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No.15 国本 真治さんの好きな屋久島~雪の屋久島~

屋久島で出版社「Kilty BOOKS(キルティブックス)」と、ホテル+ヨガスタジオ「Ananda Chillage(アナンダチレッジ)」を経営している国本です。

大阪で生まれ育ち、東京で会社員をしていた2013年から東京-屋久島の2拠点生活を始めました。

屋久島が世界で唯一だろう、と思う景色が「雪が積もる広葉樹の森」です。最初に知ったときは驚きました。

ハイビスカスの花が咲き、バナナの木が生い茂る南国に積雪?、と。

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屋久島は周囲120kmですが2000m近い山が連なっていて、特に1600m以上のところに、冬よく雪が積もるのです。

この特異な自然環境が、日本で最初の世界自然遺産になった所以でもあります。

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残念ながら、雪が積もる森を間近で見られるのは、特別な装備を付けた冬山登山ができる方のみとなります。
ほとんどの人は麓から白くなった山頂を眺めるだけ。

それなら雪の屋久島を撮影しよう、と思い立ち、勢いで雑誌を作ることにしました。

それが2019年創刊の「SAUNTER Magazine(サウンターマガジン)」です。

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まず、東京在住で山岳写真専門で撮影されている写真家の加戸昭太郎さんを、屋久島に呼び寄せました。

加戸さんは、屋久島を10回以上訪れていて屋久島の山に詳しく冬山登山ができる写真家、だからです。

2人で2月に山行を組み、いざトライ!…したのですが、2019年2月は暖冬で雪が降らず。

3月に少し積もったけど、加戸さんがすでに島を離れていたため、撮影できませんでした。

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そんなわけで、サウンターマガジン創刊号の特集は「雪の屋久島」から「あなたが知らない屋久島」に変更しました。

50ページにも渡る屋久島特集なのに縄文杉を出さないことに決め、比較的マイナーなエリアを載せています。

創刊号を出してからも、僕の中で「雪の屋久島を世に出したい」という思いはくすぶり続けました。

そんななか2020年4月に発行が決まった第2号の特集は、写真家の石川直樹さんによる「鹿児島アーキペラゴ」。

アーキペラゴとは多島海という意味で、今回は屋久島、吐噶喇列島、奄美大島にフォーカスしています。

石川さんが撮影した写真を全部見せてもらったら(僕は撮影に同行していません)、なんと雪の屋久島が何枚かあったのです。

そのうちの1枚は縄文杉でした。

縄文杉は標高1300mにあるため、雪が積もることの少ない場所です(積雪するには標高が低い)。

その写真を見て、第2号の屋久島ページのトップは雪の縄文杉に決めました。
最初は存在感の強い縄文杉に目がいくのですが、よく見ると地面が白い、というすばらしい写真。

石川さんはもともと登山家で、2001年に世界7大陸最高峰を当時最年少で登頂した記録も持っています。
だから冬山登山もできたのです。

実際の写真はぜひサウンターマガジン第2号をご覧ください。

サウンターマガジン創刊号には養老孟司さん(解剖学者)、Shing02さん(MC)、haruka nakamuraさん(音楽家)、内田輝さん(音楽家)に屋久島にまつわるエッセイを書いていただいています。

第2号は屋久島についてだけではありませんが、石川直樹さん(写真家)、更科有哉さん(アシュタンガヨガ正式指導者)、養老孟司さん(解剖学者)、GOMAさん(ディジュリドゥアーティスト)、西畠清順さん(プラントハンター)、野口啓代さん(フリークライマー)らが執筆。

これだけの著名人がサウンターマガジンに執筆してくれるのは、屋久島のインディペンデントマガジンであることに魅力を感じていただいているのだと思っています。

サウンターマガジンは出版コードを取得し、創刊号/第2号ともにAmazonほか日本全国に約50ある取扱店で購入可能です(Kilty BOOKSホームページに全ての取扱店を掲載しています)。

Kilty BOOKSホームページ
http://kiltyinc.com

Ananda Chillageホームページ
http://anandachillage.com



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