新しい言葉を考える-キス編(1)-

水面に映る己と口吸い
ナルキッソスは意外と
多くの神により不幸な人生を歩まされる

日本で一番古いキスを表す言葉は”くちすい”である
“接吻”は明治に入ってから kissの和訳として生まれた言葉なので歴史が浅い

くちすい
という文字列をみると
爽やかで慎ましいキスを連想させるが
(もしくはさっぱりとした食べ物か和菓子)

おさしみ
ともなると やはり遊郭
エロティシズムな表現の才がある

さて、キスを表す新しい単言葉を作りたいと思わざるを得ません。
”おさしみ”みたいに”口”や”唇”などの直接的な言葉を使わず、
イメージや代替するものを用いると秘めた感じがでますね。
業界用語だものね。
でも”触”や”接”のような行為を示す漢字もまた猥褻で良いです。

結び折 むすびおり
花挿し はなさし
飴 あめ

この辺りで如何かしら
説明を書く間も無く中目黒
曇り空に似合い 朝から淫猥な思考

(つづく)