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自転車日本一周WWOOFの旅(27軒目:鹿児島県屋久島vol.2) 〜アグリクエスト/ファームファンタジー(仮)〜

WWOOFを活用し、農家さんをお手伝いしながら農レベルを上げ、自転車で日本一周もしちゃおう & 地元でしか味わえない美味しいものも食べちゃおう & 観光地ではない自転車ならではの風景もお届けしちゃおうのUmiです。

屋久島vol.1からの続き。 

アフリカンダンスクラスで出会った方の中に登山ガイドの方がいて、縄文杉を見にいくと話したところ、「いま宮之浦岳(九州最高峰)では石楠花しゃくなげが満開!今度雨が降ったらもう見られないよ!」と。全然登る気はなかったのですが、さらに追い討ちをかけるように「6月は梅雨の時期で30日中40日くらい雨が降るし、年間降水量が日本一の屋久島で6月に晴れているのはすごく珍しいんだから!」とも言われたら、そりゃあ登りたくなりますよね。そもそも6月は30日しかないのに40日降るってどんだけ降るんだ!

ということで行ってきました。ホントは全然登山好きでもないし、めっちゃ初心者ですが、もう勢い任せw 朝4時出発。タクシーで淀川登山口へ。日の出の5時過ぎに登山開始。宮之浦岳山頂から縄文杉を見る縦走ルート。往復で9時間半かかる山頂までのルートをさらに縄文杉まで行って別の登山口へ降ります。制限時間は最終のバスが行ってしまう午後5時。しかも登山後自転車で宮之浦港まで20キロ走るという一人バイアスロン。ちゃんと帰り着けるのかまったく予想がつかないことになんだか燃えてきました!

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登り始めて1時間くらいしたところで一人の方に遭遇。話を伺うと長谷川宗水というお名前で茶人をしているのだとか。茶室をヨット内に作り世界中の人にお茶を楽しんでもらいたいと世界周遊を計画中。現在はその予行練習で日本をヨットで周っているそう。なんともすごい計画‼️ 海上(ヨット)生活だと運動不足になるからと時々山などの自然に触れ合って体をリセットする機会を設けているのだと。

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ヨット生活のHow To本も出版されているのでもしよろしければこんな面白い人の人生を垣間見るのも楽しいかと思います!


登山ってこんなロープを使ってほぼ垂直な岩を越えていかなければならないところもあるんですね。私が知っている高尾山では見たことないw

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この下の写真のピンクの印はなんなのでしょう? 最初よくわからなかったのですが、これはグラグラしていたり足場が悪くなっているという注意喚起のものなんですね。こんな険しい山を開拓したのもすごいですし、道に迷わないようにとか、足場に気をつけるようにこのように印をつけてくれているとわたしのような登山初心者には非常に助かります。

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登山をしながら色々考え事もしていたのですが、このように道を作ってもらえるとわたしのような初心者にはありがたいです。ですが、頂上へはどんなルートで登ってもイイはずですよね? どこからでも、近道でも遠回りでも。人生も同じですが誰かが作った道は歩きやすい。しかも何も考えなくても進んでいくことができてしまう。ただ、全てお膳立てされているのってつまらなかったり、そこから外れた時に自分でなんとかする能力が培えないのでは? と考えると、あえて道を作らない、目印をつけないというのも実は悪いことではないのかもなと。印がなくても一歩一歩自分で確かめながら歩くことが経験と学びになり、道を自分で切り開くというのは生きる力なのではないかと。

なんてことを考えていたらこんな看板を目にして、そんな理由があったら確かに定められた道を歩く必要があるなと納得してしまいましたw 今までぐるぐる考えていたことはなんだったんだw

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そんな中どこからか声が聞こえてきました。山の中なので自分の前からなのか後ろからなのか判別できません。わたしも結構早いペースで進んでいるので誰かが前にいるのだろうなと思っていました。そして声がより近づいてきてようやく後ろからだと分かりました。なにぃ〜‼️ わたしもかなり早いペースで登っていると思っていたのになんなんだこの人たちは⁉️ もしかして私のペースはそんなに早くないのか⁉️ と思い話を聞いてみると彼らは山岳ガイドさんたちでした。そこから途中まで話しながら一緒に登るとその中の一人は青年海外協力隊でパプアニューギニアに行っていたそうで、なんと共通の友人までいたんです。こんなところでも面白い出会いがありました。現在は観光客もほとんどいないので、山道に生い茂ってきた笹を切るアルバイトのためここまで上がってきたそう。山が大好きなようで全然登ることに抵抗がないどころか楽しそうにしていました。

