見出し画像

食パンとクリエイティブ。【etc.】

若手プランナーが「見てください」と持ってきた企画書を前に、_(:3 」∠)_となり、そのあと頭を床にめり込ませてしまったわたしです。
(盛ってはおりません、自宅で見ましたので)

どういう企画書かと言いますと、体裁はそれっぽく整ってはいますが、中身にアイデアがない。もうこの世にあるよねこれ、そしてそれを全然上回ってないぞこれ、みたいなヤツです。

彼はまだそんなに企画書自体を書いたことはありませんが、それでもそういう企画書を書くタイプではないと思っていたので首を傾げました。それで再度よくよくその企画書を眺めてひとつ想像がついたのは、

「考え方を知らないのかもしれない。どうやって考えていいのか、わかっていないんだな」

ということでした。

ここで言う「考え方」と言うのは、「モノを作る時の考え方」です。
正直、そんなことは人から教えてもらうものではないとは思います。こういった職に興味を持っていたり目指すタイプの人間であれば、大学卒業時あたりには少しくらい身につけているものですし。しかし彼にはそれが身についていないようです。頭は回るタイプなのですが。むむ。

という前提のもとにその後話してみると、やはりそんな雰囲気です。やる気はあるけど、思考を諦めるのが早いのです。結論づけるところが浅すぎるのです。なぜなら多分、そのあたりの「考え方」を知らないから。

うーん、よしじゃあとりあえず、考え方のとっかかり、その一例だけ伝えてみようと思いました。教えこむものじゃないですし。なにか適当なネタを題材に話をしてみよう。そうだなぁ、何がいいかな。あ、食パンにしよう。


「あのさ、最近“高級食パン”って、はやってるじゃん」

「え、そうなんですか? 全然知りませんでした」

「あ、ほんとに? 今結構話題だと思うんだけどな。この前、ニュースでもやってたよ」

「僕、ニュース見ないんで…ネットで興味のある記事だけ見てます」


えっと…いったん終了…

「アンテナを張っておけ」という言い方はあまり好きではありません。なんか適当で怪しい。けど、結果的にはそれと似たようなことで。

誰かのココロを動かすようなモノを作りたいというなら、その誰かに興味を持とう、と。誰かは何をして、どんなこと考えてるんだろうって、想像してみようよ、と。わからないことを、いま手持ちの僅かなわかることで片付けてしまわずに。

とは、言いませんでしたが。説教っぽくてイヤだから。笑。
彼には企画書の問題点を指摘し、全く新しい企画書を作ってみるように言いました。慌てず具体的に行きます。

何かをつくる。それはもちろん、他人ウケだけ考えるということではないです。特にユーザーの意見を何でもかんでも取り入れるスタイルには、明確に反対派です。でも食べる人のことを考えずに、素敵なごはんが作れるかって言えば、それはNOだと思います。

そして知っておけばおくほど、わたしたちには選択肢が増える。たとえ、それが自分は好きでもなく興味のない、食パンのことでも。

ああ、具体的に食パンで何を話そうとしてたかを書く前に、こんなに長く書いてしまいました。

ので、つづきはまた。かしこ。




おかしかっていいですか。ありがとうございます。