てと

陰鬱日記

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記事一覧

果物の皮を剥く

うちの父は料理ができない。 でも毎回夕食後に果物の皮を剥いてくれる。 私は、果物の皮を剥くという行為に愛情が詰まっている気がする。 最近、感じることがある。 過去に…

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1年前

レンズの中はいつだって

人は見たいものしか見ないし自分が体験してること、見てるもの、全部全部、切り取られた虚像なんだよな。 そう思ったら、現実に向き合ってるふうに見せたってそれもある意…

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1年前

あんまり悲しくさせないで

鳥居が立ち並ぶパレードで 言葉の棘にいつもより苛立つ隙間の空 ひとつのバイブ音で悲しくなれる心も 今はうわべで繋いでるこの言葉も 嬉しさの明るさは悲しみの闇に比例し…

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1年前

オウムになる。

人生の絶頂は気がつかないうちに去っていっていつのまにか緩やかに下降していてそれにも気がつかなかった。 なんとなく私の人間関係の作り方の違和感を覚えていっていろん…

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1年前
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残暑は飽きっぽい

さて久しぶりにノートを開いたが、やはりわたしは三日坊主とまではいかないが持ち前の飽き性で文章など一ミリも浮かばずにほとんど日記も更新できなかった。 ちなみに、一…

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1年前

全ては物語

最近、サブスクとかオンライン媒体に音楽の主体が移ってる影響でアルバムで曲を聴く人が減ってるみたいですね。 私はアルバムで曲を聴くのが好きです。 前後の曲をきいて物…

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1年前

涙の膜が張っている

女としてこの世界で生きている時、しばしば私は「生かされている」と感じる。 人間と蟻のように、絶対に太刀打ちできない化け物と一緒に暮らしているように感じる時がある…

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1年前

痛む奥歯と銀座の青空

日記、一応二日目も書く気になれてよかった。 恥ずかしい話だが高校を卒業してから3年?ぶりに歯医者に行った。行ったというか行かざるを得なかったのだけれど。まあ奥歯が…

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2年前
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スコーンの似合う部屋ってなんだ

ノートを初めて一番最初の日記って何を書けばいいんだろう、と思ったけれど結局のところ日記なのだから気取らないことを書けばいいんだよな、ということでしょうもないこと…

てと
2年前
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果物の皮を剥く

うちの父は料理ができない。
でも毎回夕食後に果物の皮を剥いてくれる。
私は、果物の皮を剥くという行為に愛情が詰まっている気がする。
最近、感じることがある。
過去にうまくいかなかった人たち、その人たちのこともうすっかり忘れてしまっているんだけど、その人たちからもらった愛情は忘れられない。
ただただ大切な人にだけする特別な行動を忘れられないんだ。
宝物みたいに優しく髪を撫でる仕草とか、おいしいものを

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レンズの中はいつだって

レンズの中はいつだって

人は見たいものしか見ないし自分が体験してること、見てるもの、全部全部、切り取られた虚像なんだよな。
そう思ったら、現実に向き合ってるふうに見せたってそれもある意味で妄想でなんにも向き合えてなかったり、それが逆に現実逃避になっていたり、することもある。
だから、結局、ゴールは死ぬことにあって、死ぬ時のお葬式なんか後の祭りで、私の評価は私がつけるんだから、なにもできなくても、進めなくても、現実逃避ばっ

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あんまり悲しくさせないで

鳥居が立ち並ぶパレードで
言葉の棘にいつもより苛立つ隙間の空
ひとつのバイブ音で悲しくなれる心も
今はうわべで繋いでるこの言葉も
嬉しさの明るさは悲しみの闇に比例して
亀裂が走る心のやわらかさ
自分の輪郭がぼやけて
ぼやけたふちに小さい水の粒が
湿度の高い森のなか
水の粒子があなたと動物をまもっている

オウムになる。

人生の絶頂は気がつかないうちに去っていっていつのまにか緩やかに下降していてそれにも気がつかなかった。
なんとなく私の人間関係の作り方の違和感を覚えていっていろんなものをいつのまにか失ってやっと気がついた。
愚かだからこれが初めてではない。
今気がついたことは、私が求めていることを相手も求めているのだ。
受け止めること、それが欠けていたのだ。
自分が意見をするのではなく持論を展開するのではなく、ただ

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残暑は飽きっぽい

残暑は飽きっぽい

さて久しぶりにノートを開いたが、やはりわたしは三日坊主とまではいかないが持ち前の飽き性で文章など一ミリも浮かばずにほとんど日記も更新できなかった。
ちなみに、一番最初のノートで部屋を綺麗にするという目標を掲げたが、一回綺麗になってまた汚くなったのでやり直しです。
なんだか毎日が夢のような虚構のような、都合のいい切り取りでできていて気味が悪いです。
あやふやな現実は無駄に焦燥感を募らせて、不気味で歪

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全ては物語

全ては物語

最近、サブスクとかオンライン媒体に音楽の主体が移ってる影響でアルバムで曲を聴く人が減ってるみたいですね。
私はアルバムで曲を聴くのが好きです。
前後の曲をきいて物語性を感じるのが好きだから。
なんか、ペットボトルひとつ、道に捨てられてるかスーパーに陳列されてるか、好きな人の飲み差しだとかお金がなくて割り勘してひとつ買ったとか、全部物語を孕んでるじゃないですか。
自分のくだらない毎日だって、なんでも

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涙の膜が張っている

女としてこの世界で生きている時、しばしば私は「生かされている」と感じる。
人間と蟻のように、絶対に太刀打ちできない化け物と一緒に暮らしているように感じる時がある。
自分は生きることも死ぬことすらも決定権は持っていないという無力さがときどき襲ってくるのだ。
何が希望なのだろうか。
涙を落としたら攻撃されるから上を向くしかないけど、いつ正面を向いても良くなるんだろう。

痛む奥歯と銀座の青空

痛む奥歯と銀座の青空

日記、一応二日目も書く気になれてよかった。
恥ずかしい話だが高校を卒業してから3年?ぶりに歯医者に行った。行ったというか行かざるを得なかったのだけれど。まあ奥歯があまりにも夜中しくしく痛むので仕方なしに重たい足をひきずって銀座の歯医者に向かった。
お昼ご飯に、これから歯医者にいくとは思えないほど優雅に、つるとんたんでうどんをたべて真昼の銀座の街を見下ろしていた。このあと20歳にもなって歯医者で無惨

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スコーンの似合う部屋ってなんだ

スコーンの似合う部屋ってなんだ

ノートを初めて一番最初の日記って何を書けばいいんだろう、と思ったけれど結局のところ日記なのだから気取らないことを書けばいいんだよな、ということでしょうもないことを書く。
それにしても最初の投稿にふさわしくないように思うけれど、最近あまりにも部屋が汚すぎる。多分、テレビに出てくるゴミ屋敷の10歩手前くらいには汚い。
部屋を片付けるときに漠然と模様替えをしたいと思って頭の中でイメージしてみた。
なんか

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