最近の記事

兎、波を走る 考察

最近、観た舞台。ネタバレあります。 推しの一生さんはもちろん全ての演者さん、お話し、演出、衣装もほんとに素晴らしかった。 大きなテーマが北朝鮮拉致事件で、横田めぐみさん親子がモデルになっており、観劇後、「めぐみへの遺言」という本を読んでみた。 後半、アリスも自分のこどもを探して、アリスの母のところへ来るシーンがあった。 朝鮮からめぐみさんが亡くなっているとされて、横田滋さん夫婦のところに遺骨が届けられた。DNA判定の結果、めぐみさんの遺骨ではなく、嘘を言っている可能性が

    • しゃぼん玉

       夏の始まりの木洩れ陽を受けて、しゃぼん玉が虹色に輝きながら宙に浮かんでいる。最近のしゃぼん液はよく出来ているようで、ちょっとやそっとでは割れず長い時間楽しめる。  どうやら、幼かった私が母に抱いた気持ちは、頑丈なしゃぼん玉のように割れないままでずっと、ふわふわ漂っていたらしい。  久しぶりにnoteを書いたと思えば大層な書き出しですが、前に↓の冒頭3行選手権に参加した文章でこんなくさい感じになりました。 ちょっとこのテンションは疲れるので普通に戻します。ヒュンっ。夏の

      • 30年越しのしゃぼん玉

         夏の始まりの木洩れ陽を受けて、しゃぼん玉が虹色に輝きながら宙に浮かんでいる。最近のしゃぼん液はよく出来ているようで、ちょっとやそっとでは割れず長い時間楽しめる。  どうやら、幼かった私が母に抱いた気持ちは、頑丈なしゃぼん玉のように割れないままでずっと、ふわふわ漂っていたらしい。 冒頭3行選手権というのがあったので、ずっと書こうか迷って書いてなかった文章の冒頭を書いてみました。 #冒頭3行選手権 #日記 #思い出

        • 花束みたいな恋をみた

          映画の「花束みたいな恋をした」を配信で観た。すごい良くて感想を書きますが、少しネタバレあります。 すごく沢山の固有名詞が出てくるんだけど、私の好きな人が好きな漫画や、好きな人が好きなファミレスや好きな人が好きなバンドが出てきて、嬉しかった。あーこれは同じ世界を生きてる2人の物語なんだなと思った。 坂元裕二さんの脚本の作品が大好きだけど、あの人々が共感を生む小さなエピソードの散りばめ方は毎回感服してしまう。 好きな絹ちゃんと一緒にいるために好きな事以外を仕事にして忙しくな

        兎、波を走る 考察

          おばあちゃんが帰ってきた日、わたしたちは家の庭で焼肉をした

           この前のおばあちゃんの話の続き。 https://note.com/uminotuge/n/n61240e7bcdf4 少し時間を遡って、おばあちゃんが亡くなった時のこと。 私は三姉妹で皆、実家を出ている。いる場所もバラバラで、私はお盆などの一般的な長期休暇が休みじゃない職業なので決まって定期的に家族みんなで集まる事もなかなか難しかった。 私と夫が初夏に長期休暇を取ったタイミングで妹たちも実家に帰ってきてくれることになり、久しぶりに皆で集まることにしていた。 実家

          おばあちゃんが帰ってきた日、わたしたちは家の庭で焼肉をした

          お化粧はお好みで

          今回のnoteはやや不謹慎と思われるかもしれないですが、広い心で読んでいただけれは幸いです。 92歳で施設に入っていたんですが、だんだん弱ってきていた祖母。年齢もあり入院治療はしない事にし、自分の娘(私の母)にみとられて穏やかな最期を迎えたあとの話です。 一昨年の夏、祖母が亡くなったときのこと。自宅に戻ってきた祖母を、葬儀業者のスタッフさん達がきれいにして送られる準備をしてくれた。 女性スタッフさんが「これからお顔にお化粧をさせていただきます。お化粧はしっかりめか、薄め

          お化粧はお好みで

          クセの強い赤子と4つのおまもり

          こんにちは!私の住んでるところでは、いつの間にか早い梅雨が来て、その梅雨も開けたのか開けてないのか、蒸し暑い日が続いております。 私にとっては、前回noteで地元のコンニャク屋さんの可愛いミスをネタに書いたばかりに起こったかもしれない出来事があって、娘との絆が少し深まったかもしれなかったり、割と大きなライフイベントがあったりした1か月でした。  ↓前回note 今回は、そんな私の1か月と少し前のおはなし。 4月末、私は36週に入った妊婦だった。お腹もかなり大きく、夜に

          クセの強い赤子と4つのおまもり

          4月31日

           最近、地元のお店が作ってるコンニャクを買ったら、賞味期限が手押しのスタンプのやつで、なんと4.31という存在しない日にちだった。  地元の手押しならではだな、と楽しく思いながら、時空を超えたコンニャクを美味しくいただきました。  久しぶりのnoteですが、何かと言うとコンニャクの話がしたかったわけでなく、実はもうすぐ第三子を出産します。つわりが自分史上、1番辛く、(でも初期で収まったし妊娠中ずっとしんどい人もいるのでまだマシな方だけど)書き留めておこうと思います。  

          4月31日

          生きざまと死にざまを思うお正月

          ほんとは今の時間、逃げ恥スペシャルを見る予定だったのだが、子どもの切望で2日連続のアナ雪を見る事になった。アナ雪は素晴らしい作品だか、さすがに飽きるのでnoteでも書こうと思う。ああ、平匡さん。。 年末に本屋に行って目に止まった「生き物の死にざま」という本を、お正月のご飯やテレビや家事の合間に読んでいる。 毎年正月は、夫の仕事が2日ほど入るのでその日を避けて、短期で帰省したり旅行したりバタバタ過ごすので、近くの仕出し料理屋さんで頼んだおせちを食べて家でゆっくり過ごして、読

          生きざまと死にざまを思うお正月

          あなただけの特別な切符 (「銀河鉄道の夜」読書感想文)

           この物語はジョバンニがみた夢の話だ。そして、現実に起こった話だ。  この2行は矛盾しているようだけど、子どもの時のことでなんとなく覚えている記憶のことを考えて欲しい。例えば学校からの帰り道にいた犬、友達と探検した裏山、たまに会う近所のおばあさんー。あれは本当に自分が実際に見たものや経験した事だっただろうか。誰か他の人から聞いた話だったか、それとも子どもの頃にみた夢だったのか、定かでない事はないだろうか。    子どもにとって、夢と現実を隔てる壁はすごく低く簡単に跳び越えて

          あなただけの特別な切符 (「銀河鉄道の夜」読書感想文)