見出し画像

#79 【衝撃】一時代を築いたあのデザイナーが退任!?

皆さんもよく知っているGUCCI。
クリエイティブ・ディレクターとして、メンズウェアの一時代を築いたアレッサンドロ・ミケーレの退任が発表されました。

彼が就任したのが2015年。なんとGUCCIの売り上げは、ミケーレ氏のデビューから数年で3倍にまで膨れ上がった。

2015-16年秋冬コレクション

“鬼才”とも評されるアレッサンドロ・ミケーレは、その類稀なるセンスでGUCCIに革命を起こし、さらにはファッション界そのものの流れを大きく変えたとされています。

ちなみに有名な裏話ですが、2015-16年秋冬コレクションの開始まで1週間というところで、今まで用意されていたジャンニーニ(元クリエイティブ・ディレクター)のコレクションを撤回し、「ミケーレにやり直させる」というチャレンジをしたのです。

ショーピースの準備、ランウェイの構成、モデルのキャスティング、シーティングまでを1週間という短期間でこなすのはほぼ不可能ともいえる挑戦です。

ミケーレ氏はこれを見事にやり遂げ、新生GUCCIともいえる奇抜で独自の存在感があるコレクションを見事に発表。GUCCIの新クリエイティブ・ディレクターとして鮮烈なデビューを飾りました。

2015-16年秋冬コレクション

過去にトム・フォードフリーダ・ジャンニーニが作り上げてきた今までのエレガントラグジュアリーモダンクラシカルといったラグジュアリーブランドの殻を打ち破るようなデコラティブで様々な要素が混沌としたアイテムの数々は、ミケーレ氏の思い描く新生GUCCIを周囲に印象付けるには十分すぎるほどの衝撃を人々に与えたとされています。

比べてみると分かりやすいと思いますので、過去のコレクションを貼っておきます。

2012年春夏コレクション
2013年春夏コレクション

また、ミケーレ氏が周囲を驚かせた革新として大きく2つあります。
1つはトレバー・アンドリューとのコラボ。
トレバー・アンドリューは元プロスノーボーダーであり、2013年から2014年にかけてグッチのロゴを無許可でストリートに描いていた“グッチゴースト”とも呼ばれたアーティスト。

初回作品を発表した2016年当時のGUCCIの売り上げは、前年比43.8%上昇という史上最大の伸び率を記録したという記録が残っているほど。
約2年前からNFTアート市場にも進出し、20年に発表したファーストコレクションは12秒で完売。
21年3月には350万ドルの収益を生み出し、世界のNFTアーティストのトップ15にも入っています。

2つ目はダッパー・ダンとのコラボ。
ダッパー・ダンは、80年代にニューヨークのハーレム地区で様々なラグジュアリーブランドのロゴを使い自己流にアレンジしたアイテム「ブートレグ(著作権を侵害した非合法の商品)」を作成・販売していた作り手です。

伝説の「ゲットー・クチュール」の始祖であるデザイナー、ダッパー・ダン
2018年にダッパー・ダンとのコラボを発表している

2018年にはザ・ファッション・アワード2018で「ブランド・オブ・ザ・イヤー」を獲得したミケーレ氏。話題の尽きないミケーレ氏が、次に何を見せてくれるのか期待せずにはいられません。

今後の行動に注目しましょう。


この記事が参加している募集

スキしてみて

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?