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さて、もうすぐ頂上。こちらがその石楠花です。満開だというので一面花なのかと思いきや、そうでもなかったです。そして花に詳しくも関心もないわたしはこれが石楠花という花か定かではないというw でも花は唯一これが咲いていたのでおそらくこれが石楠花。そしてやはり、感動はなく。。 これ見に来たはずなのにw

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そして8時半には山頂へ到着。2000メートル弱で九州最高峰なんですね。しかもこんな小さな島の中に。ちなみにスペイン最高峰Teide(テイデ:3,718m)もアフリカ大陸の西に位置するカナリア諸島のテネリフェ島にあります。高さは富士山ほどあるのですが、頂上までロープウェーで行けちゃうんです。でも全然空気が薄く感じなかったんですよね🤔

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山頂は風がかなり強く、この棒の上に立つのにバランスが要りました。

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頂上にも石楠花。

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さて、とりあえず登頂はしたので、次は縄文杉へ。

順調に進み昼前には到着。誰もいない凜としたこの場がやけに心が落ち着いて、なんだかすごく居心地が良かったです。ホント、不思議なほどに心が静かになった気がしました。ここではなんとも言えないその静けさと、厳かさに静かな感動が。 しちゃった、感動✨ 

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そしてここが屋久島のほぼど真ん中。

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あまりにも気持ちが良いのでこのデッキで横になったときに見上げたら、こんな面白い樹でした。

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屋久島は面白い形の木がたくさん。

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下山途中にはウィルソン株といって直径が非常に大きい杉の中が朽ちた大きな空洞の株があり、そこの中から上を見上げるとハートの形になる場所も❣️

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さて見るものも見たのであとは帰るだけです。下りはずっと駆け足で降りていました。しかもナンバ走りのような感じに自然となっていたんです。このことが思いもよらず普段自分のエクササイズクラスで教えている『筋肉ではなく骨格が大事』というのがものすごく実感できる体験になりました。

下りは一歩一歩進んでいくと一歩ごとに全体重を片足で支えるため筋肉、関節に大きな負担がかかります。さらに現代の私たちは人工的に作られた歩きやすい平坦な場所を歩くのにあまりにも慣れすぎています。そうすると階段にしろ道路にしろいつも使う筋肉が限られてきます。しかし山道だと様々な角度や質感のところを歩くので普段とは別の筋肉もたくさん使います。平ではないし滑りやすいところもあるので体のバランスが崩れやすく、それを毎回グッと堪えるとさらに筋肉や関節に負担がかかります。下りで膝を痛めたり捻挫をする人が多いのはそういうことでもあるんです。

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ここで考えて欲しいのは水。山道でも流れている水。水は流れるとき逆らわずに流れられるところに身を委ねて流れていくんです。人間の体も水のように逆らわずに流れるようにしてあげれば良いのですね。そのために必要なのが骨と関節、それをうまく使いこなしてあげられる最低限の筋力があれば良いのです。そうすることで余計な筋力(エネルギー)を必要とせず一歩出したら全体重が乗る前に次の一歩を出せるように体のバランスを変えてどんどん足を前に出してあげれば良いのです。一歩一歩止まる方が抗うことになってよりきついんですね。

足首の捻挫の原理もそれに似ています。バランスを崩したときに踏みとどまろうとするから関節の可動域を超えて関節や靭帯を傷めるのです。ですがバランスを崩しても体が動く方に身を委ねて全身を使って関節を動かし、もう2、3歩(他の体の部位も)利用してバランスを立て直す、もしくはうまく転んであげることで捻挫は防げるんです。わたしも駆け足で下山途中、何度も足を挫きそうになりましたがうまく力を逃してあげることで捻挫せずに下りきりました。

そしてこれができることの大切な要素が関節の可動域とそれを支える関節周りのインナーマッスル、筋肉の柔軟性です。それを自分のクラスでちゃんと教えていたんだなと改めて自分の肉体で実感することができたので、さらに自信を深めることができました。昔は飛脚など長距離を超人的なスピードで走り抜けた方々もいましたが、彼らは古武術式の体の使い方をしていたというのも非常に納得です。骨を使うと余計な筋肉は必要ないんです。さらにいうと筋肉は維持が大変なのでエネルギー消費も多い(必要とする)ため、エコロジーではないんです。

現在筋肉至上主義的に筋肉増強の筋トレがもてはやされていますが、骨格がきちんと真っ直ぐでない上に余計な筋肉をつけるとどうなるかわかりますか?

