している社員を一目で確認でき、容易に声をかけることができること
やはりリアルな空間に近いバーチャル空間を再現しているため、出社状況が一目で確認できます。「〇〇さん今日もoViceで雑談やMTGをしているし、元気そう」「〇〇さん最近oViceへのログイン率が少ないな…ちょっと連絡入れておくか」など、oViceにログインするメンバーの状況が役員や人事部に可視化されていることが大きいと思います。

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(弊社の役員や人事部が混ざりながら話している様子です。)



2. 悩み事をoViceに出社している誰かに気軽に伝えることができる

oVice上ではアバターを移動させるだけで上司や同期、役員に声をかけることができるため、少々の困りごと程度であれば少し声をかければ解消できます。

フルリモート環境でSlackなどのみであれば、「相手忙しくないかな?」とか「ちゃんとした文章を作らないといけない」などテキストで文章を作る障壁が大きくなってしまい、結果的に小さいモヤモヤを溜め込んでいってしまいます。そのまま心身ともに疲弊することで離脱に繋がるなんてこともあります。



③業務進捗が格段に改善された。

弊社の長期インターン生のメイン業務はライティング業務になります。ライティング業務の特性上、「タイトルの文書がなんとなくしっくりこない」「WordPressの使い方忘れちゃった」などの比較的小さい単位の困りごとが沢山発生する職種です。


そのためoVice導入前までは、ある困り事が発生すると 

1)困り事を言語化する
2)困り事を相談できる相手を探す(グーカレやSlackの通知を見ながら) 3)Slackで相手にメッセージを送って日程調整をする
4)zoomを発行して相談する
5)お礼を送る

という膨大で面倒くさいプロセスが発生します…笑
でも、oViceを導入してみると

1) oVice上にいる人に声をかける
2)相談をする
以上!

で完了してしまいます。


この相談コストの削減が現場のライターたちにとってかなり効果が大きかったそうです。


実際に「oViceと業務進捗」の関係性を問うアンケートでは

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このように約78.5%が業務進捗の向上を感じているという結果が出ていました。

実際のメンバーの声
・FBをもらいたい時にすぐに貰いに行ける
・スラックで擦り合わせると時間がかかることも話せばすぐ解決するから
・ディレクターさんにFBもらうのも、文面より勉強になります。

業種や職種にもよるとは思いますが、ライターやマーケ、リサーチ、事務、エンジニアなどの職種はかなり相性が良いと思います。


気軽に声をかけることができるのは働く上で必須要素だと感じています。




3. oVice導入による社内の後ろ向きな影響

①一人で集中をしたいメンバーの集中が妨げられてしまう。

実際に弊社でも一定数、上記のような声は上がりました。こちらについては人事部やoViceの管理者が、生産性を高めるため簡単なルール設計などを行う必要がありそうです。

集中ブースの活用や話しかけて良い時間の設定、話しかけることがNGの場所を設計する、アバターアイコンやスタンプによって作業中かどうかを判別可能にするなどの工夫が必要になるかと思います。


②離席中のコメントがクリックしないと見れない仕様なので確認が手間

離席時は、下記の画像のように表示されます。離席理由をコメントで残すメンバーが多いのですが、その理由を確認しようとするといちいちアバターアイコンをクリックする必要があります。少しのことではありますが、こちらは吹き出しなどで表示されていると確認がしやすいなと感じています。

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ぶっちゃけ捻り出しても現時点では上記以外に後ろ向きな影響は発生していません!(本当に素晴らしいサービス👏)継続利用をする中で変化があれば、またレポーティングいたします。



4. oViceのちょっとだけ使いにくい点


oVice管理のKPI観測が行いづらいことです。

例えば、メンバーごとのoViceログイン率や滞在時間、滞在時間平均などの数値がダッシュボードのように表記される機能があれば良いなと感じています。oViceに出社していないメンバーの管理などはどうしても手動になり感覚に頼る部分も大きくなってしまいます。


oViceというツールを通してよりメンバーの生産性の向上や心理的安全性の醸成を図るためにもoViceの内部に簡易なダッシュボードなどができれば良いと感じています。(メンバーのログは残るんですが、、)



5. 最後に

もし、oVice導入に悩む人事の方や経営者の方がいらっしゃいましたらぜひお声かけください。

弊社での数値的なレポートやアンケートの詳細、弊社独自のoVice活用マニュアルなどを通してできる範囲でご要望にお応えできればと思います。

連絡は下記のLINE@よりお願いいたします。

https://lin.ee/1I2a8lV