骨格は家を建てる時の土台と同じです。バランスの悪いところに家を建てるとまっすぐ立てるのは難しくなり、色んなところに補強(=筋肉)をしなくてはなりません。余計につけた筋肉が歪んだ骨格を歪んだままさらに強固にしてしまうので、関節の可動域も狭めそれが長い間続くと関節の形さえ変えてしまい、痛みが出てくるのです。一番大切なのは関節の可動域を人間が本来持っている良い状態にしておくことと、その関節を支えるインナーマッスルを使える状態にしておくことです。それには適切なストレッチや筋肉増強が目的でない運動(筋トレ)をするのが良いです。それらはキツくなくて良いので続けやすいです。そして続けることが一番大切。ただ、続けるのが一番難しいですw

でも皆さんよく考えてみたら続けてきたことがないなんて絶対にないはずです。何かしら続けてきたから今のあなたがあるのです。呼吸、食事、睡眠、勉強、仕事。意識的にしろ無意識的にしろ皆さん続けてきましたよね? なので絶対できます! 自分の体は何よりも一番大事。健康な体がなければ今のあなたの生活は成り立たないので、体のメンテナス習慣を何よりも大事にして良いと考えて欲しいですね。

これは補足ですが、きちんとメンテナンスができている時は良い状態なので、本当にそのメンテナンスが正しくできているのかわかりづらいのもメンテナンスを続けることの難しいところでもあります。

もし負荷の高い筋トレを始めるのならその前に骨格のバランスが取れているか整体などでチェックしてもらったり、一度凝り固まった筋肉を緩めてバランスを取り戻してからにしましょう!


話が脱線して長くなりましたが、小走りでの下山があまりにもラクで楽しくなってしまい、ほぼノンストップで登山口まで来てしまいました。途中からはトロッコ列車の線路の上をずーっと下る道のり。なんだか映画のスタンドバイミーみたい❣️

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標高1400メートルから下りを11キロ以上走ってきたのにまだまだいけそう!

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どのくらいの時間がかかるか全く想像できなかったのでペース配分せずに急いだら思ったより早く到着。バス賃を支払うときにドネーションもお願いされたので快諾! だってこんな山険しい山を管理してくれてるんですもんね。こちらこそ感謝です! そしたら屋久杉で作ったこのようなものをいただきました!

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バスで町まで下り宿から自転車で宮之浦港近くの宿まで20キロ走り、日暮れ前には一人バイアスロン完了! 港近くの美しい景色も見られました✨

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今日はよく動いたので、お腹も空いて近くの居酒屋で屋久島メシを堪能❣️ 全国でおいしい魚を食べてきましたが屋久島の魚はトップ3に入る美味しさ‼️

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ここでは島で唯一食べられるという屋久鹿の刺身も。しかも希少部位。

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この居酒屋は宿から近かった理由で来たのですが、ここの居酒屋が屋久島随一の美味しさらしく最高に幸せでした❣️ お店の名前は「大将」。もし屋久島に来た際はぜひ✨

まだまだ行ってないところや堪能しきれていないところはあるのですが、これにて屋久島一周の旅complete‼️

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ここは漁業も農業も盛んな島なので、屋久島だけで十分に暮らしが成り立っているんだなと知ることができました。そして地元の人も移住者も皆さんとても親切でお互い持ちつ持たれつで暮らしていらっしゃったので全く何もない状態から暮らし始めても色んな人が助けてくれるところなんだなと。

短い時間でしたが豊かさを分けていただけました! Thank you so much‼️

次回は熊本県でのWWOOF生活のお話になります。こちらもすごく豊かでしたよ!ぜひ皆さんもそれぞれの豊かさを見つけてください。そしてシェアや感想も頂けるとこの旅をやっていて良かったなと思えますし、このゆとりある豊かさが世界を平和にしたり環境を大切にしてくれる人を増やすことに繋がると思うのです✨

Have a wonderful day❣️


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